日本学術会議と諸外国のアカデミーを比べたときにおける最大の私の残念な点は、このアカデミーに、我が国のアカデミーにそこまでの権威がないということです。
アカデミー・オブ・サイエンスのメンバーに選ばれるということは、それは学術のトップの人間の一人であると認められ、それによって大きな名誉を得るということにあります。例えば、大学の執行部なども、ノーベル賞を何人持っているかに加えて、アカデミー・オブ・サイエンスのメンバーをうちの大学は何人そろえているかということを自慢するぐらいの社会的な権威があるということです。この権威は一朝一夕につくられたものではなくて、単に政府があなたたちは権威がありますよといった形では、ものではなくて、その権威そのものがそれぞれのアカデミーの歴史的な努力によって積み上げられてきたものです。
そのときに決定的に重要なのが、誰を会員として選ぶのかと、選考方法において極めて先鋭な方法を持っているかどうかです。選挙で選ばれる、これは論外でありました。コオプテーションもそれに対する一歩の改善ではありますが、例えば、我が国におけるアカデミアと例えばアメリカその他のアカデミアの大きな違いは、学協会が細分化されてしまっているというのが我が国のアカデミアの問題点です。小さな学会がたくさん存立し、その学会からの推薦の中で、この人がいいよという方たちが選ばれていく。そこに果たして、ナショナルアカデミーが自らの知見で会員を選定しているのかという疑問を持たざるを得ない状況があるということです。
恐らく求められるのは、日本学術会議におけるガバナンスの問題であり、日本学術会議という組織を極めて強い権威のある組織へと進化させていくという執行部の思いだと思います。これは、単なる組織的に存在していくということではなくて、組織そのものを全て統括して、そして組織の成長を考えていくときにどのような資金でこれを支えるのか、どのような信頼を国民から得るのか、そのチャンネリングを考えていくだけの知見が学術会議のガバナンスの中で求められていく。そのような厳しさを果たして日本学術会議が持っていたかどうかというと、大きな疑問を感じざるを得ません。
各国のアカデミーの極めて権威ある構造を知っている私とすると、この日本学術会議に対する大いなる期待と、そして今後の発展を考えたときに、このままの状態でいいとは私は思いません。その意味で、意識を持って外部の資金を獲得しながら組織の活動を拡大させていくという強い意思を持つ組織体を政府の外につくっていく必要があると思います。そのときに、総理大臣から任命されたということでもって権威を得るなどという発想自体が私には茶番に聞こえます。アカデミーそのものが大きな権威を持って選んでいる、そのこと自体を受け止めて、そのような組織体へと昇華させていく必要があるんじゃないかと私は考えますけれども。
55川川嶋四郎同志社大学法学部法律学科教授
御質問ありがとうございます。
私、現在の会員でございまして、連携会員とそれから会員も含めまして十年、約十年ぐらいでございます。私が会員になった後、あるいは連携会員にしていただいた後は、もう全てコオプテーション方式で行っております。
ところが、日本もかつては投票制だったというふうに聞いてはおります。ただ、その投票制の場合には、結局、選挙活動を行わなきゃいけないと。そうしますと、学閥であるとかなんとかが票集めに奔走せざるを得ないと、あるいは奔走させる。自分の弟子あるいは教え子なんか、あるいは研究室の学生なんかを動員して選挙に奔走させると。それが日本におけ…
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竹谷とし子(公明)
ありがとうございました。時間ですので終わります。
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柴田巧(維新)
日本維新の会の柴田巧です。
今日は、四人の参考人の皆さん、本当にお忙しい中、ありがとうございました。そして、それぞれのお立場から貴重な御意見を賜りましたことに、私からも感謝を申し上げたいと思います。
順次お聞きしていきたいと存じます。
まず、上山参考人にお尋ねをします。
私どもは、やっぱりこの日本学術会議というのは、最終的に民営化を目指すべきではないかという基本的な考え方を持っています。独立性を担保するためにも、あるいは学問の自由を追求するためにも、やっぱり資金面でそういう意味ではまずは自立をしていくというのは大変重要なことだと考えていまして、そ…
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- (上の発言)
58上上山隆大政策研究大学院大学客員教授
日本学術会議と諸外国のアカデミーを比べたときにおける最大の私の残念な点は、このアカデミーに、我が国のアカデミーにそこまでの権威がないということです。
