ありがとうございました。
トランプ大統領が打ち出した様々な関税措置に対して、日本政府や経済界に激震が走っております。
しかし、貿易に関して米国が日本に攻撃的な態度を取ることは初めてではありません。一九八〇年代には日米貿易摩擦が激化し、米国の労働者が日本車を破壊する様子がテレビで放映され、非常に印象的かつ衝撃的なシーンとなりました。その当時も、米国政府は日本に対して次々と強硬策を打ち出しました。つまり、米国は日本にとって唯一の同盟国かつ経済面で緊密なパートナーであるものの、国内産業の保護のためならば手段を選ばない場合もあるということです。
こうした過去のケースや今回のトランプ大統領による一連の関税措置を踏まえ、日本としても、引き続き米国との間で経済関係を発展させながら、したたかなる振る舞いも必要だと思います。そのために、今大臣おっしゃったように、東南アジア諸国や欧州諸国を始めとしたパートナーシップとの経済関係を更に強固にしつつ、CPTPP、RCEP協定といった多国間の経済連携、枠組みも一層活用して、関係国と盤石な自由貿易の体制を構築すべきと考えます。引き続き、岩屋外務大臣にトランプ関税への対策をお願いしたいと思います。
そして、最後になりますが、トランプ大統領がこだわる点について、石破総理は、トランプ大統領の演説や公約を子細に点検され、要は製造業、雇用を復活させると、ラストベルトの忘れ去られた人々に職を取り戻すのだということというふうに石破総理は分析されております。関税措置をめぐる交渉においてトランプ大統領を納得させるためには、いかに米国内の製造業と雇用にメリットのあるディールができるかという点が肝だと思われます。
そこで、日本製鉄によるUSスチールの買収計画について伺います。
トランプ大統領は、四月、対米外国投資委員会に対して買収計画の再審査を指示する文書に署名をしました。また、このUSスチールに係る問題と関税措置について別々に扱うこととなる旨を述べましたが、同時に、関税交渉の材料になり得るとの考えも述べました。日本製鉄の今井正社長は、買収計画に関して、米国の鉄鋼業や製造業を強化する案件だという点においては米国側と認識がすり合ってきていると述べました。
日本製鉄によるUSスチールの買収は、まさに米国内の製造業と雇用に直接的に貢献できるものであり、石破総理が認識されているトランプ大統領の要望事項そのものではないでしょうか。日本政府として、日本製鉄と連携しながら、USスチールの買収計画と関税措置を絡めて交渉に持ち込むことについて、経済産業副大臣にその考えをお尋ねいたします。
239
岩屋毅(自民)外務大臣
米国のこの度の関税政策は、もう世界中の貿易に大きな影響を与えているわけでございますが、それは米国とて決して例外ではないというふうに思っております。既に、御指摘があったように、マーケット、為替、物価等々、様々な影響が出てきていると承知をしておりますが、事態はいまだなお進行中であって、極めて流動的でありますので、私の立場から、その米国経済にもたらす影響について予断を持って申し上げることは控えたいと思います。
一方、我が方の立場ですけれども、この米国の関税措置は極めて遺憾であるということを交渉担当の赤澤大臣からしっかりと述べた上で、日米両国において、あくまで…
この発言のページ
240
白坂亜紀(自民)
ありがとうございます。
ほかにも、関税措置による悪影響として、米国と世界各国との関係に亀裂が生じ、米国が国際社会の中で孤立するリスクがあるとの指摘もございます。
こうした中、中国の習近平国家主席が四月に東南アジア三か国を歴訪し、各国と経済面での協力を確認しました。中国は、東南アジア諸国が米国から高い関税を課せられ、米国の代わりとなる大きな市場を必要としている状況を好機と捉えているのではないかと思います。
しかし、シンガポールのシンクタンクは、東南アジア諸国が米、中の選択を迫られるような状況を望んでいないとの分析を示しました。日本としても、東南アジア…
この発言のページ
241
岩屋毅(自民)外務大臣
米国は、言うまでもなく我が国の同盟国でありますし、今なお世界一の経済大国であり、世界一の軍事大国でもあります。したがって、やはりこの国際社会の中にあって正しくリーダーシップを発揮してもらいたいというふうに思っております。
