岩渕友 (日本共産党)

2025年5月27日・第217回国会 参議院 経済産業委員会 第11号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 178 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 187 発言)

私は、日本共産党を代表して、GX推進法及び資源法改正案に反対の討論を行います。

地球の平均気温上昇は、昨年、産業革命前より一・五五度の上昇が報告されました。既に気候変動による災害が多発し、健康への影響も懸念されています。現在どのような対策を取るかが将来世代にも大きな影響を与えることになり、一刻も早い温室効果ガスの排出削減と化石燃料からの脱却が不可欠です。

ところが、本法案は化石燃料を使い続けることを前提としており、パリ協定に基づく排出削減目標と整合性がないばかりか、国際的に見て極めて不十分な我が国の排出削減目標さえ達成できる裏付けがないものであり、容認できません。

反対理由の第一は、本法案の柱である排出量取引制度が、確実なCO2排出削減に必要な総排出量、キャップを定めない上に、産業界の要望を丸のみして、業種特殊性や研究開発分野に追加の排出枠を認めているからです。EU始め各国では、制度の肝であるキャップを決め、気候危機の深刻化に対応する削減目標達成のための重要な推進力と位置付けています。

一方、質疑の中で、本法案が排出削減にどの程度貢献するか不明であるだけでなく、化石燃料の発電所増設に当たり、無償で排出枠を追加割り当てすることまで明らかになりました。排出削減どころか化石燃料延命を後押しするものであり、到底許されません。

第二は、想定炭素価格が一・五度目標に整合する推計価格の十分の一程度にすぎず、必要な排出削減が起こらない可能性が高いからです。EU始め各国のカーボンプライシングは、炭素に価格を付け、排出削減を強力に推進することを目的としていますが、本法案ではGX経済移行債の償還財源を主な目的としています。成長志向型カーボンプライシングとしていますが、カーボンプライシングとは言えないものです。

第三は、化石燃料賦課金の具体化に当たり、政令委任の減額規定を置いていることです。経産省に白紙委任することになり、化石燃料を使い続けたい産業界の要望に応えるもので、脱化石燃料、再エネへの転換を妨害するものにほかなりません。

原発推進と化石燃料延命含むGX経済移行債に対し、国内外問わず不信感が示されています。GXが国際的に通用しないことはいよいよ明らかになっています。

原発ゼロ、石炭火発の全廃を決断し、省エネ、再エネに予算と施策を集中してこそ、世界にも将来世代にも責任を果たせることを指摘し、反対討論といたします。

前後のやりとり

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