私は、日本共産党を代表し、災害対策基本法等の一部を改正する法律案に対し、修正の動議を提出いたします。
その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。
その趣旨及び概要について御説明申し上げます。
本改正案が、能登半島地震から得られた教訓を生かし、応急対策期の被災者支援と災害救助について、避難所及び避難所以外の在宅被災者に対する福祉サービスの提供を明確にするとともに、災害救助業務の担い手として新たに被災者援護協力団体やその登録制度を創設することは重要です。
能登半島地震では、被災した障害者への支援に当たって、同じ障害があるからこそ分かることや語り合えることがあり、障害当事者のコーディネートによってそれまで語られなかった思いや悩みが語られ、ニーズが共有される取組が社会的に注目されるなど、当事者による支援が、災害時、一層重要な意味を持つことが改めて確認されました。
障害者権利条約の批准以降、障害の有無によって分け隔てられることのないインクルーシブな取組や、合理的配慮の提供が各分野で進み、それは防災や被災者支援において極めて重要な観点です。
そこで、被災した障害者が、障害当事者、障害者団体による支援を受けられることの重要性に鑑み、当該支援に必要な合理的配慮が行われるべきことを明記すべきであると考えます。
一方で、政府案が被災者援護協力団体登録の欠格事由の一つとして定めようとしている、団体の役員のうちに、心身の障害により被災者援護協力業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるものに該当する者のあるものとの規定は、障害者権利条約や障害者基本法に照らして極めて不当と言わざるを得ません。
役員に障害者がいることで被災者援護協力団体の登録から排除されることは断じて認められません。また、心身の障害を暴力団や薬物中毒者などと並べること自体が偏見を生むことにつながりかねません。
特に、本委員会の参考人質疑において、日本障害フォーラムの塩田参考人から、この条文の削除を、被災者援護協力団体に障害のある人が役員として加わることの意義は大きいと強く意見が述べられ、当該条項の不当性について他の参考人も全く同じ意見と同意されました。
政府が昨年十二月に閣議決定した障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた行動計画においても、障害のある人への社会的障壁を取り除くのは社会の責務であるという障害の社会モデルの考え方を踏まえ、我が国は、特定の疾病や障害を有する者に対する優生上の見地からの偏見や差別を始め、障害のない人を基準とし障害のある人を劣っているとみなす態度や行動と決別しなければならないとしています。
このように、政府案の役員が障害者との欠格条項を削除することは、内外の動向や法制度に沿うものと考え、本修正案を提出する次第です。
次に、修正案の内容について御説明申し上げます。
第一に、国及び地方公共団体は、要配慮者に対する防災上必要な措置に関する事項を実施するに当たっては、被災した障害者がそれ以外の障害者による支援を受けられることの重要性に鑑み、当該支援に係る社会的障壁の除去の実施についての必要かつ合理的な配慮が行われるために必要な環境の整備に努めなければならないこととします。
第二に、被災者援護協力団体が登録を受けることができない事由のうち、役員のうちに心身の障害により被災者援護協力業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるものに該当する者のあることを削除することとします。
以上が本修正案の趣旨であります。
各会派におかれては、この間、真摯に御検討いただいてきたこと、心から感謝申し上げます。どうぞ委員各位の御賛同をよろしくお願いいたします。
109
坂井学(自民)国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)
まず、この塩田参考人の御発言には、当然ながら私どももそのとおりという思いでございます。
そこで、この一定の登録要件の話であります。心身の障害により被災者援護協力業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるものを規定することとしております。また、この内閣府令においては、被災者援護協力業務を適正に行うに当たって必要な認知、判断及び意思疎通が適切に行うことができない者と規定することを考えております。
この役員についての要件は被災者援護協力団体の活動方針を決めるものであることから設けるものであって、障害者であっても必要な認知、判断及び意思疎通が適切…
この発言のページ
110
仁比聡平(共産)
やっぱり、そこまでして何でこの条項を置かなきゃいけないのかというのは私には理解ができない。どんな団体を排除しようとするのかというのが分からないですよね。
今日の議論の中で、被災現場で厳しい状況にあるからこういう条項を置くんだみたいな話もあったんですけれども、そういう厳しい状況だからこそ当事者による目線での支援が必要だし、支援に当たる障害当事者団体に対する合理的配慮が必要なんだと思うんですよ。(発言する者あり)大臣もそう思っていますって今お話しになっているんですけど、やっぱりそこを、条文上こういうふうな規定ぶりになってしまうというのはとても残念だと。
