大屋雄裕慶應義塾大学法学部法律学科教授

2025年5月22日・第217回国会 参議院 内閣委員会 第16号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 75 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 116 発言)

お答えいたします。

国際的な比較調査をいたしましても、日本人というのは、ヨーロッパであるとかアメリカと比べてAIに対する警戒感が低いということが示されております。したがって、適切な使い方をちゃんと提案していく限りにおいて、社会がそれを受け入れ、利活用が進むということが期待できます。もちろん、先ほど来問題になっている中高年の教育機会をどう提供していくかという課題はあるわけですけれども、きちんと働きかければ応えてくださるだろうという状況がある。したがって、それを生かして柔軟な効率化が進められるようなガバナンスルールができれば、それは我々にとって有利だろうと考えます。

逆に、欧米には、AIに対するある種の本能的な警戒感が非常に強いということが示されておりまして、これに基づいて非常に強いガバナンスが強制されるような国際ルールが形成されてしまうと、我々の社会では要らない手続をやらなければいけなくなってしまう。それは、特に高齢化社会を迎えまして、人手というものに限界のある我が国の社会運営にとっては非常に大きなマイナスになって機能してくるという可能性がございます。

人間中心というのは、私も責任のある方針の一つではあるわけですが、ヒューマン・イン・ザ・ループということで、人間が必ず確認しなさいというようなガバナンス手続が要請されるケースがEU・AI法などではございます。しかしこれは、要するにそれだけ人手を減らしてしまう、消耗してしまうということにつながりますので、もちろんそれが必要な場所でやることは当然なのですが、要らないところまで強制されると困るわけですね。

そのようなことに対応していかなければいけないというふうに考えております。

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