お答え申し上げます。
本制度におきましては、その権利変更の対象を金融機関等の有する金融債権に限定をするということで、私的整理手続と同様に、その事業価値の毀損を可能な限り抑えながら円滑な事業の再生を図ることができるものと考えているところでございます。
一方で、金融機関等の有する金融債権について、商取引債権などのほかの債権と異なる扱いをするということが論点となり得るところでございますけれども、その金融機関等はいわゆるプロ債権者であり、その有する債権は商取引債権と差異があるということ、それから、事業再生の慣行として、二〇〇〇年代より二十数年を経て、私的整理により金融債権のみを減免して事業再生を図る一定の規範意識というのが形成されつつあることなど踏まえますと、それには正当性があるものと考えているところでございます。
その上で、御指摘ございましたその担保で保全されている部分の債権においても、期限の猶予、すなわちリスケに限ってはその債権者の多数決による権利変更の対象に加えるべきではないかという御指摘でございますけれども、これは、この本制度を検討する際に開催いたしました審議会においても、一部の委員からも同趣旨の御意見があったところでございます。
他方、この場合、その保全部分の債権者と非保全部分の債権者は利害が異なることから、例えば会社更生法を参考に、例えばその保全部分と非保全部分でグループを分けて決議を行うといった対応も必要となるところでございまして、その制度設計が極めて複雑になるということから、本制度によるリスケも含めた権利変更の対象はその担保で保全されていない部分の債権に限定するというふうに審議会の議論において整理をされたところでございまして、このため、本法案におきましては、担保で保全されている部分の債権についてはリスケも含めて権利変更の対象には含まないという制度設計とすることといたしました。
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古賀之士(立憲)
ありがとうございます。
さらに、経済産業省さん、伺います。
今回の制度における対象事業者は、条文上、具体的には三条の一項などで経済的に窮境に陥るおそれのある事業者とされていますが、具体的にはどのような状態を指すんでしょうか。何か定義や要件というのはあるのでしょうか。また、経済的な窮境については、窮境に陥るおそれのない段階、おそれのある段階、そして窮境に陥った段階と全部で三つの段階があると考えられますけれども、それぞれの段階をどう切り分けて、具体的な定義や判定基準などがもしありましたらお尋ねしたいです。
この発言のページ
57河河野太志経済産業省大臣官房審議官
お答え申し上げます。
本制度は、早期での事業再生に向けて、その倒産前の手続として倒産状態の前の段階の事業者を対象とするものという整理でございます。このため、対象となる事業者でございますけれども、民事再生法の対象である経済的に窮境にある状態よりも手前の、経済的に窮境に陥るおそれのある状態としてございます。具体的には、その本制度による権利変更が行われなければ、将来の一定時期までにキャッシュフローの悪化が進んで、その事業継続が困難となる状態などを想定しているところでございます。
その上で、いわゆる制度を利用する事業者が実際経済的に窮境に陥るおそれという状態…
この発言のページ
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古賀之士(立憲)
更に伺います。
この制度では、権利変更の対象となる債権は金融機関等が有する金融債権に限定されますが、そうした理由は何でしょうか。
また、担保付債権について、権利の減免に該当する権利変更を対象外とすることは理解はできますが、ただ、いわゆるリスケジュール、リスケに当たる期限の猶予についても対象外とするのは妥当なのかと、経済同友会などもこれ疑問を呈している意見もございますが、これについてはどのようにお考えでしょうか。
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- (上の発言)
59河河野太志経済産業省大臣官房審議官
お答え申し上げます。
本制度におきましては、その権利変更の対象を金融機関等の有する金融債権に限定をするということで、私的整理手続と同様に、その事業価値の毀損を可能な限り抑えながら円滑な事業の再生を図ることができるものと考えているところでございます。
一方で、金融機関等の有する金融債権について、商取引債権などのほかの債権と異なる扱いをするということが論点となり得るところでございますけれども、その金融機関等はいわゆるプロ債権者であり、その有する債権は商取引債権と差異があるということ、それから、事業再生の慣行として、二〇〇〇年代より二十数年を経て、私的整理により金融債権のみを減免して事業再生を図る一定の規範意識というのが形成されつつあることなど踏まえますと、それには正当性があるものと考えているところでございます。
その上で、御指摘ございましたその担保で保全されている部分の債権においても、期限の猶予、すなわちリスケに限ってはその債権者の多数決による権利変更の対象に加えるべきではないかという御指摘でございますけれども、これは、この本制度を検討する際に開催いたしました審議会においても、一部の委員からも同趣旨の御意見があったところでございます。
他方、この場合、その保全部分の債権者と非保全部分の債権者は利害が異なることから、例えば会社更生法を参考に、例えばその保全部分と非保全部分でグループを分けて決議を行うといった対応も必要となるところでございまして、その制度設計が極めて複雑になるということから、本制度によるリスケも含めた権利変更の対象はその担保で保全されていない部分の債権に限定するというふうに審議会の議論において整理をされたところでございまして、このため、本法案におきましては、担保で保全されている部分の債権についてはリスケも含めて権利変更の対象には含まないという制度設計とすることといたしました。
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古賀之士(立憲)
ちょっとその辺もまた、今後、実際に法案が施行されたのであれば、された段階からまた一つ問題としては提起は出てくるんではないかと思いますので、是非お含みおきいただければと思います。
続いては、対象債権者集会における決議についてお尋ねをいたします。
先ほどから四分の三というキーワードが出ておりますけれども、対象債権者集会での決議の可決案件は議決権の総額の四分の三以上の同意、つまり、単一の債権者が議決権の総額四分の三以上を保有する場合、議決権者の過半数の同意を頭数要件として加重があると。
この総額の四分の三以上の要件というのは、これどこから出てきているので…
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61河河野太志経済産業省大臣官房審議官
お答え申し上げます。
その権利変更議案の可決につきまして必要な議決権の額の割合でございますけれども、これはヨーロッパの立法など諸外国の手続の例を踏まえつつ、この場合いろんなケースございますけれども、一番保守的なケースで四分の三というのが諸外国の例では見られているところであったりするわけでございますけれども、そういったものも踏まえながら、やはりより多くの債権者の意向が反映されやすいという制度にするという観点から、これは民事再生手続の可決要件はもう少し緩いわけでございますが、そういった可決要件などよりもより重くした四分の三という形にしているところでございま…
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古賀之士(立憲)
更に伺います。
事業再生ADRでは、債権放棄に伴う事業再生計画については株主の権利の消滅や役員の退任などが要件とされていますが、この今度の新制度についてはそのような株主責任や経営者責任の在り方についてはどうなっているのか、その理由も含めて教えてください。
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