ルールに基づく自由貿易体制の維持拡大は、我が国の経済外交の柱でございます。日本経済を含む世界経済の成長に不可欠な基盤を提供してきたと思います。今、保護主義とか内向き志向が強まっている中であるがゆえに、日本が自由貿易の旗振り役として二国間や多国間でリーダーシップを発揮することは、ますます重要になっていると思います。
その意味で、委員が…
この発言のページ
- (上の発言)
242
白坂亜紀(自民)
ありがとうございました。
トランプ大統領が打ち出した様々な関税措置に対して、日本政府や経済界に激震が走っております。
しかし、貿易に関して米国が日本に攻撃的な態度を取ることは初めてではありません。一九八〇年代には日米貿易摩擦が激化し、米国の労働者が日本車を破壊する様子がテレビで放映され、非常に印象的かつ衝撃的なシーンとなりました。その当時も、米国政府は日本に対して次々と強硬策を打ち出しました。つまり、米国は日本にとって唯一の同盟国かつ経済面で緊密なパートナーであるものの、国内産業の保護のためならば手段を選ばない場合もあるということです。
こうした過去のケースや今回のトランプ大統領による一連の関税措置を踏まえ、日本としても、引き続き米国との間で経済関係を発展させながら、したたかなる振る舞いも必要だと思います。そのために、今大臣おっしゃったように、東南アジア諸国や欧州諸国を始めとしたパートナーシップとの経済関係を更に強固にしつつ、CPTPP、RCEP協定といった多国間の経済連携、枠組みも一層活用して、関係国と盤石な自由貿易の体制を構築すべきと考えます。引き続き、岩屋外務大臣にトランプ関税への対策をお願いしたいと思います。
そして、最後になりますが、トランプ大統領がこだわる点について、石破総理は、トランプ大統領の演説や公約を子細に点検され、要は製造業、雇用を復活させると、ラストベルトの忘れ去られた人々に職を取り戻すのだということというふうに石破総理は分析されております。関税措置をめぐる交渉においてトランプ大統領を納得させるためには、いかに米国内の製造業と雇用にメリットのあるディールができるかという点が肝だと思われます。
そこで、日本製鉄によるUSスチールの買収計画について伺います。
トランプ大統領は、四月、対米外国投資委員会に対して買収計画の再審査を指示する文書に署名をしました。また、このUSスチールに係る問題と関税措置について別々に扱うこととなる旨を述べましたが、同時に、関税交渉の材料になり得るとの考えも述べました。日本製鉄の今井正社長は、買収計画に関して、米国の鉄鋼業や製造業を強化する案件だという点においては米国側と認識がすり合ってきていると述べました。
日本製鉄によるUSスチールの買収は、まさに米国内の製造業と雇用に直接的に貢献できるものであり、石破総理が認識されているトランプ大統領の要望事項そのものではないでしょうか。日本政府として、日本製鉄と連携しながら、USスチールの買収計画と関税措置を絡めて交渉に持ち込むことについて、経済産業副大臣にその考えをお尋ねいたします。
243
古賀友一郎(自民)経済産業副大臣・内閣府副大臣
日本製鉄によりますこのUSスチールへの投資計画についてでありますけれども、これは、二月の日米首脳会談におきまして、本件は単なる買収ではなくて、米国に大胆な投資を行うことで米国や世界が求める優れた製品の生産を行い、日米がウィン・ウィンの関係になるものにしようと、こういう認識を共有したものと、こう承知しております。
具体的な投資計画につきましては、民間の関係者におきまして検討、調整が進められていくものと考えておりますけれども、政府といたしましては、必要に応じて関係者間の意思疎通の促進に努めてまいりたいと、このように考えております。
その上で、この関税措置…
この発言のページ
244
白坂亜紀(自民)
ありがとうございました。
中谷大臣、岩屋大臣、古賀経産副大臣始め皆様御丁寧な答弁をありがとうございました。
世界がグローバル化し、情報が瞬時に世界を覆う中で、その真髄を見極め、日本の国益を追求し、国民の生命、財産を守り、日本国の国体を護持し、私自らも国民の厳粛な信託により立法府に身を置く者として、国政の場で国家、国民の代表者として努力してまいりますことをお誓い申し上げて、質問を終わらせていただきます。
ありがとうございました。
この発言のページ
245
片山さつき(自民)
他に御発言もないようですから、外務省、防衛省及び独立行政法人国際協力機構有償資金協力部門の決算についての審査はこの程度といたします。
本日はこれにて散会いたします。
午後五時五十九分散会
この発言のページ