石井苗子 (日本維新の会)

2025年4月14日・第217回国会 参議院 行政監視委員会 第2号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 79 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 154 発言)

日本維新の会の石井苗子です。

ただいま話題にもなっておりました林野火災についてですが、岩手県の大船渡で発生した林野火災、平成以降、日本最大規模の消火面積、焼失面積というふうに記録されております。二月の二十六日に発災しましたが、実に約一か月半燃え続けまして、四月の七日にようやく鎮火という報告がされました。その後、岡山県岡山市、愛媛県今治市、短期間に林野火災が起きまして、それぞれの県の焼失面積、過去最大と記録されております。

住民の皆さんは、家屋ですね、家に被害が及ぶ前に避難指示が出るということもありまして、林野火災というのは一旦起きますと長時間の不安に脅かせ続けるという現状があります。実際に被害を受けられた方々、お亡くなりになった方もいらっしゃいます。心からお見舞いを申し上げまして、本日は林野火災の防災、防止対策について質問をいたします。

林野火災ですが、昭和四十年には八千件も起きておりまして、当時は火災全体の一三%を占めておりました。消火技術の進歩によって、令和四年は、例えば林野火災千二百三十九件まで減ってはきております。しかし、一たび林野火災が発生しますと、近くに消火栓がなく、水もなく、消防車も人も入りにくく、消火作業が非常に難しいということは言うまでもありません。何より鎮火までに時間が要しまして、地域に長時間にわたる不安を与え続けるという。

では、何が原因で起こるかについて、お配りしました資料一を見ていただきたいと思います。

林野火災の発生原因を示したグラフでございますが、令和元年から五年間の間の集計結果、原因の一位がたき火、三〇%以上です。二位が火入れ、約一九%です。火入れとは一般的に野焼きのことでございまして、決して工場の火入れ式のことではございません。落雷などの自然現象というのは本当にごくまれでございまして、たき火と火入れで原因の半分以上を占めているということになります。林野火災は人間の不注意によるものが多いとそこに書かれてあります。

では、起きてしまった後の損害賠償はどうなっているのか、続けて資料二を見ていただきたいんですが、失う火と書いて失火、損害賠償責任について示したものです。

明治二十九年制定の民法第七百九条で、不法行為により他人に損害を与えた場合には、たとえ過失であっても、過失というのはうっかりとか不注意ということです、過失であっても加害者は損害賠償責任を負うと書いてあります。これは、平成十六年に民法が改正されたときも内容に変更はありませんでした。

ところが、明治三十二年に失火責任法という法律が新たに制定されています。失火。失火とは、うっかり過失によって火災を起こすことです。失火については、重大な過失がない限り損害賠償は不要となっております。

どうして損害賠償不要となったか。この理由は、明治時代、日本は木造家屋が多く、失火者に過大な責任を課さないという国民の気持ちをおもんばかって別な法律を制定したということで、これが百二十六年たった現在も変わっておりません。

今の日本の木造建築は耐火性能も向上しておりますし、火災保険制度も発達しております。明治時代とはかなり事情が変わってきていると思うんですが、林野火災の主な原因であるたき火や火入れによる失火、失火責任法のことですが、たき火や野辺の火入れですね、これを対象外にすることでもっと注意をしていただくようになるのであれば林野火災の防止につながるといったことも考えられるのではないかと私は思うんですけれども、失火責任法の見直し、考えられていらっしゃるでしょうか。

なぜ百二十六年変更が行われないのか、法務省にお聞きします。

前後のやりとり

75の発言を見る

83の発言を見る