福和伸夫名古屋大学名誉教授

2025年5月22日・第217回国会 衆議院 東日本大震災復興・防災・災害対策に関する特別委員会 第10号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 80 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 87 発言)

もしも可能であれば地方自治体の防災関係の職員を増やしてほしい、これは誰でもが思うことであります。ですが、現状の全体としての財政状況の中でそれがすぐにかなわないとすると、地域にある資源を最大限活用するということが何よりも必要になります。地域には、行政職員だけじゃなくて、そこに暮らす人たちがたくさんいます。産官学民の力をとにかく結集して、地域としての力を少しでも高めるということが何よりも必要です。

ですが、それをするためには、地域に人がいなければ無理なんです。残念ながら、例えば奥能登は、最大時の人口に比べて四割まで減ってしまいました。ですから、若い人がいません。ということは、こういう人たちが戻ってくるようにしないといけません。

ですから、防災の問題というのは、防災だけじゃなくて、地域そのものの力を上げていくということと当然セットになります。

じゃ、その人たちがすぐに戻ってくれるかというと、なかなか難しいから、国土形成計画の中では、二地域居住のような形で交流人口を増やして、都会の若い人たちの力が地域にも戻るようにしよう。ということは、これは、地域での力を結集することを介して、都会の人たちが地域を助けるという仕組みにつながっていきます。

さらに、もしも可能であれば、私自身は、できれば、防災ふるさと納税とかあるいは耐震ふるさと納税とか。今は返礼品のために何かふるさと納税をしていますけれども、そうではなくて、自分が生まれ育ったふるさとの安全性向上のためにふるさと納税ができるようになれば、これは、大都市に出てきた人たちの力を、平時からお金の面でもサポートできるようになると思うんです。

耐震化というのは壊れるものを減らす、防災ふるさと納税というのは、ひょっとしたら、防災担当職員を増やして、地域の防災力を向上させるということにつながるかもしれません。ただ、行政職員を増やすのが本当にいいのかどうか、ここは悩ましくて、地域の力を、地域の人たちの力を引き出すという仕事の方がより大事で、みんなの力をどうやって引き出して地域力をアップするか、そういうような組織体を各地域につくっていきましょうよ、そういうようなことができれば、結果として地域の担い手が増えていくのではないかと思います。

要は、地域にみんなが力を合わせることができるような場づくりをして、それをうまく調整できる、コーディネートできるような人材を探していくということができればまだ何とかなると思います。まだ今は、ぎりぎりですが、日本に力が多少は残っています。多少この力が残っている段階であらゆることをちゃんと直しておかないと、これから人口が減っていくので、今がラストチャンスだと思って今のようなことができればいいなと思っております。

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