私は、二月六日から八日まで米国ワシントンを訪問し、トランプ米国大統領と日米首脳会談を行いました。その概要を報告いたします。
日米同盟は、我が国の外交・安全保障の基軸です。今回、トランプ大統領との初めてとなる対面での日米首脳会談では、安全保障や経済の諸課題、現下の国際情勢について、幅広く、率直な意見交換を行いました。
トランプ大統領とは、厳しく複雑な安全保障環境に関する情勢認識を共有し、日米同盟を新たな高みに引き上げていくことを確認いたしました。トランプ大統領に対しましては、日米豪印、日米韓、日米比といった同志国連携を更に強化していくことの重要性を確認し、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて緊密に協力していくことを確認しました。
その上で、日米同盟の抑止力・対処力を高め、日米が直面する地域の戦略的課題に緊密に連携の上、対処していくことで一致いたしました。私から、我が国の防衛力を今後とも抜本的に強化する旨を表明し、トランプ大統領はこれを歓迎しました。我が国の防衛力のあり方については、今後とも我が国周辺の厳しい安全保障環境等も踏まえ、主体的に判断をいたしてまいります。
トランプ大統領は、米国による核を含むあらゆる能力を用いた、日本防衛に対する米国の揺るぎないコミットメントを明確に表明しました。トランプ大統領との間で、日米安全保障条約第五条が尖閣諸島に適用されることを改めて確認しました。私から沖縄の負担軽減の必要性を説明し、トランプ大統領との間で、辺野古における普天間飛行場代替施設の建設及び普天間飛行場の返還を含む沖縄統合計画に従った在日米軍再編を着実に実施していく旨を確認しました。
経済分野については、私から、我が国が五年連続で最大の対米投資国であることを述べ、トランプ大統領との間で経済面でも両国が緊密なパートナーであることを確認しました。私から、対米投資額を一兆ドルという未だかつてない規模まで引き上げたい、そのために共に取り組んでいきたいとの意思を伝え、トランプ大統領から、日本企業による対米投資に対する強い歓迎の言葉がありました。
その上で、両国におけるビジネス環境を整備して投資・雇用を拡大していくこと、互いの産業を強化するとともにAIや先端半導体等の技術分野における開発で世界をリードすること、また、成長するインド太平洋の活力を取り込む取組を力強く推進していくことを通じて、日米のパートナーシップを更に高い次元に引き上げていくとの認識で一致いたしました。また、双方に利益のある形で、日本へのLNG輸出増加も含め、両国間でエネルギー安全保障の強化に向けて協力していくことを確認しました。
日米は互いの国において最大規模の海外直接投資と質の高い雇用を創出していること、両国の産業は、相互のサプライチェーンにおいて極めて重要な役割を果たし続けることを確認しました。こうした関係は、我が国の経済、産業にも大きく寄与するものです。
中国、北朝鮮等の地域情勢についても意見交換を行いました。中国をめぐる諸課題については、東シナ海や南シナ海等におけるあらゆる力又は威圧による一方的な現状変更の試みに反対することを確認しました。また、トランプ大統領との間で、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調しました。
また、北朝鮮については、情勢について認識を共有し、核・ミサイル問題に共に対処する必要性や、北朝鮮の完全な非核化に向けた確固たるコミットメントを確認しました。また、拉致問題の即時解決について、私から引き続きの理解と協力を求め、トランプ大統領から全面的な支持を得ました。
日米首脳会談の成果として、今後の日米協力のいわば羅針盤となる文書として、日米首脳共同声明を発出しました。また、率直な意見交換を通じて、トランプ大統領との信頼関係構築に向けた一歩とすることができたことは、今後に向けて、大きな成果でありました。
今回、発足したばかりのトランプ政権との間で、日米同盟の揺るぎない結束を、国際社会に力強く示すことができたと考えます。今回の成果を踏まえつつ、日米同盟を新たな高みに引き上げるとともに、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、米国と更に連携・協力を深めていく考えであります。
以上でございます。(拍手)
─────────────
0会会議録情報政府参考人など
令和七年二月十二日(水曜日)
午前十時一分開議
━━━━━━━━━━━━━
○議事日程 第四号
令和七年二月十二日
午前十時開議
第一 国務大臣の報告に関する件(米国訪問に関する報告について)
━━━━━━━━━━━━━
○本日の会議に付した案件
議事日程のとおり
─────・─────
この発言のページ
1
関口昌一議長
これより会議を開きます。
日程第一 国務大臣の報告に関する件(米国訪問に関する報告について)
内閣総理大臣から発言を求められております。発言を許します。石破茂内閣総理大臣。
〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕
この発言のページ
- (上の発言)
2
石破茂(自民)内閣総理大臣
私は、二月六日から八日まで米国ワシントンを訪問し、トランプ米国大統領と日米首脳会談を行いました。その概要を報告いたします。
日米同盟は、我が国の外交・安全保障の基軸です。今回、トランプ大統領との初めてとなる対面での日米首脳会談では、安全保障や経済の諸課題、現下の国際情勢について、幅広く、率直な意見交換を行いました。
