吉村忍東京大学名誉教授

2025年6月3日・第217回国会 参議院 内閣委員会 第19号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 90 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 109 発言)

どうもありがとうございます。

今御指摘いただいた内容というのは、軍事的安全保障研究に関する声明の話と、あと、最近、まあ最近と言っても二〇二二年ぐらいになりますけれども、学術会議の会長から当時の科学技術担当大臣に、小林科学技術担当大臣に出されたデュアルユース等に関する回答、さらに、それに関連して、二〇二三年の九月に出されました研究インテグリティーに関する提言という形で、ずっと実はいろんな形で続いてきております。

ただ、この間、一貫してあるのは、研究そのものの、いわゆるどんどんどんどん変遷しているわけですよね。特に、先端的な科学技術研究、AIあるいは量子、そういったものそのものが本当にもう、すぐいろんな形で生活にも結び付いてくるし、あるいはその国の国力にも影響するというようなそういう関係がある中で、一方でオープン化とか国際化も物すごい勢いで進んでくる中で、そうすると、研究をどうやって進めるかという視点だけではなくて、どういう形でそれに携わる研究者の自律性であるとか、あるいは研究者がそこで遭遇し得るリスク、これをどのようにマネジメントしていくのかということについてしっかりとした議論がない中では、本当にもう荒波の中に放り投げられたいわゆる研究者という形になってしまいますので、そういう観点から、まさしく学術会議としては、その都度その都度しっかりとした議論をして、声明であるとかその意思の表出を出してきているところです。

ただ、一言申し上げますと、どうしてもその中のワンワードだけ取り上げてイエスかノーかという議論にすぐのせて、されてしまうんですけれども、例えば、デュアルユースであるとか研究インテグリティーに関して提言の中では、どのようなリスクがあり得るかとか、あるいはそのためにはどういう対応をすべきかということがしっかりと実は盛り込まれて書かれていますので、むしろそれそのものを御理解いただいて活用いただくと、社会あるいは政治にでも活用いただくというのが本来の趣旨ですので、そういう意味では、そういう一連の大きな流れの中で、学術会議のこれまで取り組んできた考え、見解を御理解いただけるといいのではないかなというふうに思いました。

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