あべ俊子 (自由民主党)文部科学大臣

2025年5月21日・第217回国会 参議院 本会議 第20号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 30 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 67 発言)

公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法等の一部を改正する法律案について、その趣旨を御説明申し上げます。

学校教育の質を高め、全ての子供たちへのより良い教育を実現するためには、教師に優れた人材を確保することが極めて重要です。しかしながら、教員採用選考試験の倍率が過去最低を更新するなど、教師の人材確保に困難を生じている状況があることから、教職の魅力を高め、教師を取り巻く環境を整備することが必要です。

この法律案は、このような教師に優れた人材を確保する必要性に鑑み、学校における働き方改革の一層の推進、組織的な学校運営及び指導の促進並びに教師の処遇の改善を図るため、教育委員会に対する業務量管理・健康確保措置実施計画の策定及び公表等の義務付け、主務教諭の職の新設、教職調整額の基準となる額の引上げ、義務教育等教員特別手当の内容に関する規定の整備等の措置を講ずるものであります。

次に、この法律案の内容の概要について御説明申し上げます。

第一に、学校における働き方改革の一層の推進を図るため、教育委員会に対し、教師の業務量の適切な管理その他健康及び福祉を確保するための措置の実施に関する計画の策定・公表や、計画の実施状況の公表、総合教育会議への報告を義務付けるとともに、計画の策定及び実施に関して、都道府県教育委員会が市町村教育委員会に指導助言等を行うことを努力義務とすることとしております。また、公立学校に対し、学校評価の結果に基づき講ずる学校運営の改善を図るための措置が、先に述べた計画に適合するものとなるよう義務付けるとともに、校長が学校運営協議会の承認を得ることとなっている学校運営の基本的な方針に、業務量管理・健康確保措置の実施に関する内容を含めることとしております。

第二に、組織的な学校運営及び指導の促進を図るため、児童の教育等をつかさどるとともに、学校の教育活動に関し教職員間の総合的な調整を行う主務教諭を置くことができることとしております。

第三に、高度専門職である教師にふさわしい処遇の実現を図るため、教職調整額の基準となる額を給料月額の四%から一〇%まで、毎年一%ずつ段階的に引き上げることとしております。また、義務教育等教員特別手当について、教師が分掌する校務類型に応じて支給することとし、その困難性等を考慮して条例で支給額を定めることとしております。

このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。

政府といたしましては、以上を内容とする法律案を提出した次第でありますが、この法律案は、衆議院において、附則について一部修正が行われております。

その内容は、第一に、政府は、公立の義務教育諸学校等の教師の一箇月の時間外在校等時間について、令和十一年度までに平均三十時間程度に削減することを目標とし、教師一人当たりの担当授業時数の削減、教育課程の編成の在り方についての検討、教職員定数の標準の改定、教師以外の学校の教育活動を支援する人材の増員、不当な要求等を行う保護者等への対応支援、部活動地域展開等を円滑に進めるための財政的な援助等の措置を講ずることとしております。

第二に、政府は、公立の中学校の学級編制の標準について、令和八年度から三十五人に引き下げるよう、法制上の措置等を講ずることとしております。

第三に、政府は、公立の義務教育諸学校等において、学校全体の教師の仕事と生活の調和を実現する上で、校長等の管理職員が重要な役割を果たすことに鑑み、管理職員及び教育委員会による教師の業務の管理の実効性の向上のための措置について検討を行い、その結果に基づいて必要な措置を講ずることとしております。

第四に、公立の義務教育諸学校等の教師の勤務条件の更なる改善のための措置に関する検討条項について、その教師の勤務の状況について調査を行う旨を規定することとしております。

以上が、この法律案の趣旨でございます。(拍手)

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