青木孝徳財務省主税局長

2025年3月13日・第217回国会 参議院 財政金融委員会 第2号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 190 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 198 発言)

お答えします。

まず、日本人の資産形成が不利な状況になっているのではないかという御指摘でございますが、一般論として申し上げますと、税制は各国それぞれの考え方に基づいて制度が構築されておりまして、どのような税目でどの程度納税者に負担いただくかにつきましては、各国の裁量に委ねられているものでございます。

例えば、日本人の資産形成を促進するため、所得税におきまして、令和五年度改正でNISAの抜本的な拡充を行ったところでありまして、相続税という一つの税目だけを取り上げて資産形成の有利、不利を判断することは適当ではないのではないかというふうに考えております。

なお、各国と締結しております租税条約におきまして、自国と相手国の国民を差別できない条項が含まれていることも踏まえ、国籍にかかわらず、日本人と外国人に同様の課税を行っているところでございます。

例えば、国内の不動産について申しますと、外国人が相続する場合には日本の相続税が、外国人が売買する場合には日本の所得税が課税される仕組みとなっておりまして、一定の公平性は担保されているものと考えております。

次に、非居住外国人による不動産取引抑制のための新たな課税方法の御提案でございますが、委員御指摘のとおり、シンガポールにおきましては、住宅用不動産を取得する際に課される加算購入印紙税について、永住権を持たない外国人に対して、シンガポール市民などと比べまして高い税率が課されているものと承知しております。

住まいというのは生活の基盤でございまして、購入者が日本人か外国人かにかかわらず、投機的な取引が好ましくないことは事実でございます。我が国において、同様の税制の導入について、現段階で具体的な検討を進めているわけではございませんが、自国と相手国の国民を差別できない条項との関係なども併せて考えていく必要があるというふうに考えております。

最後に、相続税の廃止などについてでございます。

少子高齢化が進む我が国において、再分配機能を有する相続税は税制の中でも重要な役割を果たしているというふうに考えておりまして、その廃止や基礎控除の大幅な引上げについては慎重な対応が必要であるというふうに考えております。

前後のやりとり

186の発言を見る

194の発言を見る