御質問ありがとうございます。
この北朝鮮の問題というのは、例えば今日お話ししたNATOのこれまでの政策の深化とか、そういう中で必ずしも予期されていなかった問題でして、例えばNATOが戦略概念を改定したときにも、そこで記されていたインド太平洋への関心、あるいはインド太平洋の問題が欧州大西洋に非常に重要な意味があるというのは、あくまでも、これは明記はしていませんけれども、中国であります。特に、北極海が温暖化によって通りやすくなることによって、中国が北極海からヨーロッパにも進出をしてくる可能性があるとか、そういった問題で中国に対する注意というのは向けられていたわけですが、必ずしも、北朝鮮が今回のように派遣したことについて、NATOが、それ自体が注意をしていたとは思えませんけれども、でも、考えてみると、そうした、仮に動機が中国であったにしても、NATOがインド太平洋とのグローバルな安全保障の連関というものに気付いたということは、その上に立って北朝鮮の問題に対処できるということもあって、これはある意味で整合性がある問題だと思いますし、特に、先ほど申し上げましたように、このIP4という枠組みは日本と韓国とオーストラリアとニュージーランドですから、これは期せずして韓国を巻き込んでいるわけですので、そういう意味で、もちろん日米安保を中心にミサイル防衛とかには対応していくんでしょうけれども、やはり韓国を含めた日本がNATOと協力をすることによって一定の北朝鮮に対する抑止力を発揮するという意味もありますので、この発展は決して日本にとって不適切でも何でもなくて、むしろ前向きに捉えるべきではないかなというふうに思います。
8酒酒井啓亘早稲田大学法学学術院教授
分かりました。申し訳ありません。
では最後に、ごく簡単に一点だけ、じゃ、申し上げます。
せっかくですので、この立法府である国会についても、国際法規則の形成への理解を深めていただきたく希望します。国内立法は、国際社会においては我が国の国家機関の行為でありますし、国家実行の表れとみなされるからであります。
既に安全保障の分野では、安全保障法制に係る国内法の整備が行われています。さらに、最近では能動的サイバー防御に関する新法の制定と関連法令の改正が予定に上がっていると伺っています。国際社会において依然として不明確なサイバー活動の規制の問題について、立法府…
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猪口邦子(自民)
ありがとうございました。
以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
本日の質疑はあらかじめ質疑者を定めずに行います。
まず、大会派順に各会派一名ずつ指名させていただき、その後は、会派にかかわらず御発言いただけるよう整理してまいりたいと存じます。
なお、質疑及び答弁は着席のままで結構でございます。
また、質疑者には、その都度答弁者を明示していただくとともに、できるだけ多くの委員が発言の機会を得られますよう、答弁を含めた時間がお一人十分以内となるよう御協力をお願いいたします。
質疑のある方は順次御発言願…
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永井学(自民)
自由民主党の永井学です。
今日は、お三人の参考人の皆様方、本当に貴重なお話ありがとうございました。まさに今動いているこのウクライナとロシアの戦争について、本当に分かりやすく、いろいろな方面からお話を伺うことができました。二〇二二年の二月二十四日にスタートしたこのロシアとウクライナの戦争ですけれども、来週の月曜日でいよいよ三年がたつということで、長期化している中で、本当に今日いろいろなお話を伺えて、大変勉強になりました。
そんな中で、お伺いをしたいんですが、まず最初に広瀬参考人と小泉参考人にお話を伺いたいというふうに思います。
先ほど、小泉先生のお話…
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- (上の発言)
11広広瀬佳一防衛大学校人文社会科学群教授
御質問ありがとうございます。
この北朝鮮の問題というのは、例えば今日お話ししたNATOのこれまでの政策の深化とか、そういう中で必ずしも予期されていなかった問題でして、例えばNATOが戦略概念を改定したときにも、そこで記されていたインド太平洋への関心、あるいはインド太平洋の問題が欧州大西洋に非常に重要な意味があるというのは、あくまでも、これは明記はしていませんけれども、中国であります。特に、北極海が温暖化によって通りやすくなることによって、中国が北極海からヨーロッパにも進出をしてくる可能性があるとか、そういった問題で中国に対する注意というのは向けられていたわけですが、必ずしも、北朝鮮が今回のように派遣したことについて、NATOが、それ自体が注意をしていたとは思えませんけれども、でも、考えてみると、そうした、仮に動機が中国であったにしても、NATOがインド太平洋とのグローバルな安全保障の連関というものに気付いたということは、その上に立って北朝鮮の問題に対処できるということもあって、これはある意味で整合性がある問題だと思いますし、特に、先ほど申し上げましたように、このIP4という枠組みは日本と韓国とオーストラリアとニュージーランドですから、これは期せずして韓国を巻き込んでいるわけですので、そういう意味で、もちろん日米安保を中心にミサイル防衛とかには対応していくんでしょうけれども、やはり韓国を含めた日本がNATOと協力をすることによって一定の北朝鮮に対する抑止力を発揮するという意味もありますので、この発展は決して日本にとって不適切でも何でもなくて、むしろ前向きに捉えるべきではないかなというふうに思います。
12小小泉悠東京大学先端科学技術研究センター准教授
どうもありがとうございます。
まず、そもそも北が今ロシアに対して一番大きな貢献ができている分野は何かというと、人間と弾だと思うんですよね。さっきロシア軍が年間一千万発撃つというお話を申し上げましたけど、北朝鮮、去年一年間で六百万発ぐらいの弾をロシア軍に供与したと言われています。二〇二三年には五百万発弱だったと言われています。それから、ロシア軍の火力の実は半分から六割ぐらいって北朝鮮由来なんですよね、今や。だから、北朝鮮がこの巨大な軍事工業力を持っていて、それでロシアを支えているというところにこの取引が生まれちゃっている余地があるわけです。
やっぱりい…
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永井学(自民)
ありがとうございました。
それでは、あと一問、酒井参考人にお伺いをしたいと思います。
若干、先ほどの御説明の、何かちょっと本当に総括的というか、またダブるような部分があると思うんですけれども、お伺いしたいと思います。
ウクライナ戦争において、ロシアはウクライナの主権と領土一体性を侵害し、武力不行使原則に違反するとともに、ブチャでの虐殺を始め様々な国際人道法違反を行っております。国連憲章の下、国際の平和と安全の維持に主要な責任を負う常任理事国の一つであるロシアによるそれらの行為は、国際秩序の根幹を揺るがすものであると考えます。
こうしたロシアに対し…
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14酒酒井啓亘早稲田大学法学学術院教授
ありがとうございます。
大変重要な質問であり、難しい質問だというふうに思っております。
国際法は、少し説明を補足させていただくと、大きく二層構造になっているというふうに言ってもいいんだと思うんですね。つまり、歴史的に言えば、伝統的に国家間での活動を規律してきた、その領土保全原則だとか、あるいは主権平等原則だとかといったような国家間、主権国家が従来遵守してきたものと、これに対してもう一つが、現代国際法において新たに国際社会の法益を中心として組み立ててきた、人権問題だとか環境問題だとか、あるいは人道法の問題だとかというような形での法規則というのがあると。…
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