あべ俊子 (自由民主党)文部科学大臣

2025年3月26日・第217回国会 参議院 本会議 第8号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 45 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 72 発言)

吉良議員にお答えいたします。

まず、子供三人以上のこの多子世帯を支援対象とすることについてお尋ねがありました。

今回の制度改正において、扶養する子供が三人以上の世帯を対象としたのは、理想の子供の数が三人以上の場合において、それを断念する理由として教育や子育ての費用を挙げる傾向が最も顕著であることを踏まえたものです。

妊娠、出産等に当たっては、個人の自由な意思決定や各家庭の状況に応じて様々な事項が考慮されるものであり、今回の制度改正が、理想とする数の子供を持ちたいという希望を実現できるように後押しをするものであるという支援拡充の目的を丁寧に発信してまいります。

次に、扶養する子供の数が二人以下となった場合の取扱いについてお尋ねがありました。

大学の授業料など高等教育費については、三人以上を同時に扶養している期間が最も経済的な負担が重い状況であることから、財源が限られている中、負担が集中している期間の世帯を優先して支援することとしたものです。

今般の法案により支援対象を大幅に拡充いたしますが、その後については、まずは制度を着実に実施に移し、その効果を見定めながら、更なる負担軽減、支援の拡充についても、論点を整理した上で十分な検討を行いつつ、取り組んでまいります。

次に、大学等の学費無償化についてお尋ねがありました。

文部科学省としては、機関支援と個人支援の両者を組み合わせながら予算確保に取り組むことが重要であると考えており、令和七年度予算案において、国立大学法人運営費交付金等の基盤的経費、低所得者世帯や多子世帯の学生等の授業料、入学金の無償化等に必要な予算を計上しております。

まずは本法案による制度改正を着実に実施に移し、その上で、教育の機会均等や少子化対策の観点からその効果を見定めつつ、引き続き高等教育費の負担軽減に取り組んでまいります。

次に、家計の状況に応じた支援額の変更についてお尋ねがありました。

本制度は公費により支援を行うものであることから、家計の状況に応じて必要な支援が確実に行われることが重要であると考えています。このため、本制度においては、所得に応じた家計の負担能力を表すものとして、世帯の収入ではなく、住民税の所得割の課税標準額に基づき支援額を設定することとしています。

世帯の収入が変わらなくても、扶養の状況等により課税標準額が変わることがあり、支援額も増減することがあり得ます。本制度においては、必要となる支援が確実に行われるよう、毎年住民税の課税額を確認しているところであり、引き続き本制度の適切な実施に努めてまいります。

次に、高等教育の修学支援新制度に係る成績要件についてお尋ねがありました。

高等教育の修学支援新制度は、支援を受ける学生がしっかりと学べるよう、公費により支援を行う制度です。この制度の目的や趣旨を踏まえ、進学後の十分な学修状況を見極めた上で支援を行うことができるよう、学修意欲に加え、この学修成果の質の観点からも一定の学業要件を設定しており、今後も必要であると考えています。

次に、高等教育の修学支援新制度に係る機関要件についてお尋ねがありました。

高等教育の修学支援新制度においては、大学等の経営が継続的かつ安定的に行われることを確認するため、一定の教育や経営に関する機関要件を満たす大学等を対象機関としています。本制度は公費で賄われていることも踏まえ、機関要件は今後も必要であると考えています。

次に、地方の中小規模大学への支援についてお尋ねがありました。

高等教育の修学支援新制度における機関要件については、大学等の経営困難から学生等を保護する観点から、令和六年四月より、収容定員の充足率の要件を満たさない学校については制度の対象外とする見直しを行ったところです。

一方、この枠組みは維持しつつも、中央教育審議会における高等教育へのアクセス確保の議論も踏まえ、地域の経済社会にとって不可欠な専門人材の育成に貢献している大学等へ配慮する観点から、機関要件の見直しを行うこととしており、現在、省令改正の準備を進めています。

また、文部科学省としては、少子化が急速に進む中、地方の大学が地域に必要不可欠な人材を輩出するという役割を一層満たすことができるよう、先月取りまとめられた中央教育審議会の答申も踏まえながら、具体的方策の検討を進め、速やかに実行に移れるよう取り組んでまいります。

次に、大学等の基盤的経費の増額についてお尋ねがありました。

文部科学省としては、経済的な理由で学生が学びを諦めるということがないようにすべきと考えております。

このため、機関支援と個人支援の両者を組み合わせながら予算確保に取り組むことが重要であると考えており、令和七年度予算案に関しては、国立大学法人運営費交付金や私立大学等経常費補助金の基盤的経費、低所得者世帯や多子世帯の学生等の授業料、入学金の無償化などに必要な予算を計上しております。

引き続き、高等教育費の負担軽減に取り組むとともに、大学の実情を把握しながら、各大学が安定的、継続的に人材の育成や教育研究を実施できるよう支援してまいります。

次に、入学金の廃止についてお尋ねがありました。

入学金については、学生の入学に当たっての経費などに充てられているものと承知しており、関係法令等に基づき、各大学の設置者において適切に設定いただいているものと認識をしています。

繰り返しになりますが、文部科学省としては、国立大学法人運営費交付金や私学助成などの機関支援と給付型奨学金などの個人支援の両者を組み合わせながら予算確保に取り組むことが重要であるというふうに考えており、令和七年度予算案において必要な予算を計上しております。

引き続き、高等教育費の負担軽減に取り組むとともに、大学の実情を把握しながら、各大学が安定的、継続的に人材の育成や教育研究を実施できるよう支援をしてまいります。

次に、制度改正に伴う当事者の声についてお尋ねがありました。

私自身、大学を視察する機会には、今回の法改正に直接関わるものではありませんが、学生から生活の御様子を伺っているほか、例えば、学生有志による集会の場などに文部科学省の職員が出席をし、直接学生から様々な声をいただいているところです。

また、実際に学費を負担される保護者からは、子供三人以上の世帯の八割以上で進学後にアルバイトを不可欠又は必要と考えていることや、子供三人以上の世帯の奨学金への応募割合が全体平均の約三六%を上回っていることなどといった声があることも踏まえ、当事者である学生等の状況も踏まえながら、多子世帯の学生等について授業料等を無償化することとしたところでございます。

以上でございます。(拍手)

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