植田和男日本銀行総裁

2025年6月3日・第217回国会 参議院 財政金融委員会 第15号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 100 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 119 発言)

消費者物価全体を見ますと上昇率は三%台半ばでございまして、特に最近では、先ほど来議論ありましたが、食料品価格の上昇が大きな影響を与えております。これらコストプッシュ要因による消費者物価の上昇の面がかなり大きくあるというふうに思っております。それが国民生活に強いマイナスの影響を与えていることは十分に認識してございます。

一方で、基調的な物価上昇率、つまり全体の消費者物価から一時的あるいはコストプッシュによる直接的な影響を除いた部分は少しずつ上昇してきておりますが、まだ二%を下回っていると見ております。私ども、これが二%に向けて高まっていくように、現時点では緩和的な金融環境を維持しております。

先行きですが、コストプッシュ要因による物価上昇は徐々に減衰していくというふうに見ております。一方で、基調的な物価上昇率については、ところどころ足踏みするところがあるかもしれませんが、二%に向けて徐々に高まっていくというふうに基本的には見ております。この見通しが正しく実現していくというふうになってきますとすればですが、私どもはそれに応じて金融緩和の度合いを調整していくことになるというふうに考えております。

ただし、今日ずっと議論がありましたように、各国の通商政策の今後、あるいはその影響をめぐる不確実性が極めて高い状況でありますので、見通しどおり経済、物価が推移していくかどうかについては予断を持たずに丁寧に点検し、政策判断していきたいと思っております。

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