杉尾秀哉 (立憲民主党)

2025年12月2日・第219回国会 参議院 内閣委員会 第4号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 155 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 167 発言)

私は、ただいま可決されましたストーカー行為等の規制等に関する法律の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民・無所属、国民民主党・新緑風会、公明党、日本維新の会及び日本共産党の各派共同提案による附帯決議案を提出いたします。

以下、案文を朗読いたします。

ストーカー行為等の規制等に関する法律の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案)

政府は、本法の施行に当たり、次の諸点について適切な措置を講ずるべきである。

一 本法による位置特定用識別情報送信装置を用いた位置情報無承諾取得等に対する規制を始めとする、ストーカー行為等に対する種々の規制の実効性を高めるための方策について検討し、その結果に基づき必要な措置を講ずること。

二 オンラインでのつきまとい等、ストーカー事案の手口が多様化・巧妙化していることに鑑み、ストーカー行為等の実態について不断の情報収集・分析を行い、必要な対策を講ずること。また、被害者等の位置情報を把握する行為に着目した規制の在り方について検討し、その結果に基づき必要な措置を講ずること。

三 ストーカー行為等の規制等に関する法律(以下「ストーカー規制法」という。)第二条第三項に基づく政令の改正に当たっては、規制事項を具体的かつ明確なものとし、対象を不当に拡大しないようにすること。

四 ストーカー規制法第四条に基づく警告は被害者の意向を踏まえて行うこととし、職権による警告を検討する際にも、被害者との相談等を通じて被害者の心情を丁寧に把握し、その意思を尊重すること。

五 外形的にはストーカー規制法において規制される「つきまとい等」に相当する行為であるが恋愛感情等によらないものを同法の規制対象とする必要性について、その実態及び諸外国の制度を踏まえて検討し、その結果に基づき必要な措置を講ずること。その際、規制が過度に広範なものとならないよう留意すること。

六 ストーカー加害者に対する再犯防止のためのカウンセリングや治療が重要であるにもかかわらず、警察からの働きかけが実際の治療等に結び付いている例が少ないという実態に鑑み、その原因を分析するとともに、関係府省庁が連携して、カウンセリングや治療の費用負担軽減、医療体制の確立・拡充、加害者及びその家族からの相談窓口の拡充を始めとする適切な措置を講ずること。

七 専門的な立場から被害者の心のケアが十分に行われ、加害者への治療等が促進されるよう、都道府県警察への心理専門職の配置を支援するなど、被害者の相談や加害者への対応時に心理専門職の活用に努めること。

八 ストーカー事案の被害者が、早期の段階で関係機関につながるように、警察だけでなく国及び地方公共団体の相談窓口を充実させるとともに、民間の自主的な活動を含めた連携協力を推進すること。また、令和三年法改正以降の進捗状況を報告すること。

九 ストーカー事案を始めとする恋愛感情のもつれに起因する暴力的事案については、事態が急展開して重大事件に発展するおそれが大きいことから、警察においては、ストーカー行為等の被害者等の安全の確保を最優先に対応すること。

十 ストーカー事案の危険性・切迫性の適正な評価、とりわけ被害者から相談や被害届の取下げの申出があった際に、被害者が加害者等の影響下にないかを確認するなどの被害者の真意の慎重な見極めが、全国の警察においてあまねく実施されるよう、知見や経験のある警察官の育成・配置、当該知見等をいかした対応マニュアルの作成・共有等を行うこと。

十一 ストーカー事案の相談等件数が高止まりしている現状に鑑み、ストーカー行為等の原因について分析するとともに、その背景にある孤独・孤立などの社会課題の解決や被害者にも加害者にもならないための予防啓発・教育の実施など、ストーカー行為等の根絶に向け、政府一丸となって取り組むこと。

右決議する。

以上でございます。

何とぞ委員各位の御賛同をよろしくお願い申し上げます。

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