…
この発言のページ
111
塩田博昭(公明)
他に発言もないようですから、質疑は終局したものと認めます。
本案の修正について仁比君から発言を求められておりますので、この際、これを許します。仁比聡平君。
この発言のページ
- (上の発言)
112
仁比聡平(共産)
私は、日本共産党を代表し、災害対策基本法等の一部を改正する法律案に対し、修正の動議を提出いたします。
その内容は、お手元に配付されております案文のとおりでございます。
その趣旨及び概要について御説明申し上げます。
本改正案が、能登半島地震から得られた教訓を生かし、応急対策期の被災者支援と災害救助について、避難所及び避難所以外の在宅被災者に対する福祉サービスの提供を明確にするとともに、災害救助業務の担い手として新たに被災者援護協力団体やその登録制度を創設することは重要です。
能登半島地震では、被災した障害者への支援に当たって、同じ障害があるからこそ分かることや語り合えることがあり、障害当事者のコーディネートによってそれまで語られなかった思いや悩みが語られ、ニーズが共有される取組が社会的に注目されるなど、当事者による支援が、災害時、一層重要な意味を持つことが改めて確認されました。
障害者権利条約の批准以降、障害の有無によって分け隔てられることのないインクルーシブな取組や、合理的配慮の提供が各分野で進み、それは防災や被災者支援において極めて重要な観点です。
そこで、被災した障害者が、障害当事者、障害者団体による支援を受けられることの重要性に鑑み、当該支援に必要な合理的配慮が行われるべきことを明記すべきであると考えます。
一方で、政府案が被災者援護協力団体登録の欠格事由の一つとして定めようとしている、団体の役員のうちに、心身の障害により被災者援護協力業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるものに該当する者のあるものとの規定は、障害者権利条約や障害者基本法に照らして極めて不当と言わざるを得ません。
役員に障害者がいることで被災者援護協力団体の登録から排除されることは断じて認められません。また、心身の障害を暴力団や薬物中毒者などと並べること自体が偏見を生むことにつながりかねません。
特に、本委員会の参考人質疑において、日本障害フォーラムの塩田参考人から、この条文の削除を、被災者援護協力団体に障害のある人が役員として加わることの意義は大きいと強く意見が述べられ、当該条項の不当性について他の参考人も全く同じ意見と同意されました。
政府が昨年十二月に閣議決定した障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けた行動計画においても、障害のある人への社会的障壁を取り除くのは社会の責務であるという障害の社会モデルの考え方を踏まえ、我が国は、特定の疾病や障害を有する者に対する優生上の見地からの偏見や差別を始め、障害のない人を基準とし障害のある人を劣っているとみなす態度や行動と決別しなければならないとしています。
このように、政府案の役員が障害者との欠格条項を削除することは、内外の動向や法制度に沿うものと考え、本修正案を提出する次第です。
次に、修正案の内容について御説明申し上げます。
第一に、国及び地方公共団体は、要配慮者に対する防災上必要な措置に関する事項を実施するに当たっては、被災した障害者がそれ以外の障害者による支援を受けられることの重要性に鑑み、当該支援に係る社会的障壁の除去の実施についての必要かつ合理的な配慮が行われるために必要な環境の整備に努めなければならないこととします。
第二に、被災者援護協力団体が登録を受けることができない事由のうち、役員のうちに心身の障害により被災者援護協力業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるものに該当する者のあることを削除することとします。
以上が本修正案の趣旨であります。
各会派におかれては、この間、真摯に御検討いただいてきたこと、心から感謝申し上げます。どうぞ委員各位の御賛同をよろしくお願いいたします。
113
塩田博昭(公明)
これより原案及び修正案について討論に入ります。──別に御意見もないようですから、これより直ちに災害対策基本法等の一部を改正する法律案について採決に入ります。
まず、仁比君提出の修正案の採決を行います。
本修正案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
この発言のページ
114
塩田博昭(公明)
少数と認めます。よって、仁比君提出の修正案は否決をされました。
それでは、次に原案全部の採決を行います。
本案に賛成の方の挙手を願います。
〔賛成者挙手〕
この発言のページ
115
塩田博昭(公明)
全会一致と認めます。よって、本案は全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。
この際、鬼木君から発言を求められておりますので、これを許します。鬼木誠君。
この発言のページ