大学等修学支援制度は、低所得世帯の高等教育へのアクセスを支援することを目的に創設され、その後、中間所得で多子世帯、理工農系の大学などに通う子の世帯へ支援を拡充してきました。
今回の改正で所得制限をなくし、多子世帯に完全無償化を拡大しました。予算が限られている中、少子化対策の観点から、まずは多子世帯への支援を拡充するといいますが、収入が少なく、子供が欲しくても持てない、もう一人子供が欲しいが、子育て、教育費にお金が掛かってとても無理という世帯に対しては手当てされず、何ら少子化対策になっていません。
そもそも日本は、公的支出に占める教育費割合がOECD加盟諸国の中で三番目に低く、かつ大学などの高等教育に係る費用の家計の負担割合は二〇二一年時点で五一%、比較できる三十か国の平均一九%に比べ、はるかに高くなっています。
二〇一二年九月、日本は中等、高等教育における無償教育の漸進的導入を定めた国際人権A規約の十三条二項(b)、(c)に関する留保を撤回し、加盟百六十か国のうち最後から二番目にようやく批准いたしました。それから八年たって、大学等修学支援制度が始まりました。余りにも遅過ぎます。その間に大学の学費は値上がり、家計の負担が増すとともに、学生がアルバイトで生活費、学費を稼ぎ、奨学金という借金を抱えて卒業することに追い込まれています。
今回の法改正がこうした状況を改善するとは到底思えません。教育は未来への投資であり、受益者は社会全体です。財源不足を言い訳にせず、積極財政で所得制限なく大学院までの学費無償化、奨学金は給付型にし、誰もが家庭の経済条件にかかわらず、負担を気にせずに安心して学べる社会にすべきと訴え、質問を終わります。
207伊伊藤学司文部科学省高等教育局長
お答え申し上げます。
高等教育の修学支援新制度は、大学等の経営が継続的かつ安定的に行われることを確認するために、一定の教育や経営に関する要件、機関要件を満たす大学等を対象機関としてございます。この機関要件においては、大学等の経営困難から学生等を保護する観点から、令和六年四月より、収容定員の充足率の要件を満たさない学校については制度の対象外とする見直しを行ったところでございます。
一方、この枠組みは維持しつつも、中央教育審議会における高等教育へのアクセス確保の議論も踏まえ、地域の経済社会にとって不可欠な専門人材の育成に貢献している大学等へ配慮する観点か…
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208
舩後靖彦(れいわ)
ありがとうございます。
修学支援制度が使えない大学は学生から選ばれず、大学にとって死活問題です。定員充足率を上げるため、定員を縮小せざるを得ない状況に追い込まれています。しかし、定員を縮小して学生数が減れば、経営が悪化して学生への教育にも悪影響が出て悪循環です。そもそも、少子化、地方の人口流出は加速化し、全国で五九%に当たる三百五十四の私立大学で定員割れが起きており、大学の自助努力で何とかできる問題ではなくなっています。
定員充足率を条件にすることは、大学の淘汰、再編を加速化させ、地域の教育機関を細らせる結果となります。地方において若い世代の流出は拡…
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あべ俊子(自民)文部科学大臣
委員にお答えさせていただきます。
いつも委員の質問は、さすが元商社マンで、数字がしっかり出ているので、いつも感銘を受けて聞かせていただいております。そうした中で、地域の大学がすごく、地方大学大切ということは本当に私どもそう考えておりまして、特に、高等教育の修学支援新制度におけるこの機関要件、支援を受ける学生がしっかりと学べるように公費で支援することも踏まえながら、この大学等の経営が継続的かつ安定的に行われることを確認するために設けておりまして、私立大学等の撤退を促すことを目的としているわけではございません。
その上で、急速な少子化の進行によりまして大…
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- (上の発言)
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舩後靖彦(れいわ)
大学等修学支援制度は、低所得世帯の高等教育へのアクセスを支援することを目的に創設され、その後、中間所得で多子世帯、理工農系の大学などに通う子の世帯へ支援を拡充してきました。
今回の改正で所得制限をなくし、多子世帯に完全無償化を拡大しました。予算が限られている中、少子化対策の観点から、まずは多子世帯への支援を拡充するといいますが、収入が少なく、子供が欲しくても持てない、もう一人子供が欲しいが、子育て、教育費にお金が掛かってとても無理という世帯に対しては手当てされず、何ら少子化対策になっていません。
そもそも日本は、公的支出に占める教育費割合がOECD加盟諸国の中で三番目に低く、かつ大学などの高等教育に係る費用の家計の負担割合は二〇二一年時点で五一%、比較できる三十か国の平均一九%に比べ、はるかに高くなっています。
二〇一二年九月、日本は中等、高等教育における無償教育の漸進的導入を定めた国際人権A規約の十三条二項(b)、(c)に関する留保を撤回し、加盟百六十か国のうち最後から二番目にようやく批准いたしました。それから八年たって、大学等修学支援制度が始まりました。余りにも遅過ぎます。その間に大学の学費は値上がり、家計の負担が増すとともに、学生がアルバイトで生活費、学費を稼ぎ、奨学金という借金を抱えて卒業することに追い込まれています。
今回の法改正がこうした状況を改善するとは到底思えません。教育は未来への投資であり、受益者は社会全体です。財源不足を言い訳にせず、積極財政で所得制限なく大学院までの学費無償化、奨学金は給付型にし、誰もが家庭の経済条件にかかわらず、負担を気にせずに安心して学べる社会にすべきと訴え、質問を終わります。
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堂故茂(自民)
本日の質疑はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。
午後五時二分散会
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