経産省の立場からすると、業者から提出されたものに記載がなければ、当然ないものとして扱うわけです。
ですが、実際に事業者の方が住民説明に用いた資料によりますと、開発前の林地、森林だったときに、降った雨水のうち何%が表層を流れて流出していくかという、雨水の流出係数というものがありますが、この流出係数を〇・七というふうに設定しているようなんですね。これはどういうことかというと、一〇〇雨が降ったうち、三〇地表にしみ込んで、七〇%が地表を流れていく状態を流出係数〇・七というふうに表現します。
確かに、鹿児島県が示している、いろいろな土地、平地、丘陵地、そして山岳地、森林なのか裸なのか草地なのかという、それぞれの違いによって標準的な流出係数の値というものが示されています。大体どこでも全国似たようなものみたいで、山岳の林地は丘陵、平地と比べて浸透能が小さいとされます。なぜかというと、傾斜が急で水が素早く流れ下っていくので、平らな土地よりもしみ込む量が少ないだろう、そういう見積りなわけですが、一般的に、山岳の林地の標準流出係数は〇・六から〇・七と確かにされています。
ただ、実際には植生の状況によって本当は大きく異なるんですね。実際、山梨大学で土木とか防災を研究されている鈴木猛康教授がこの鹿児島の現地を視察された際にコメントを残していらっしゃって、非常にここは、針葉樹の人造林ではなくて、広葉樹林の非常に植生豊かな森であって、足下にいろいろな腐葉土とかも結構しっかりとたまっているということで、水を吸収する能力は高い、よって、流出係数は恐らく実際には〇・三から〇・四程度と見込まれるというふうにコメントをされています。
ということはどういうことかというと、事業者の見積りでは、降った雨が、元々、〇・三しみ込んで〇・七流れ出していく、そこを開発して突き固めたり風車を建てることによって全くしみ込まなくなって、一〇〇%が流れ出していく、流出係数が一・〇になるという想定で、その増える水量が〇・三相当。この増える〇・三の分を、一枚目の地図に書いてあった土捨場の一号、二号の下に青いちっちゃい四角が書いてあると思うんですけれども、この青いちっちゃい四角、これが、沈砂池というか、流れ出てきた水を一旦ためて、大雨が降ったら一度そこに開発によって増える流量をストックして、そしてゆっくり下流に流していく、そういう構造を取るわけですが、この沈砂池の容量がプラス〇・三分の容積を確保すればオーケーという計算になるわけです。
ただ、ここでもしも、本当の、元々の森の流出係数が〇・七ではなくて実は〇・三や〇・四だった場合、開発によってしみ込みがゼロになった場合、増える量は〇・三ではなくて〇・六程度、大体倍ぐらいこの表面を流れてくる水の量が増えてしまうという可能性もある。もしそうなると、既存の設計されている沈砂池では容量オーバーになって、オーバーフローしていってしまうということになるわけですが、それで麓の災害リスクが上がる。
経産省としては、実際の現地の植生とか地質に合わせて適正な流出係数の見積りができるように、各自治体に指導監督というものはされているんでしょうか。
162湯湯本啓市経済産業省大臣官房技術総括・保安審議官
お答え申し上げます。
御指摘の発電事業、かごしま郡山風力発電事業でございますけれども、環境影響評価準備書に対して、土工量及び土地の改変を最小限に抑え、環境への影響を回避又は低減するよう見直すなどの経済産業大臣勧告及び鹿児島県知事意見が示されたことを踏まえまして、評価書においては、御指摘ございましたように、土捨場で処分する残土量を十分の一に減らすとともに、土捨場を九か所から三か所に減らす計画に変更されたところでございます。
また、御指摘の土捨場に関しては、残土量の減少に加えまして、県知事意見を出されました鹿児島県など関係機関との調整もその後行われたとい…
この発言のページ
163牧牧野俊一(参政)
説明ありがとうございました。
今言ったようなプロセスで認可が進んでいったわけでありますが、これは実は結構重要なことが見落とされていると思っていまして。
こちらのお配りしている資料一の下半分、上半分もそうなんですけれども、水色の丸が二つついております。この水色の丸のところには、人工のため池が実はあるんですね。左側のちっちゃな方の丸のところは、マップ上も初めから、国土地理院の地図でもため池があるよというふうな記載になっているんですけれども、もう一つの、土捨場二の直下にあるところの青丸ですね、ここは、ただの河川、青い筋が一本ぴゅっと通っているだけという表記…
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164湯湯本啓市経済産業省大臣官房技術総括・保安審議官
お答え申し上げます。
事業者から提出された環境影響評価関係の文書におきまして、御指摘の当該地権者が設置したとされるため池については記載がなかったと承知しております。
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- (上の発言)
165牧牧野俊一(参政)
