ありがとうございます。
総裁がおっしゃるとおり、日銀、政府のアコードの後、じゃ、働いてみようという女性の方や高齢者の方々がいらっしゃって、こういう方々は残念ながら賃金が比較的安いですので、労働供給が増えたということによって全体を押し上げたというところはやはり大きいというふうに私も思っています。
その上で、賃金が上がらない状況の中で、日銀が今追い求めている物価安定というのは、総裁御自身もいろいろなところで発言していらっしゃいますが、賃金上昇を伴う物価安定を目標にしていらっしゃるということになっておりますので、実は、物価の安定そのものもそうですけれども、その手段として、賃金上昇が伴っていないということは、日銀の目的は、現状、残念ながら果たすことができていないというふうに認識をしています。
その上で、日銀は、この状況を金融政策を手段として改善できるというふうに考えていらっしゃるのかどうかということをお伺いしたいと思います。
15植植田和男日本銀行総裁
日本銀行は、政府と常に密な意見交換をしつつ、その上で、物価安定を実現し、それをもって日本経済の持続的な発展に資するということを目標として運営されるべき組織でございます。
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岡本三成(中道)
ありがとうございます。
日銀法の中で具体的に明示されておりまして、日銀法では、政府と緊密に連絡を取ることや政策の整合性を確保することが求められているということですので、政府と協調する独立した機関である、そういう認識であります。
その上で、日銀法の中で理念が規定されておりまして、物価の安定を図ることを通じて、それを手段として国民経済の健全な発展に資するということを理念とするというふうになっております。その観点から、国民経済に資するために、その大きな役割を担っている中央銀行として、政府の政策に対して意見する、その政策の意見がそのまま金融政策の効果にもつな…
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17植植田和男日本銀行総裁
委員御指摘のように、私ども、二〇一三年からですか、大規模な金融緩和を実施しましたし、政府の様々な取組もありまして、それは我が国経済に強い刺激効果をもたらしたわけでございますけれども、特に二〇一〇年代においては、ベースアップは十分には進まなかったということでございます。
この背景としては、幾つかあると思いますが、一つは、女性やシニア層等に潜在的な労働供給の余地がまだ残っていたということがあるかと思います。それから、長い間、現実の賃金、物価上昇率がゼロ近辺、あるいは場合によってはマイナスにとどまる中で、賃金、物価が上がりにくいということを前提とした慣行や考…
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- (上の発言)
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岡本三成(中道)
ありがとうございます。
総裁がおっしゃるとおり、日銀、政府のアコードの後、じゃ、働いてみようという女性の方や高齢者の方々がいらっしゃって、こういう方々は残念ながら賃金が比較的安いですので、労働供給が増えたということによって全体を押し上げたというところはやはり大きいというふうに私も思っています。
その上で、賃金が上がらない状況の中で、日銀が今追い求めている物価安定というのは、総裁御自身もいろいろなところで発言していらっしゃいますが、賃金上昇を伴う物価安定を目標にしていらっしゃるということになっておりますので、実は、物価の安定そのものもそうですけれども、その手段として、賃金上昇が伴っていないということは、日銀の目的は、現状、残念ながら果たすことができていないというふうに認識をしています。
その上で、日銀は、この状況を金融政策を手段として改善できるというふうに考えていらっしゃるのかどうかということをお伺いしたいと思います。
19植植田和男日本銀行総裁
私ども、金融政策を緩和的に、もちろん今、緩和の度合いは調整しているところでありますが、維持することを通じて、インフレ率が二%の目標に持続的、安定的に到達することを目指しています。もちろん、それが持続的、安定的に実現されるためには、賃金も相応の伸びである必要がございます。
ただ、私どもが賃金に直接働きかけるという手段を持っているわけではございませんので、全般的なインフレ率の上昇の中で賃金も共に上昇していくという状態をつくり出したいなということでございます。
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岡本三成(中道)
ということは、金融緩和という手段を通じてインフレに適切に働きかけて、ただ、手段として、直接的に賃金に働きかける手段というのは日銀金融政策の中では持ち合わせていないと。
ですから、それがアコードのパートナーである政府に期待をすることで、政府が、ただ単に企業業績やGDP全体ではなくて、例えば、労働分配率の上昇であったり、又は他国がやっているような様々なインセンティブであったりというようなことを通じて、日銀がやっていることだけでは賃金上昇ということは実現しないけれども、政府がしっかり機能することを期待していらっしゃるというような認識でよろしいんでしょうか。
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21植植田和男日本銀行総裁
実質賃金ということで申し上げれば、やはり、それの中長期における一番大事な決定要因は労働生産性の上昇率ということだと思います。労働生産性はイノベーション等を含む技術進歩で中身は決まってまいりますので、申し上げましたとおり、金融政策では直接に働きかけるということはなかなか難しいものでございます。
ただ、それでは、そこを政府がということになりますと、もちろん政府は様々な財政政策等で労働生産性の上昇率に影響を与えるということがあり得るとは思いますけれども、基本的には、市場経済の動きに沿って労働生産性上昇率が決まってくるということでありますし、もう少し申し上げれ…
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