細谷雄一慶應義塾大学法学部教授

2025年2月26日・第217回国会 参議院 外交・安全保障に関する調査会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 17 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 90 発言)

貴重な御質問ありがとうございました。

恐らく日本には二つの戦略を同時に進めることが必要だろうと思います。

まず第一に、今までは、例えばアメリカ、同盟国のアメリカや国連安保理の常任理事国の善意に基づいて、我々は平和と安定というものを維持してきた。ところが、その善意が期待できない。つまりは、第二次世界大戦後ほとんど初めてとも言える、国連の安保理常任理事国が自らの軍事力で領土を変更し、膨張すると。これはやはり、かつてはなかった新しい状況、戦争は何度もあったわけですけれども、領土を膨張するために軍事力を用いて大国が現状変更する。そうすると、これからの日本は、まず自助というもの、自分たちの国や安全を自分たちの力で守ると、国連も頼りにできなければアメリカも頼りにできないという時代が来るかもしれません。今はそうではないかもしれません。

ですので、まず自助というものに備えるということと、同時に、しかしながら日本が率先して国際社会の多数とともに、やはりそのような国連、戦後、維持してきた国連を基礎としたシステムを擁護する、この二つの戦略を同時に、楽観主義、悲観主義の両方に基づいて戦略を進める必要があるというふうに考えております。

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