日野紗里亜 (国民民主党)

2026年4月10日・第221回国会 衆議院 厚生労働委員会 第2号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 171 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 270 発言)

とても大臣が元気だということがよく分かりました。ありがとうございます。

私、これまでも介護について繰り返し質疑を重ねてまいりました。高齢化が進む中で、介護崩壊に拍車がかかっています。介護認定が下りているのにもかかわらず、施設に入居できない、通所や訪問といったサービスも受けることができない、そのしわ寄せは家族に及び、仕事をしながら子育てや介護を担う、ダブルケアの中で心身をすり減らし、結果として離職を余儀なくされる方も少なくありません。

国民の幸福度の低下と同時に、労働力の喪失という経済損失も生じている、これは国家的課題であります。原因は、少子化でございます。子供が生まれにくい国になってしまったことに全て起因しています。すぐに解決することは不可能でありますが、二〇四〇年に高齢化のピークを迎える我が国において、介護を持続可能な仕組みとして維持していく責任が私たちに求められています。

そのために、適正に介護を営む事業者が、事業所がしっかりと守られることが不可欠です。事業所が立ち行かなければ、そこで働く人も、サービスを必要とする利用者の方も、その御家族も、守ることができません。

本日は、介護事業所を守るという観点から質疑をさせていただきたいと思います。

大臣もおっしゃっていましたとおり、昨今の物価上昇と深刻な人材不足により、医療、介護、障害福祉の現場は本当に厳しい状況にあります。こうした中、補正予算の医療・介護等支援パッケージにより迅速に支援を届けるという方針は、緊急避難的な対応として一定の評価をしております。

ただ、その中身と今年度の改定を見たときに、私は大臣所信との間にずれを感じております。大臣は所信で、職員の処遇改善だけでなく、経営の安定、経営の改善と述べられていました。

一方で、今回の支援の中心は、処遇改善加算など人件費にひもづく仕組みです。処遇改善加算は、賃上げには資する制度でありますが、使途が厳しく限定されており、事業所の経営全体を支えるものではありません。つまり、賃上げ支援ではあっても、経営の安定や改善にはつながりません。

現場からは、人手不足により、前年度は取得できていた加算が今年度は取得できなかったという声も上がっています。本来、賃上げを目的とした制度であるにもかかわらず、人手不足が深刻な事業所ほどその恩恵を受けられないという制度の逆転現象が起きています。

他業種においては、物価上昇を上回る賃上げの実現に向けて、価格転嫁や取引の適正化が明確に位置づけられています。介護業界においては、賃上げによる人件費の増加や物価高による経費増が生じても、それを価格に転嫁する仕組みが存在しません。その結果、事業所の収益は悪化し、賃上げどころか事業継続そのものが危ぶまれる状況にあります。

処遇改善加算の引上げによって賃上げを進められるのは、あくまで一部の事業所に限られる措置です。経営の安定に直結する基本報酬の引上げという視点を欠いていると言わざるを得ませんが、基本報酬の引上げを行わない理由は何でしょうか。ここは本音が聞きたいので、シンプルに、基本報酬を上げない理由を大臣に御回答いただきたいと思います。

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