今、一九九三年、文化施設が建設が相次いだというところの問題があります。三十年近くたっているわけですけれども、ここで具体的な事例を少し取り上げたいと思います。
演劇やバレエ、オペラ、音楽、歌舞伎や能といったような伝統芸能などの上演には劇場やホール、こういったものが欠かせません。ですけれども、老朽化や耐震性の不足に加え、コロナ等の影響による採算の悪化などもあって、劇場やホールの休館、そして今閉鎖ということが相次いでいます。国立劇場もそうなんですけれども、首都圏を始め全国各地で上演する場所が次々と失われていっているような状況です。改修時期が重なることも多く、長期にわたる公演の空白というのは舞台芸術や担い手の衰退にもつながっていきます。
先日、私も東京文化会館の方ですばらしいオペラを観劇させていただいたんですけれども、この東京文化会館も、設備や施設の老朽化、これによって、二〇二六年の五月からですね、来年の五月から約三年間の長期休館を取るということが発表されました。東京文化会館を拠点に活動している上演団体であったりコンサート事業者というのは大きなショックを受けております。
高度経済成長期からバブル時代に建てられた、先ほど申しました一九九三年など、多くの施設が大規模な改修が必要となる四十年から五十年ということを迎えて、改修や建て替え時期というのを一斉に迎えています。残念なんですけれども、劇場間で改修時期を調整するといったような状況は見られておりません。
日本芸能実演家団体協議会などは、東京オリンピックのためのアリーナの改修などと重なって、首都圏で一時トータル六万席が使用できなくなったということもあって、東京都に改修時期を調整する場の設置を希望していたそうです。東京都は、二〇一八年に関係者を集めて意見交換をする場を設けて、二〇二〇年以降の改修ラッシュの事態も認識されていました。東京都は二〇一九年にポータルサイトを開設して、今後の改修予定時期など、都内のホール、劇場の情報などを随時更新して公開するようにしたそうですが、これも根本的な解決には至っていません。
少なくとも数年前からこうした休館などによる首都圏の劇場、ホールの不足というのが予見されていたと思われますけれども、国としてこの事態に関与はしてきたんでしょうか。それとも、それぞれのホールや自治体、劇場の関係者とか上演団体の自主性というところに任せてきたんでしょうか。
155合合田哲雄文化庁次長
お答え申し上げます。
先ほど委員からもお話がございましたように、各国における文化予算につきましては私どもも把握はいたしてございますけれども、国によって行政組織の在り方や文化予算の範囲の捉え方が異なってございます。例えば、日本の文化予算に含まれていない、ドイツでは、国際放送や国立図書館予算が含まれてございます。フランスでは報道とメディアも含まれてございます。
このため、単純な比較は困難ではございますが、しかしながら、各国が文化投資にしっかり取り組んでいるのは事実でございます。それは紛れもない事実でございまして、私どもも、国民の理解あるいは立法府の理解を…
この発言のページ
156
宮口治子政府参考人など
力強い答弁ありがとうございます。しっかり日本も一人一人の文化歳出予算額増えていくといいなと思います。
また、地方における文化関係経費、これについても確認しておきたいと思います。
文化庁の調査によると、二〇二二年、令和四年度の地方における文化関係経費、都道府県、市区町村合計では約五千五百五十三億円です。最も多かった一九九三年、平成五年度には約一兆円に迫る金額、九千五百四十九億五千万円であって、その頃と比べると約五八%減少しています。二〇一三年、平成二十五年度から十年間の推移を見ても、微増傾向には確かにありますけれども、物価高騰等もある中で厳しい状況とい…
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157合合田哲雄文化庁次長
お答えを申し上げます。
私どもが実施しております地方文化行政状況調査によりますと、先ほど先生からもお話がございましたように、一九九三年度には文化施設の建設費などが非常に多く、約九千五百五十億円でございます。二〇〇七年度には三千三百二十八億円にまで減少した後、二〇二二年度には五千五百五十三億円となってございますが、経費の内訳を見ますと、先ほどの一九九三年のピーク時の総額が大きいのは、文化施設の建設費が大きかったものということでございます。
年によって増減はございますけれども、文化施設の管理、運営に関する経費でございますとか、あるいは直接アーティストやク…
この発言のページ
- (上の発言)
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宮口治子政府参考人など
