自由民主党の山本啓介です。
私は、会派を代表し、サイバー対処能力強化法案及び同整備法案について質問をいたします。
サイバー攻撃は頻発化、巧妙化しています。四年前の東京オリンピック・パラリンピックでは、大会期間中の不正通信は四億五千万回に上りました。日本へのサイバー攻撃関連通信数は増加傾向にあり、昨年は六千九百億回近くとなっています。
昨年末、本邦航空会社がDDoS攻撃を受けましたが、攻撃対象は公的機関か民間企業かを問いません。
ウクライナ侵略でも、ロシアは、その一年以上前から政府機関や重要インフラ等情報システムに侵入しており、サイバー攻撃は有事の前兆でもあります。
身の代金目的の攻撃により、標的とされた病院や港湾で業務が停止した事案もあります。兵器開発や購入のための資金入手を目的としたサイバー攻撃も目立ちました。去年五月、北朝鮮を背景とする集団が暗号資産交換業者から奪った四百八十億円相当のビットコインは、核・弾道ミサイル開発の資金になっているとの指摘もあります。
本年二月の日米首脳会談共同声明では、サイバー空間分野における二国間の安全保障協力の拡大が確認されましたが、サイバー攻撃への対処能力の強化は、国民生活や経済活動はもちろん、安全保障、さらには我が国の国際的な信用にも直結しています。
そこで、サイバー空間の深刻な状況や欧米等の措置との比較を踏まえつつ、我が国や国民の平和と安全、そして国益を守り抜くために、本法案が絶対に必要なものであるという石破総理の認識をお聞かせください。
我が国に対するサイバー攻撃に関する通信の九九・四%が海外から発信されたものであり、また、攻撃元を隠蔽するために、踏み台と言われる乗っ取った機器を介して攻撃が行われています。そこで、サイバー攻撃を防ぐには、まず、海底ケーブル経由の通信、さらに攻撃元へたどって通信等を分析して実態を把握する必要があります。
本法案では、政府は、インシデント報告が義務付けられる基幹インフラ事業者とは協定を結び、通信情報を取得することが可能となります。
さらに、国家的な重大事態となりかねない脅威を糸口からつかまえるためには、海外からの攻撃により意図せず踏み台とされた事業者などから通信情報を取得、分析することも必要ですし、海外の攻撃インフラの実態把握のために、外国から日本を経由して外国へ向かういわゆる外外通信についても通信情報を取得していく必要があります。
これらの海外が絡む場合においても、通信の秘密とのバランスを調整しながら通信情報を利用していくお考えでしょうか。平大臣にお伺いします。
海外からのサイバー攻撃から国と国民の安全を守るためには、物理的な国境のないサイバー空間での対応が求められます。特に、海外からの高度かつ無限の飽和攻撃が現実のものとなっているだけに、これを何としても防がなければなりません。
本法案では、サイバー攻撃による重大な危害を防止するために、警察、自衛隊が国外の攻撃関係サーバーなどに対して措置を講ずることができるようになります。
そこで、自衛隊や警察が、いわゆるアクセス・無害化措置の実施主体になるとしても、その措置の実施に至るまでの内閣における判断体制、国家安全保障局との連携などについてはどのように考えているのでしょうか。総理にお伺いします。
今回、組織体制の整備としては、司令塔となる内閣サイバーセキュリティセンターの発展的改組などを進めます。同時に、例えば、情報通信研究機構に追加される事務を行う職員や通信情報を利用、分析する職員、サイバー攻撃による重大な危害の対処、調整を担う職員など、新たな取組を支える人材確保と育成も不可欠です。
そこで、政府における新組織を中心とした人材確保と育成について、どのように取り組むお考えでしょうか。この点を石破総理にお伺いして、私の質問を終わりたいと存じます。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
2
関口昌一議長
御異議ないと認めます。平将明国務大臣。
〔国務大臣平将明君登壇、拍手〕
この発言のページ
3
平将明(自民)デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(規制改革)
重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律案及び重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案の趣旨について御説明申し上げます。
まず、重要電子計算機に対する不正な行為による被害の防止に関する法律案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。
この法律案は、インターネットその他の高度情報通信ネットワークの整備、情報通信技術の活用の進展、国際情勢の複雑化等に伴い、そのサイバーセキュリティが害された場合に国家及び国民の安全を害し、又は国民生活若しくは経済活動に多大な影響を及ぼすおそ…
この発言のページ
4
関口昌一議長
ただいまの趣旨説明に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。山本啓介君。
〔山本啓介君登壇、拍手〕
この発言のページ
- (上の発言)
5
山本啓介(自民)
自由民主党の山本啓介です。
