原科幸彦東京科学大学名誉教授/千葉商科大学前学長

2025年6月10日・第217回国会 参議院 環境委員会 第8号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 53 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 133 発言)

今、具体的な御経験から御説明ありましたように、アセスをしっかりやれば本当に効果あると思います。

これ、アメリカで、NEPA、ナショナル・エンバイロメンタル・ポリシー・アクトという英語の表現ですね、こういう国家環境政策法ができていましたけれども、これはもう非常に短い法律なんですが、これを根拠に仕組みつくったんですね。そのときに、考え方は、あくまでも情報公開まずありと。情報公開によってきちんとして事業者が説明責任を果たしていく、アカウンタビリティーを果たしていく、こういう根本の考えなんですね。これは、日本社会にとってとても大事なことだと思います。ですから、環境という身近な問題をきっかけにして社会全体が変わっていく可能性があると思いますよ。

ところが、今はとても、まあ最初ですから、二十五年、二十六年前は、よちよち歩きですから、一部の大規模事業者だけに絞ったのはこれは分かりますよ、過去の経験から。ただ、四半世紀過ぎましたから、やっぱり切り替えて、こういったいろんなアクションに対して情報を早めに公開して皆さんの意見を聞くと。

私は思うのは、これは武士道精神なんですよ。仁ですよ。実業というのはそういうものでしょう。社会のこと考えて進めていく。例えば三方よしとか、売手よし買手よし世間よしですよ。これ、世間よしの発想をやるのがアセスメントなんです。だから、そういうところにつながるような仕組みに変えていただきたい。

だから私は、もうずっと前から簡易アセスということを言っているんですけど、簡単なチェックをしてしっかり配慮していれば、みんな理解してくれて、ああ、もう余計なことやらなくていいよ、三年、四年掛からなくていいと。数か月で答え出ちゃうんですから。

ということで、実は私、東京工業大学の時代に簡易アセスをやりました。当時、学長と相談しまして、二十階建てのビルを造るんですよ。四十億円ぐらい掛かりますかね。それで、私が説明しまして、学長よく理解してくれまして、やりました。数百万円ですよ。だから費用は〇・一%、で、期間は三、四か月。最初は情報公開して意見聞くでしょう。どこで何やるんだと言われましたよ。ところが、真摯に対応していったら、その先は、いや、分かった、そんなにきちっとやってくれるならもう大丈夫だ、あとは余計なことは言わない、で、終わっちゃったんですよ。そうしたら、むしろ東京工大、評判良くなりましてね。周辺環境にしっかり理解、配慮してくれるという、まさに仁ですよね。そういう効果があるんですよ。

だから、簡易アセスというのはそういう機会をつくりますから、公衆協議の場をつくって、それによって事業者が地域との理解が深まるんですよ。だから、これはそうでない事業者は駄目ですよ。本当にきちんとやる、実業をやる主体にとってはこれは効果がありますね。

日本はそういう事業者がとても多いです。中小企業はもうたくさんあるでしょう。長い間仕事やっている会社いっぱいありますね、百年企業ね。ハーバードでは、日本のそういうのを学べと言っているでしょう。だから、そういうことは、そういう日本の本来の風土といいますかカルチャーに合うんですよね。だから、情報公開と日本のカルチャーを組み合わせれば、インパクトやその効果は本当にもっと上がると思っております。

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