経産省の立場からすると、業者から提出されたものに記載がなければ、当然ないものとして扱うわけです。
ですが、実際に事業者の方が住民説明に用いた資料によりますと、開発前の林地、森林だったときに、降った雨水のうち何%が表層を流れて流出していくかという、雨水の流出係数というものがありますが、この流出係数を〇・七というふうに設定しているようなんですね。これはどういうことかというと、一〇〇雨が降ったうち、三〇地表にしみ込んで、七〇%が地表を流れていく状態を流出係数〇・七というふうに表現します。
確かに、鹿児島県が示している、いろいろな土地、平地、丘陵地、そして山岳地、森林なのか裸なのか草地なのかという、それぞれの違いによって標準的な流出係数の値というものが示されています。大体どこでも全国似たようなものみたいで、山岳の林地は丘陵、平地と比べて浸透能が小さいとされます。なぜかというと、傾斜が急で水が素早く流れ下っていくので、平らな土地よりもしみ込む量が少ないだろう、そういう見積りなわけですが、一般的に、山岳の林地の標準流出係数は〇・六から〇・七と確かにされています。
ただ、実際には植生の状況によって本当は大きく異なるんですね。実際、山梨大学で土木とか防災を研究されている鈴木猛康教授がこの鹿児島の現地を視察された際にコメントを残していらっしゃって、非常にここは、針葉樹の人造林ではなくて、広葉樹林の非常に植生豊かな森であって、足下にいろいろな腐葉土とかも結構しっかりとたまっているということで、水を吸収する能力は高い、よって、流出係数は恐らく実際には〇・三から〇・四程度と見込まれるというふうにコメントをされています。
ということはどういうことかというと、事業者の見積りでは、降った雨が、元々、〇・三しみ込んで〇・七流れ出していく、そこを開発して突き固めたり風車を建てることによって全くしみ込まなくなって、一〇〇%が流れ出していく、流出係数が一・〇になるという想定で、その増える水量が〇・三相当。この増える〇・三の分を、一枚目の地図に書いてあった土捨場の一号、二号の下に青いちっちゃい四角が書いてあると思うんですけれども、この青いちっちゃい四角、これが、沈砂池というか、流れ出てきた水を一旦ためて、大雨が降ったら一度そこに開発によって増える流量をストックして、そしてゆっくり下流に流していく、そういう構造を取るわけですが、この沈砂池の容量がプラス〇・三分の容積を確保すればオーケーという計算になるわけです。
ただ、ここでもしも、本当の、元々の森の流出係数が〇・七ではなくて実は〇・三や〇・四だった場合、開発によってしみ込みがゼロになった場合、増える量は〇・三ではなくて〇・六程度、大体倍ぐらいこの表面を流れてくる水の量が増えてしまうという可能性もある。もしそうなると、既存の設計されている沈砂池では容量オーバーになって、オーバーフローしていってしまうということになるわけですが、それで麓の災害リスクが上がる。
経産省としては、実際の現地の植生とか地質に合わせて適正な流出係数の見積りができるように、各自治体に指導監督というものはされているんでしょうか。
166湯湯本啓市経済産業省大臣官房技術総括・保安審議官
お答え申し上げます。
御指摘の雨水流出係数ですけれども、こちらは林地開発に関して定められたものを各自治体がお使いになっているというふうに理解をしております。
御指摘の環境影響評価書では、事業者によりますと、住民説明に用いた鹿児島県の標準値である雨水流出係数は〇・七と聞いておりますけれども、実際には、評価の段階では、最も安全側、すなわち全量が流出するという最大値の一・〇で設定をしたというふうに聞いておりまして、風力発電所が設置されている場所も含めて、その周辺での水の発生状況について、あるいは排出する設備についての設計は、一〇〇%流出するという前提で、安…
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167牧牧野俊一(参政)
事業者が安全サイドによって設計しているのは、それは知っているんですけれども、今お聞きしたいのは、実際の事業計画の上で、一応標準値としては〇・七と定められているところの山岳林地の流出係数、これが本当は植生とか現場の状況によって違うはずである、ここに関して適切に現地で評価をするように、自治体に何か指導とか監督とかはされていますか。
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168湯湯本啓市経済産業省大臣官房技術総括・保安審議官
お答え申し上げます。
環境影響評価法上、私どもが自治体に対して何か指導したりとか監督するという権限は持っておりませんので、そういったことはやっておりませんが、実際に事業者が評価を行う際にどういう係数を選択してくるか、こういったところの妥当性については、先ほど申し上げた有識者の検討の場等で、専門家の御意見も踏まえながら、その妥当性を評価しているところでございます。
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