アカデミー・オブ・サイエンスのメンバーに選ばれるということは、それは学術のトップの人間の一人であると認められ、それによって大きな名誉を得るということにあります。例えば、大学の執行部なども、ノーベル賞を何人持っているかに加えて、アカデミー・オブ・サイエンスのメンバーをうちの大学は何人そろえているかということを自慢するぐらいの社会的な権威があるということです。この権威は一朝一夕につくられたものではなくて、単に政府があなたたちは権威がありますよといった形では、ものではなくて、その権威そのものがそれぞれのアカデミーの歴史的な努力によって積み上げられてきたものです。
そのときに決定的に重要なのが、誰を会員として選ぶのかと、選考方法において極めて先鋭な方法を持っているかどうかです。選挙で選ばれる、これは論外でありました。コオプテーションもそれに対する一歩の改善ではありますが、例えば、我が国におけるアカデミアと例えばアメリカその他のアカデミアの大きな違いは、学協会が細分化されてしまっているというのが我が国のアカデミアの問題点です。小さな学会がたくさん存立し、その学会からの推薦の中で、この人がいいよという方たちが選ばれていく。そこに果たして、ナショナルアカデミーが自らの知見で会員を選定しているのかという疑問を持たざるを得ない状況があるということです。
恐らく求められるのは、日本学術会議におけるガバナンスの問題であり、日本学術会議という組織を極めて強い権威のある組織へと進化させていくという執行部の思いだと思います。これは、単なる組織的に存在していくということではなくて、組織そのものを全て統括して、そして組織の成長を考えていくときにどのような資金でこれを支えるのか、どのような信頼を国民から得るのか、そのチャンネリングを考えていくだけの知見が学術会議のガバナンスの中で求められていく。そのような厳しさを果たして日本学術会議が持っていたかどうかというと、大きな疑問を感じざるを得ません。
各国のアカデミーの極めて権威ある構造を知っている私とすると、この日本学術会議に対する大いなる期待と、そして今後の発展を考えたときに、このままの状態でいいとは私は思いません。その意味で、意識を持って外部の資金を獲得しながら組織の活動を拡大させていくという強い意思を持つ組織体を政府の外につくっていく必要があると思います。そのときに、総理大臣から任命されたということでもって権威を得るなどという発想自体が私には茶番に聞こえます。アカデミーそのものが大きな権威を持って選んでいる、そのこと自体を受け止めて、そのような組織体へと昇華させていく必要があるんじゃないかと私は考えますけれども。
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柴田巧(維新)
ありがとうございます。
後段ちょっとお尋ねした、国民が例えば学術会議に寄附をした際に、この寄附金の控除の制度などを設けるという考え方についてはいかがでしょうか。改めてお聞きします。
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60上上山隆大政策研究大学院大学客員教授
アカデミアというのは、税金による、タックスペイイングマネーがやっぱり中心じゃなければいけないと思います、支えるお金としても。ただ、タックスペイイングマネーというのは、常に様々な細かい評価の対象になっていくんですね。一円たりとも無駄に使うことを許されないお金として組織に入ってくるんです。
一方で、組織を一旦動かしてみればすぐに分かることですが、そのような厳格な評価の対象にならない資金、これが組織を強くしていくものですから、それはある種のバッファー層として、何にでも使えるお金というのは必ず必要になる。それは、民間からの資金がそれのある種の潤滑剤のようになっ…
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柴田巧(維新)
ありがとうございました。
続いて、上山委員にもう一回、別の問題をお聞きをしたいと思います。
先ほどもおっしゃいましたように、結局、国の機関だから一定の重みを持つというよりも、やはりそのクオリティーが高いから、あるいは国民が求めている機能、役割をしっかり果たして理解、信頼されているから権威を持つといいますか、それが大事なことだと思っていまして、そういう意味では、この法案が成立した後もいろんな、これはまあ第一歩にすぎないと我々は思っていますが、いろんなこの改革、改善が必要なんだというふうに意識を、認識をしています。
先ほどからお話がありますように、さき…
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