古川あおい (チームみらい)

2026年6月11日・第221回国会 衆議院 憲法審査会 第9号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 47 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 51 発言)

チームみらいの古川あおいです。

先ほどの質疑に続きまして、国民投票運動における情報環境の整備、そして投票環境の整備について意見を申し上げます。

質疑でも申し上げましたとおり、令和三年改正法附則第四条第二号の検討は、期限を超過した課題、宿題であるとともに、AIの急速な進展という情報環境の変化によってその重みを増しております。

本日は、この宿題に取り組むに当たっての私どもの考え方を三点申し上げます。

第一に、検討の出発点は、憲法が保障する表現の自由を大前提とするということでございます。

偽情報への対応と申しますと、削除や禁止といった規制がまず想起されがちでございます。プラットフォーム事業者に対する偽情報対策には海外の先行例もございまして、例えばEUのデジタルサービス法、いわゆるDSAは、大規模なプラットフォーム事業者に対し、偽情報の拡散リスクの評価と軽減や、政治広告の透明性の確保などを求めるものでございます。

もっとも、こうした規制には、事業者が制裁を恐れて過剰な削除を行い、かえって正当な表現までもが萎縮しかねないという懸念も各国で指摘されているところでございます。

私どもは、何が真実かを国家が認定し、直ちに一律の規制や禁止を課すという発想ではなく、情報の出どころの識別可能性や透明性の確保、AIを活用したファクトチェック、そして情報の真正性を担保する技術といった、表現を制約しない手法を基本に、制度と技術の両面からの検討を丁寧に積み上げていくべきものと考えております。こうした専門的、技術的な論点こそ、本審査会において議論を深めていく価値のあるテーマであると考えております。

第二に、選挙運動に関する各党協議会との連携でございます。

選挙運動における偽情報への対応と国民投票運動における情報環境の整備とは表裏一体の課題でございます。一方で公職選挙法の議論が進み、他方で国民投票法の議論が据え置かれたままとなれば、両者の制度の間にそごが生じかねません。選挙と国民投票とを貫く情報環境のルールを整合的に整理していくため、協議会における検討状況を本審査会としても共有し、足並みをそろえて検討を進めていくことを改めて提案申し上げます。

第三に、投票環境そのものについて申し上げます。

在外邦人の方、離島にお住まいの方、災害により投票所への来場が困難となる方など、投票へのアクセスが十分に確保されていない方々が現に存在しておられることをこれまでも本審査会において申し上げておりました。

国民投票は、主権者である国民が憲法の在り方について直接その意思を示す最も重い機会でございます。誰もが確実に一票を投じられる環境を整えるということはその大前提となります。

この点、投票所にタブレット端末を置く電子投票に取り組む自治体が広がりつつあります。二〇二四年十二月には、大阪府四條畷市におきまして、全国で八年ぶりとなる電子投票が実施されたところでございます。また、海外では、エストニアのように、本人確認の仕組みを整えた上で、国政選挙のみならず国民投票についてもインターネット投票を可能とする法制度を整えている国もあるものと承知しております。

セキュリティーや改ざん対策など、慎重に検討すべき課題は少なくございませんが、主権者が確実にその意思を示せる仕組みを整えるという観点から、内外の先行例に学びながら議論を深めていく価値は大きいものと考えております。

国民投票運動における情報環境の整備、そして投票環境の整備は、改憲に対する賛否の立場を超えて、主権者の権利を保障するために整えるべき共通の基盤でございます。表現の自由を大前提に、制度と技術の両面から、各党協議会と本審査会とが連携してこの課題に取り組んでまいりますこと、そして、チームみらいといたしましても、技術的な観点などを含め、その具体的な検討に貢献してまいりたいと考えております。

以上です。

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