相良祥之公益財団法人国際文化会館地経学研究所主任研究員

2025年2月26日・第217回国会 参議院 外交・安全保障に関する調査会 第3号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 11 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 90 発言)

ありがとうございます。二つ御質問をいただきました。

まず一つ目のこのインクルーシブ・ピースのための多国間枠組みというところでございますけれども、私は、やはり国連をもっと活用していくべきであろうというふうに考えております。新しい組織をつくるにしても何のためにというところがどうしても大事になってくるわけですけれども、この戦後八十年積み上げてきた国連における貢献、これは日本も多大な貢献をしてまいりました。こういったものはやはり積極的に、今こそリバイタライズといいますか、再活性化すべきであると。

そのために、私は、やはり新興国、途上国、グローバルサウス、またアメリカも含めて糾合する理念というのがどうしても必要だというふうに考えておりまして、私は、これは、やはり日本が世界に提唱してきた人間の安全保障と、あとは人間の尊厳ですね、これはやはり途上国にもっと訴えていってもいいのではないかというふうに考えているところでございます。

人間の安全保障自体は、元々、一九九八年に小渕総理が提唱した概念であって、それ以来、日本はずっとこれを支えてきたわけですけれども、コンセプトは非常にシンプルでありまして、プロテクションの保護とエンパワーメントの能力強化という、この二つをあらゆる人々のために推進していきましょうという大変シンプルな概念なんですね。これを立ち戻って連帯を意識をしながらできるだけ広げていく、その際にこの人間の尊厳に光を当てるというところは、私は一つ有効な方向性ではないかと思います。

手短に、あと二つ目の中国と国際機関とのありようについてですけれども、私は、日本は、まずはこの政治の場の国連においては、今の状況というのは、言わば外務省が一票持ってニューヨークであるいはジュネーブで頑張っているというところはあるんですけれども、やはりこういったところこそ議員外交の果たすべき役割というのはあるんではないかなというふうには考えております。

その上で、実は、非常に緻密に計画を立てて行政機関としての国連に対してアプローチを取っていくことが重要だというふうに考えておりまして、よく言われるのが、幹部が中国人だとその国際機関というのは中国流になってしまうのかというところは、実はそれほどシンプルではないというところがございまして、私が国連で勤務をしておりましたときに、同僚に中国人がおりました。その方というのは、中国におれないので言わば国連で働いているというような方でございます。こういった方というのは、実は国際機関の中には多数おられます。なので、そこは極めて緻密に行政機関の国連に対してアプローチを取っていくというのは必要であろうというふうに考えております。

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