稲葉延雄日本放送協会会長

2025年12月2日・第219回国会 参議院 総務委員会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 188 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 219 発言)

NHKは放送事業者でございますけれども、AIという観点から見ますとAIを利用する立場にございます。一方で、AIに学習させ得るコンテンツの権利者でもございます。同時に、放送技術研究所を始めとしてAI開発を行う立場でもございます。これらを総合して考えてみますと、NHKが今後、AIとどのように関わっていくべきか、これは大事な課題でございまして、現在、今、検討の途上にあります。

その検討の一環として、NHK自身が保有するアーカイブコンテンツを学習させた大規模言語モデルの研究開発を既に始めてございます。NHKにおける業務高度化、効率化を目的として行っている開発ではございますが、外部機関が実施するニュース報道等に関する検定試験を用いた評価実験では、NHKのデータを学習させることで、大規模言語モデルが報道された事実に関して間違った回答をする割合が学習前と比較して大きく減少するといった成果が出てございます。こうしたことで、例えばNHKが使う生成AIについては自賄いすると、自分で開発するというふうな努力をちょっと続けてみるといったような方針に現在あります。

そうした観点も含めて、今後のことでございますけれども、NHKのアーカイブコンテンツがAI開発という観点からもやはり高品質で有用な日本語データであることが実証されるということであれば、今後はこのデータを日本のAIの質の向上にどうやって生かしていくかということを検討することになると思います。

今後、外部の事業者からAI開発のためにNHKが保有するアーカイブコンテンツを提供できないかといったような打診があった際の対応について、受信料で制作された知的財産というような価値をしっかり守っていくという考え方を前提に、どのような対応が可能か検討していきたいというふうに思ってございます。その上で、外部事業者がどのような目的でNHKが保有するコンテンツのAIへの使用を希望しているか、個別の案件ごとに検討した上で提供するかどうかを適切に判断していきたいというふうに思っております。

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