把握している限りで申し上げますと、あくまで法務省所管の法律には、罰則の適用に係る判断について、御指摘のような規定を設けている例はないものと承知しております。
吉田雅之法務省大臣官房審議官
2026年6月26日・第221回国会 衆議院 内閣委員会 第24号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 27 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 211 発言)
前後のやりとり
端的な答弁、ありがとうございます。
刑罰法規の機能というのは、国民の自由を保障する目的であるというところに主眼があるというお話でございました。
では、国民の自由を保障するために刑罰法規はどうあるべきか。これは限りなく明確でなければいけないという観点から質問いたします。
法文を読ませていただくと、人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法と構成要件に規定されておりますが、このような方法を誰が判断し、また、不快や嫌悪といった、極めて主観的な概念だと私は思いますが、これをどのように判断するのかについて、御答弁を願います。
吉田委員の御質問にお答え申し上げます。 人に著しく不快又は嫌悪の情を催させるような方法に該当するかどうかは、最終的には刑事裁判において裁判官が判断することになると思われます。 そして、その判断については、行為者自身やこれを見た者が現実に不快感や嫌悪感を覚えたか否かではなく、あくまで一般通常人を基準として、損壊行為がどのような一連の行為の過程で行われたのか、周囲の状況はどうであったのか等の客観的事情を総合的に勘案し、社会通念に照らして判断されることになります。 そして、このような判断方法を取ることを条文上も明らかにするため、その判断は、行為の外形、周…
最終的には裁判所が判断する、これはそのとおりでございます。しかし、刑罰権の発動というのは捜査機関から始まりますので、その点に対しても十分考えなければいけないんだろうと思います。恣意的な捜査機関の運用というものについては、構成要件の明確性から判断しなきゃいけないと思います。 次の質問に移りますけれども、今御答弁いただいた法案の二条一項の方法に該当する判断は、行為の外形、周囲の状況その他の客観的な事情を総合的に勘案して行うものとする、これは法案の二条の二項でございますが、こういうふうな規定の仕方は、刑法典や、また、これは法務省所管の特別刑法で結構でございま…
- (上の発言)
把握している限りで申し上げますと、あくまで法務省所管の法律には、罰則の適用に係る判断について、御指摘のような規定を設けている例はないものと承知しております。
法務省所管の法令で恐縮ですけれども、ほかの省庁の所管する特別刑法について私も調べていないので、申し訳ありません、そういった意味では無責任かもしれませんが。 私は何を申し上げたいかというと、逆に、このような規定があることで、国民の皆様が、どういうことが処罰をされるのかということを社会通念とか総合考慮とかいうことで考えたときに分からなくなってくると私は思うんです。私は、そのことについては指摘をしておきたいというふうに思います。 次の質問に移ります。 憲法学で言う二重の基準というのがございますけれども、これについて、議案提出者の方から御説明いただければと…
お答え申し上げます。
学説に言ういわゆる二重の基準というのは、表現の自由を中心とする精神的自由を規制する立法の合憲性は、経済的自由を規制する立法よりも特に厳しい基準によって審査されなければならないという理論であると承知をいたしております。
なお、判例はこのような学説のアプローチを必ずしも受け入れておりませんで、基本的には、制限の必要性の程度と、制限される自由の内容及び性質、それに加えられる具体的制限の態様及び程度等を衡量して決するという利益均衡論に依拠してきたものと理解されていると承知をいたしております。
ありがとうございます。 判例はそのとおりでございます。それは付随的審査制だから、当然そういうことになると思います。 憲法学において二重の基準を否定する憲法学者は恐らく一人もいないと思います。そんな学者がいたら、多分、憲法学界で生きていけないと思うからですね。 これは、そういった意味においては、ある意味、通説的な見解であるということでございますけれども、今も御答弁にございましたとおり、表現の自由に対する規制については厳格な審査基準が妥当するというふうなことで理解されておりますが、表現の自由に対する規制に対して違憲審査基準が厳格とされていることについて…