トランプ大統領とは、厳しく複雑な安全保障環境に関する情勢認識を共有し、日米同盟を新たな高みに引き上げていくことを確認いたしました。トランプ大統領に対しましては、日米豪印、日米韓、日米比といった同志国連携を更に強化していくことの重要性を確認し、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて緊密に協力していくことを確認しました。
その上で、日米同盟の抑止力・対処力を高め、日米が直面する地域の戦略的課題に緊密に連携の上、対処していくことで一致いたしました。私から、我が国の防衛力を今後とも抜本的に強化する旨を表明し、トランプ大統領はこれを歓迎しました。我が国の防衛力のあり方については、今後とも我が国周辺の厳しい安全保障環境等も踏まえ、主体的に判断をいたしてまいります。
トランプ大統領は、米国による核を含むあらゆる能力を用いた、日本防衛に対する米国の揺るぎないコミットメントを明確に表明しました。トランプ大統領との間で、日米安全保障条約第五条が尖閣諸島に適用されることを改めて確認しました。私から沖縄の負担軽減の必要性を説明し、トランプ大統領との間で、辺野古における普天間飛行場代替施設の建設及び普天間飛行場の返還を含む沖縄統合計画に従った在日米軍再編を着実に実施していく旨を確認しました。
経済分野については、私から、我が国が五年連続で最大の対米投資国であることを述べ、トランプ大統領との間で経済面でも両国が緊密なパートナーであることを確認しました。私から、対米投資額を一兆ドルという未だかつてない規模まで引き上げたい、そのために共に取り組んでいきたいとの意思を伝え、トランプ大統領から、日本企業による対米投資に対する強い歓迎の言葉がありました。
その上で、両国におけるビジネス環境を整備して投資・雇用を拡大していくこと、互いの産業を強化するとともにAIや先端半導体等の技術分野における開発で世界をリードすること、また、成長するインド太平洋の活力を取り込む取組を力強く推進していくことを通じて、日米のパートナーシップを更に高い次元に引き上げていくとの認識で一致いたしました。また、双方に利益のある形で、日本へのLNG輸出増加も含め、両国間でエネルギー安全保障の強化に向けて協力していくことを確認しました。
日米は互いの国において最大規模の海外直接投資と質の高い雇用を創出していること、両国の産業は、相互のサプライチェーンにおいて極めて重要な役割を果たし続けることを確認しました。こうした関係は、我が国の経済、産業にも大きく寄与するものです。
中国、北朝鮮等の地域情勢についても意見交換を行いました。中国をめぐる諸課題については、東シナ海や南シナ海等におけるあらゆる力又は威圧による一方的な現状変更の試みに反対することを確認しました。また、トランプ大統領との間で、台湾海峡の平和と安定の重要性を強調しました。
また、北朝鮮については、情勢について認識を共有し、核・ミサイル問題に共に対処する必要性や、北朝鮮の完全な非核化に向けた確固たるコミットメントを確認しました。また、拉致問題の即時解決について、私から引き続きの理解と協力を求め、トランプ大統領から全面的な支持を得ました。
日米首脳会談の成果として、今後の日米協力のいわば羅針盤となる文書として、日米首脳共同声明を発出しました。また、率直な意見交換を通じて、トランプ大統領との信頼関係構築に向けた一歩とすることができたことは、今後に向けて、大きな成果でありました。
今回、発足したばかりのトランプ政権との間で、日米同盟の揺るぎない結束を、国際社会に力強く示すことができたと考えます。今回の成果を踏まえつつ、日米同盟を新たな高みに引き上げるとともに、自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、米国と更に連携・協力を深めていく考えであります。
以上でございます。(拍手)
─────────────
3
関口昌一議長
ただいまの報告に対し、質疑の通告がございます。順次発言を許します。佐藤正久君。
〔佐藤正久君登壇、拍手〕
この発言のページ
4
佐藤正久(自民)
自由民主党の佐藤正久です。
会派を代表し、総理の帰朝報告に対し、質問をいたします。
石破総理、初対面での日米首脳会談、内容的にも満点だったと思います。ただ、これからが大事で、具体的成果を出していかねばなりません。
そこで、今回の首脳会談で構築された信頼関係をどのように評価した上で、経済面及び安保面等で日米関係の新たな黄金時代を構築していくお考えでしょうか。
北朝鮮の核問題についても、今回、核の軍備管理ではなく、完全なる非核化の堅持、継続を確認できたことは、韓国も歓迎しており、大きな成果です。また、拉致問題の即時解決に対する日本の決意に大統領からの…
この発言のページ
5
石破茂(自民)内閣総理大臣
佐藤正久議員の御質問にお答えをいたします。
日米首脳会談の評価及び今後の対応についてでございます。
今回の日米首脳会談では、安全保障や経済、現下の国際情勢について率直な意見交換を行い、幅広く認識の一致を図るとともに、トランプ大統領との信頼関係構築に向けた一歩とすることができたと考えております。
また、北朝鮮情勢についても認識を共有し、核・ミサイル問題に共に対処する必要性や、北朝鮮の完全な非核化に対する確固たるコミットメントを確認するとともに、拉致問題の即時解決について、トランプ大統領から全面的な支持を得ることができました。
今回の会談を踏まえ、首…
この発言のページ