今、一九九三年、文化施設が建設が相次いだというところの問題があります。三十年近くたっているわけですけれども、ここで具体的な事例を少し取り上げたいと思います。
演劇やバレエ、オペラ、音楽、歌舞伎や能といったような伝統芸能などの上演には劇場やホール、こういったものが欠かせません。ですけれども、老朽化や耐震性の不足に加え、コロナ等の影響による採算の悪化などもあって、劇場やホールの休館、そして今閉鎖ということが相次いでいます。国立劇場もそうなんですけれども、首都圏を始め全国各地で上演する場所が次々と失われていっているような状況です。改修時期が重なることも多く、長期にわたる公演の空白というのは舞台芸術や担い手の衰退にもつながっていきます。
先日、私も東京文化会館の方ですばらしいオペラを観劇させていただいたんですけれども、この東京文化会館も、設備や施設の老朽化、これによって、二〇二六年の五月からですね、来年の五月から約三年間の長期休館を取るということが発表されました。東京文化会館を拠点に活動している上演団体であったりコンサート事業者というのは大きなショックを受けております。
高度経済成長期からバブル時代に建てられた、先ほど申しました一九九三年など、多くの施設が大規模な改修が必要となる四十年から五十年ということを迎えて、改修や建て替え時期というのを一斉に迎えています。残念なんですけれども、劇場間で改修時期を調整するといったような状況は見られておりません。
日本芸能実演家団体協議会などは、東京オリンピックのためのアリーナの改修などと重なって、首都圏で一時トータル六万席が使用できなくなったということもあって、東京都に改修時期を調整する場の設置を希望していたそうです。東京都は、二〇一八年に関係者を集めて意見交換をする場を設けて、二〇二〇年以降の改修ラッシュの事態も認識されていました。東京都は二〇一九年にポータルサイトを開設して、今後の改修予定時期など、都内のホール、劇場の情報などを随時更新して公開するようにしたそうですが、これも根本的な解決には至っていません。
少なくとも数年前からこうした休館などによる首都圏の劇場、ホールの不足というのが予見されていたと思われますけれども、国としてこの事態に関与はしてきたんでしょうか。それとも、それぞれのホールや自治体、劇場の関係者とか上演団体の自主性というところに任せてきたんでしょうか。
159合合田哲雄文化庁次長
お答え申し上げます。
まず、各地域で住民の方々が実演芸術に親しむ機会を提供する文化施設の整備については、これは今先生からもお話がございましたように、国が直接その整備に当たるものではなく、もちろん国立劇場のようなものもございますけれども、各地域における都市整備を担う地方自治体が中心となって実演関係者と連携しながら検討されるべき事柄だと存じておりますが、他方で、この首都圏における劇場不足につきましては、平成二十八年に東京都から文部科学省に要望をいただきました。
具体的には、国、それから東京都、それから首都圏の自治体によって情報を共有し課題解決を図る場の設…
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160
宮口治子政府参考人など
今、国立劇場のことについては国は関与するということでしたので、その閉場問題についてお尋ねします。
再整備のために二〇二三年の十月末に閉場いたしましたが、当初予定されていた二〇二九年度、これ再開場は事実上不可能となって、再開場時期は全く不透明です。国立劇場で開かれていた公演は新国立劇場を始めとする都内のほかの施設を転々としながら実施されているとのことなんですけれども、会場確保は本当に熾烈な競争の状態となっています。国立劇場主催の公演数も、二〇一八年度に比べて二〇二四年度は三割減となるという見通しです。実演家や楽器などの製作者の後継者問題、これも深刻さを増…
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あべ俊子(自民)文部科学大臣
国立劇場の再整備、本当に私も大変心を痛めておるところでございまして、一刻も早くという思いでいます。また、会場の確保が大変な中、スタッフの皆さんもいろんな会場を行きながら、道具も運び込みながら、本当に大変な思いをされていて、担い手の方々が心が折れてしまわないかと大変心配しているところでございまして、やはりこの再整備、二度の入札不成立踏まえまして、委員がおっしゃったように、令和六年の補正予算で再整備費用の物価高騰相当分として二百億円を計上したところでございますが、昨年十二月にはこの整備計画を改定いたしまして、ホテルの併設は必須としないとするなど、民間事業者の…
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