鈴木一人東京大学公共政策大学院教授/国際文化会館地経学研究所長

2026年5月14日・第221回国会 衆議院 内閣委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 88 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 95 発言)

御質問ありがとうございます。

経済安全保障という概念は、自国の自律性を高めるということが一つの、メインの柱になっております。自国の自律性を高めるということは、すなわち自国の中に産業を置いておくというか自国の産業を守るということになりますので、ともすると保護主義ですとか競争力の弱い産業を守る、こういうことになりかねないということだと思います。その点では、冒頭のお話もありましたし、また、最初、長谷川議員の方からの御質問にもありましたけれども、バランス、つまり、どこまでを守って、どこまでは自由で開かれたものにするのかということのバランスが大事なんだと思います。

経済安全保障推進法の優れたところは、特定戦略物資というある一定の物資を法律の中できちんと明記し、そしてそれを限定することによって、この部分は一定の保護ないしは自律性を高めるということを目指しつつ、この自律性も、必ずしも全て国産、内製化をするというわけではなく、友好国、同志国との間の信頼できるパートナーとの間の戦略的自律性というふうに規定されています。その意味では、可能な限り開かれた貿易体制を維持しながら、部分的には戦略的なものを守るという、いわゆるスモールヤード・ハイフェンスの仕組みをこの経済安全保障推進法は体現しているのではないかというふうに考えていますので、その意味では、保護主義に陥らない様々な仕掛け、これが当初からこの法律の中には埋め込まれているというふうに理解をしております。

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