もう一点、少し、厳しい現実を確認しなければいけないんですが、詐欺なり売春防止法で捕まった、巨悪の存在をその人が言っている、しかし、その巨悪の存在に到底行き着きそうにもない、その真偽も分からない。そうすると、売春防止法の嫌疑、その人にかかった詐欺の嫌疑というものは、それは犯罪ですからきちっと刑事手続を進めていかなければならないし、もう一つ言うと、それは、だから、人身取引というものと全く別として刑事的には処理をする。
そうすると、これは言われていることなんですが、人身取引というものはやはり非常に潜在化しやすい、氷山の一角であるということが言われておりますが、この辺りの認識は正しいのかどうか、吉田さん、済みません、お願いいたします。
156礒礒部哲郎出入国在留管理庁出入国管理部長
お答えいたします。
まず、人身取引の被害の可能性がある者に対する保護につきましては、平成二十三年七月一日に関係省庁での申合せがなされ、できるだけ幅広く保護を念頭に置いた措置を講ずることとしているところでございます。
委員から御指摘のございました、出入国在留管理庁におきましては、外国人が人身取引の被害者である可能性を認めたときは、事情聴取を行うなどした上で、被害者の立場に十分配慮し、在留資格を持って在留する被害者については在留期間の更新や在留資格の変更を許可する、不法残留等の入管法違反の状態になっている被害者については在留を特別に許可するなど、適切に対…
この発言のページ
157
井出庸生(自民)
恐らく、今回のタイの方については、特別の資格が与えられて、本人の意向などを確認しながら適切な措置が取られていくんだろうというふうに思います。
次に、少し事件を離れて、例えば成人の方が売春をしていた。売春防止法で、女性としましょう、その方が逮捕をされた。しかし、よくよく話を聞いてみると、どうも背後に人身取引、もっと巨悪がその背景にあるということがあった場合に、まず、それが、その巨悪にすぐに行き着く、これは人身取引事案だということになった場合、逮捕された女性は売春防止法で逮捕されているので被疑者でもある。しかし、巨悪の中ではまさに被害者である。
今回、年…
この発言のページ
158吉吉田雅之法務省大臣官房審議官
一般論として申し上げますと、人身取引の被害者が、今御指摘になった詐欺を含めて何らかの犯罪を行った場合に、人身取引の被害者であるという一事をもって、法律上直ちに犯罪が成立しないとなるわけではないというふうに考えております。
もっとも、例えば、人身取引の被害者がその被害に起因して罪を犯すに至った、人身取引の被害が原因となって何らかの犯罪を犯すに至ったというようなことが認められる場合には、検察官において、起訴、不起訴の判断の際に、そうした人身取引の被害者であることも含めて、そうした様々な事情ということになりますが、それを考慮した上で適切に対処する、起訴、不起…
この発言のページ
- (上の発言)
159
井出庸生(自民)
もう一点、少し、厳しい現実を確認しなければいけないんですが、詐欺なり売春防止法で捕まった、巨悪の存在をその人が言っている、しかし、その巨悪の存在に到底行き着きそうにもない、その真偽も分からない。そうすると、売春防止法の嫌疑、その人にかかった詐欺の嫌疑というものは、それは犯罪ですからきちっと刑事手続を進めていかなければならないし、もう一つ言うと、それは、だから、人身取引というものと全く別として刑事的には処理をする。
そうすると、これは言われていることなんですが、人身取引というものはやはり非常に潜在化しやすい、氷山の一角であるということが言われておりますが、この辺りの認識は正しいのかどうか、吉田さん、済みません、お願いいたします。
160吉吉田雅之法務省大臣官房審議官
人身取引の実態、表の統計などに出てこないところまで把握しているわけではございませんので、あくまで一般に考えてみてということになりますけれども、被害者が警察に被害を訴えることができれば、それは警察として犯罪の疑いがあるというふうに端緒を得るということは可能になると思いますけれども、被害者が警察に届けないまま、そうした被害者が例えばどこかで働かされているというようなことになりますと、これを捜査機関の方で独自に認知するということには、捜査上、困難を伴うこともあるというふうに考えております。
この発言のページ
161
井出庸生(自民)
あっという間に時間が過ぎてしまいまして。
私は元々、刑法ですとか、いろいろな法律を改正するときに、物事を重罰化していくということについては、どちらかというと慎重な立場をずっと取ってまいりました。例えば性犯罪がそうなんですが、性犯罪も、刑を重くすることよりも、被害者の思いに沿った、被害感情をきちっとその罪の対象とすべきではないかというところに重きを置いてきて。
人身取引の被害者をきちっと守りたいという方策の中で、一つ、司法取引というものは、そもそも巨悪を摘発するために、日本でも捜査協力型の司法取引というものが設けられた。しかし、その実例がほとんどないし…
この発言のページ
162吉吉田雅之法務省大臣官房審議官
いわゆる合意制度の対象犯罪は、一定の財政経済犯罪及び薬物銃器犯罪に限定されておりまして、これらに当たらない人身取引事犯については合意制度の対象とはなっておりません。
これは、先ほど御指摘ありましたように、導入されたのが平成二十八年の刑訴法改正でございましたけれども、協議、合意の要素を有する証拠収集方法を初めて導入するということで、先ほど申し上げたような罪種に限定されたものでございます。
この合意制度は、平成三十年に施行されたものでございます。現時点ではその運用状況を見守っていく必要があると考えておりますけれども、合意制度の対象犯罪の在り方については、…
この発言のページ