岩屋毅 (自由民主党)外務大臣

2025年3月18日・第217回国会 参議院 予算委員会 第9号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 88 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 290 発言)

まず、委員の核軍縮、核廃絶に向けた御活動に敬意を表したいと思います。

その上で、お尋ねについてですけれども、まず、オブザーバー参加については、多くの御要望をいただいたことから、石破総理の指示の下に、過去にオブザーバー参加した国の事例なども検証の上、様々な角度から熟慮を重ねてまいりました。検討の結果、現下の状況に鑑みれば、この会合に我が国がオブザーバー参加することは適当とは言えないという結論に至った次第でございます。

判断に当たりましては、核軍縮の実質的な進展のために何が真に効果的かということを熟慮をいたしました。NPTというのは、御案内のとおり、核軍縮、不拡散、平和利用というこの三つを柱にしておりますけれども、このNPTは、核兵器国と非核兵器国が幅広く参加する、核兵器のない世界に向けた唯一の現在のところ普遍的な枠組みでございます。したがって、このNPTの下でまずは核軍縮に向かうための努力をするということが現実的ではないかと考えました。

NPT条約は第六条において、各締約国が核軍備競争の早期の停止や核軍備の縮小に関する効果的な措置について、また全面的かつ完全な軍備縮小に関する条約について、誠実に交渉を行うことを定めております。国際的な核軍縮はやはり核兵器国が入ったNPTの下で進めることが引き続きより望ましいというふうに考えたところでございます。

そういう中にあって、核禁のオブザーバー参加をするということは、NPTを中心に、その下で我が国が進めてきた取組に広範な支持を得ることを困難にしてしまうおそれがある、これは核軍縮の現実的な進展を得る上で望ましいことではないと判断をしたところでございます。

もう一つの判断の理由は、安全保障面でございます。現下の厳しい安全保障環境、我が国を取り巻く状況、そして実際には核軍拡が進んでしまっているという環境の下で、国民の生命と財産、我が国の独立と平和を守り抜くためには、現状では核による拡大抑止が不可欠でございます。

その意味で、核抑止とは必ずしも相入れない核禁条約へのオブザーバー参加をすれば、我が国の核抑止政策について誤ったメッセージを与えるおそれがある、しからば平和と安全の確保に支障を来すおそれがあると考えた次第でございます。

党の派遣がなかったということについては、私の立場からお答えすることは控えさせていただきたいと思います。

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