私は、会派を代表し、サイバー対処能力強化法案及び同整備法案について質問をいたします。
サイバー攻撃は頻発化、巧妙化しています。四年前の東京オリンピック・パラリンピックでは、大会期間中の不正通信は四億五千万回に上りました。日本へのサイバー攻撃関連通信数は増加傾向にあり、昨年は六千九百億回近くとなっています。
昨年末、本邦航空会社がDDoS攻撃を受けましたが、攻撃対象は公的機関か民間企業かを問いません。
ウクライナ侵略でも、ロシアは、その一年以上前から政府機関や重要インフラ等情報システムに侵入しており、サイバー攻撃は有事の前兆でもあります。
身の代金目的の攻撃により、標的とされた病院や港湾で業務が停止した事案もあります。兵器開発や購入のための資金入手を目的としたサイバー攻撃も目立ちました。去年五月、北朝鮮を背景とする集団が暗号資産交換業者から奪った四百八十億円相当のビットコインは、核・弾道ミサイル開発の資金になっているとの指摘もあります。
本年二月の日米首脳会談共同声明では、サイバー空間分野における二国間の安全保障協力の拡大が確認されましたが、サイバー攻撃への対処能力の強化は、国民生活や経済活動はもちろん、安全保障、さらには我が国の国際的な信用にも直結しています。
そこで、サイバー空間の深刻な状況や欧米等の措置との比較を踏まえつつ、我が国や国民の平和と安全、そして国益を守り抜くために、本法案が絶対に必要なものであるという石破総理の認識をお聞かせください。
我が国に対するサイバー攻撃に関する通信の九九・四%が海外から発信されたものであり、また、攻撃元を隠蔽するために、踏み台と言われる乗っ取った機器を介して攻撃が行われています。そこで、サイバー攻撃を防ぐには、まず、海底ケーブル経由の通信、さらに攻撃元へたどって通信等を分析して実態を把握する必要があります。
本法案では、政府は、インシデント報告が義務付けられる基幹インフラ事業者とは協定を結び、通信情報を取得することが可能となります。
さらに、国家的な重大事態となりかねない脅威を糸口からつかまえるためには、海外からの攻撃により意図せず踏み台とされた事業者などから通信情報を取得、分析することも必要ですし、海外の攻撃インフラの実態把握のために、外国から日本を経由して外国へ向かういわゆる外外通信についても通信情報を取得していく必要があります。
これらの海外が絡む場合においても、通信の秘密とのバランスを調整しながら通信情報を利用していくお考えでしょうか。平大臣にお伺いします。
海外からのサイバー攻撃から国と国民の安全を守るためには、物理的な国境のないサイバー空間での対応が求められます。特に、海外からの高度かつ無限の飽和攻撃が現実のものとなっているだけに、これを何としても防がなければなりません。
本法案では、サイバー攻撃による重大な危害を防止するために、警察、自衛隊が国外の攻撃関係サーバーなどに対して措置を講ずることができるようになります。
そこで、自衛隊や警察が、いわゆるアクセス・無害化措置の実施主体になるとしても、その措置の実施に至るまでの内閣における判断体制、国家安全保障局との連携などについてはどのように考えているのでしょうか。総理にお伺いします。
今回、組織体制の整備としては、司令塔となる内閣サイバーセキュリティセンターの発展的改組などを進めます。同時に、例えば、情報通信研究機構に追加される事務を行う職員や通信情報を利用、分析する職員、サイバー攻撃による重大な危害の対処、調整を担う職員など、新たな取組を支える人材確保と育成も不可欠です。
そこで、政府における新組織を中心とした人材確保と育成について、どのように取り組むお考えでしょうか。この点を石破総理にお伺いして、私の質問を終わりたいと存じます。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
6
石破茂(自民)内閣総理大臣
山本啓介議員の御質問にお答えをいたします。
サイバー攻撃の現状や本法案の必要性に関する認識についてお尋ねを頂戴をいたしました。
国家を背景とした高度なサイバー攻撃への懸念の拡大や社会全体におけるデジタルトランスフォーメーションの進展を踏まえますと、我が国のサイバー対処能力の向上はまさに喫緊の課題であります。
本法案は、我が国のサイバー対処能力を抜本的に強化するため、官民連携の強化、通信情報の利用、攻撃者のサーバー等へのアクセス・無害化といったサイバー安全保障分野における新たな取組を実現するためのものであり、欧米主要国において既に導入されている同種の…
この発言のページ
7
平将明(自民)デジタル大臣・内閣府特命担当大臣(規制改革)
山本啓介議員より、政府による国外が関係する通信情報の利用についてお尋ねがありました。
インターネットでの通信の経路はその途中で国境を越えることがあり得ることから、例えば外内通信であっても、さらには外外通信であっても、実際の送信者や受信者の両方が日本国民あるいは日本国内に所在する外国人である可能性が否定できないと考えております。
このため、本法律案においては、国外に関係する通信について、仮に日本国民あるいは日本国内に所在する外国人の通信の秘密に対する制約であったとしても合憲性を担保することができるとの観点も踏まえ、制度の在り方を慎重に検討したものであり…
この発言のページ
8
関口昌一議長
木戸口英司君。
〔木戸口英司君登壇、拍手〕
この発言のページ