小林良樹情報セキュリティ大学院大学情報セキュリティ研究科教授

2026年4月16日・第221回国会 衆議院 内閣委員会 第5号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 29 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 113 発言)

御質問ありがとうございます。

ただいま御質問のありました、仮に立法府による監督ということが行われる場合に、両者の信頼関係が重要であるということに関しては大いに賛同する次第でございます。

その上で、条文の修正云々ということに関して申し上げますと、私は、法律の専門家でもございませんし、行政府の現役でもございませんので、それに対してお答えすることはちょっと私の知識、専門範囲の域外であると思いますので、御勘弁いただきたいと思います。

その上で、学術的な観点からお答えできることを二点ほど御参考までに申し上げます。

一つは、政治的中立という言葉の意義でございます。

政治的中立が重要であるということは言うまでもないのですが、一般的に、政治学的に政治的中立ということは物すごく広い意味合いだと思います。例えば、インテリジェンスのことに関しまして、インテリジェンスの客観性を保つ、これも政治的中立でございますが、もしそれを幅広く理解するならば、カスタマーであるところの政策部門がこれが欲しいというリクワイアメントに対しても、インテリジェンス部門が、いや、それは違います、我々は今こちらに興味がありますと言えることになってしまう。そういう意味では、恐らくここで問題にされるのは、広い意味での政治的中立というよりは、インテリジェンスの客観性の維持という言葉の方が恐らく業務の実態としてもより適切なのではないかなと学術的には思う次第でございます。

それからもう一点、立法府なりによるところの監督というのは非常に重要なのでございますが、監督というのはある意味で目的でございまして、目的としては、そのことによって国民からの信頼、納得を得るということでございます。

その意味においては、諸外国における立法府による監督の一つの大きな重要な要素として、監督をした立法府の機関そのものが国民に対して説明をする。例えば、インテリジェンス組織にどうもこういうスキャンダルに関する報道がある。インテリジェンス組織そのものは、秘匿性の問題があり、直接説明ができない。ならば、議会のそういう監督機関が話を聞いて、話を聞いた上で、詳細は言えないが、我々がちゃんと監督をして指示をしているということを国民に対して説明をする。その監督機関自身の説明責任というところも、諸外国の学術研究では言われているところでございます。

もちろん、現在の情報監視審査会でも大変詳細な年次報告書が作成されて、私自身、それから学ぶところが多いわけでございますが、そういった諸外国の学術研究の観点も一つ御参考にしていただければと思う次第でございます。

以上でございます。

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