岩渕友 (日本共産党)

2025年4月24日・第217回国会 参議院 経済産業委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 291 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 300 発言)

私は、日本共産党を代表して、情促法及び特会法改正案に反対の討論を行います。

反対理由の第一は、本法案はいわゆるラピダス・半導体産業支援法案と呼ぶべきもので、ラピダス社など一握りの企業に十兆円以上もの公的支援を行うものだからです。

八六年の日米半導体協定の押し付けと九九年の産活法の大企業のリストラ、人減らし支援策を契機に、我が国半導体産業は衰退してきました。とりわけ、半導体メーカー、エルピーダメモリに対し緊急異例の措置として政府が出資しましたが、同社は破綻し、公的資金二百七十七億円が毀損しました。

ところが、政府、経産省の誰一人責任を取らず、真の総括がなされないまま、本法案は恒久的な仕組みとして青天井で税金を投入するものです。既に一兆七千億円にも及ぶ政府のラピダス支援の根拠となっている審査は、その外部有識者の名簿も審査内容も全くのブラックボックスであり、国民と国会が検証することすらできません。

ラピダスに出資するトヨタ自動車など大企業八社の内部留保は七十三兆円にも上りますが、同社への出資は僅か七十三億円、同社が量産開始までに必要とする五兆円の大半を国民負担に依存するなど、究極のモラルハザードです。

反対理由の第二は、本法案が中小企業向けの予算をラピダス、半導体事業向けの財源に振り向ける仕組みとなっているからです。

石破政権は、AI・半導体産業基盤強化フレームの財源確保のため、商工中金の政府保有株式の売却収入やゼロゼロ融資のための経営安定保証基金などをAI、半導体に活用しています。しかし、これらの予算は本来、トランプ関税や物価高騰で深刻な苦境にある中小企業業者のためにこそ活用すべきものであり、到底、中小業者の理解を得られるものではありません。

第三は、ラピダスの半導体が軍事利用される危険性を拭えないからです。

同社の小池社長は、軍事利用は将来もノーと言いますが、同社の東哲郎会長は、重要な部分は国防の領域、まずはアメリカに届けると真っ向から矛盾する発言をしています。同社の半導体が軍事利用される歯止めがなく、絶対に容認できません。

今必要なことは、経済安保の名の下に特定国を敵視する政策をやめ、憲法の非軍事の立場から、日本の強みである半導体装置、素材産業、それらを支える中小企業をきめ細やかに支援する政策に転換することです。

以上を申し述べ、反対討論とします。

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