山下芳生 (日本共産党)

2025年4月17日・第217回国会 参議院 環境委員会 第6号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 148 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 207 発言)

私は、山村や農村の疲弊を招いた政治の責任は極めて重いと思います。本当に重いと思います、この面でも。猛省すべきだと思うんですが。

農業は、食料を生産し、美しい景観を守るとともに、野生動物と人間との境界を保つという大事な役割を果たしていると思います。熊と人とのすみ分けが大事だと言うんだったら、農業、林業の再生に力を入れてこそだということも強調しておきたいと思います。

ちょっと時間が余裕ができたようなんで、私、三月三十日にNHKの「ダーウィンが来た!」が、この熊の問題、東京農工大の大学院、小池伸介教授らの研究グループ、チームの研究を追っかけて、捕獲した熊にGPSと首輪型カメラを付けてその行動を秋田で詳しく追いかけるという調査研究が放送されておりました。

やはり、熊の生態をしっかり把握するということが大事だということなんですが、まだ途上だと思いますが、分かったこととして、今この人里に出てくる異常な行動の背景には、山の中での深刻な食料不足があったと。先ほど言われたように、熊の主な食べ物であるドングリ類、ブナ、ミズナラ、コナラなどの実が、二〇二三年、東北各地でほとんど実らなかったと。ドングリの実が少なかったため熊は十分な栄養が取れない、秋は冬眠前に体重を増やす大事な時期だが、それが難しい状況。山にいても飢えてしまうため、やむを得ず町へ移動するしかなかった、つまり熊が町に出てくるのは、生きるために仕方なく行動しているという面が熊から見ればあると。こうした事実を知ることが、熊と人との距離感を保つ上で非常に重要であるという指摘でした。

食べ物はなくなり、生きるために仕方なく町に来ているんだと。人間の出すごみ、生ごみ、果物の臭いなどが熊を引き寄せてしまっているということもあると。熊との距離を考えることは人間の暮らしそのものを考えることにもつながるんだという指摘でしたけど、やはりそうだと思います。熊が、人里に下りてきた熊にどう対処するかということももちろん大事ですが、下りてくる原因を究明して、いかに共生するかということも考えなければ、これはもうイタチごっこになるというふうに思います。

最後に、外来生物、クビアカツヤカミキリの防除対策交付金について聞きます。

クビアカは、梅、桃、桜などの樹木に寄生し、最悪の場合、木を枯らす外来生物であります。奈良県は吉野千本桜など桜の名所で有名ですが、さらに、川沿いの桜並木や公園、世界遺産である平城宮跡にある桜が観光資源の重要な柱となっています。

資料四、五にその被害の実態とクビアカの生態について書いてあります。資料五は、奈良県天理市内のクビアカの桜被害の実態であります。

このクビアカがいる木の根元には、いるあかしとして、フラスと言われる幼虫のふんと木くずが混ざったものが出現します。ここに出現しているとおりなんですが、この付近では、桜が二十本ある中で、もう十七本の桜の木がこういう被害に遭っているそうです。

クビアカが見付かった樹木の伐採や駆除などに環境省の特定外来生物防除等対策事業交付金が使われているんですが、いち早く対策に乗り出したい自治体からは、交付金が下りる七月まで待っていられないと、対策が遅れれば被害が拡大するとの声が上がっております。

環境省、交付金が下りるのを待たずに自治体が直ちに対策を取れるようにすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

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