牧野俊一 (参政党)

2026年6月19日・第221回国会 衆議院 経済産業委員会 第15号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 165 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 216 発言)

経産省の立場からすると、業者から提出されたものに記載がなければ、当然ないものとして扱うわけです。

ですが、実際に事業者の方が住民説明に用いた資料によりますと、開発前の林地、森林だったときに、降った雨水のうち何%が表層を流れて流出していくかという、雨水の流出係数というものがありますが、この流出係数を〇・七というふうに設定しているようなんですね。これはどういうことかというと、一〇〇雨が降ったうち、三〇地表にしみ込んで、七〇%が地表を流れていく状態を流出係数〇・七というふうに表現します。

確かに、鹿児島県が示している、いろいろな土地、平地、丘陵地、そして山岳地、森林なのか裸なのか草地なのかという、それぞれの違いによって標準的な流出係数の値というものが示されています。大体どこでも全国似たようなものみたいで、山岳の林地は丘陵、平地と比べて浸透能が小さいとされます。なぜかというと、傾斜が急で水が素早く流れ下っていくので、平らな土地よりもしみ込む量が少ないだろう、そういう見積りなわけですが、一般的に、山岳の林地の標準流出係数は〇・六から〇・七と確かにされています。

ただ、実際には植生の状況によって本当は大きく異なるんですね。実際、山梨大学で土木とか防災を研究されている鈴木猛康教授がこの鹿児島の現地を視察された際にコメントを残していらっしゃって、非常にここは、針葉樹の人造林ではなくて、広葉樹林の非常に植生豊かな森であって、足下にいろいろな腐葉土とかも結構しっかりとたまっているということで、水を吸収する能力は高い、よって、流出係数は恐らく実際には〇・三から〇・四程度と見込まれるというふうにコメントをされています。

ということはどういうことかというと、事業者の見積りでは、降った雨が、元々、〇・三しみ込んで〇・七流れ出していく、そこを開発して突き固めたり風車を建てることによって全くしみ込まなくなって、一〇〇%が流れ出していく、流出係数が一・〇になるという想定で、その増える水量が〇・三相当。この増える〇・三の分を、一枚目の地図に書いてあった土捨場の一号、二号の下に青いちっちゃい四角が書いてあると思うんですけれども、この青いちっちゃい四角、これが、沈砂池というか、流れ出てきた水を一旦ためて、大雨が降ったら一度そこに開発によって増える流量をストックして、そしてゆっくり下流に流していく、そういう構造を取るわけですが、この沈砂池の容量がプラス〇・三分の容積を確保すればオーケーという計算になるわけです。

ただ、ここでもしも、本当の、元々の森の流出係数が〇・七ではなくて実は〇・三や〇・四だった場合、開発によってしみ込みがゼロになった場合、増える量は〇・三ではなくて〇・六程度、大体倍ぐらいこの表面を流れてくる水の量が増えてしまうという可能性もある。もしそうなると、既存の設計されている沈砂池では容量オーバーになって、オーバーフローしていってしまうということになるわけですが、それで麓の災害リスクが上がる。

経産省としては、実際の現地の植生とか地質に合わせて適正な流出係数の見積りができるように、各自治体に指導監督というものはされているんでしょうか。

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