重川希志依常葉大学名誉教授

2025年5月22日・第217回国会 衆議院 東日本大震災復興・防災・災害対策に関する特別委員会 第10号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 78 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 87 発言)

今委員御指摘があったように、高齢化が進んでいきまして、いわゆる社会的な弱者という方、発災時あるいは発災前から、住んでいる地域のコミュニティーでの守りというのは物すごく重要になってくると思います。ただし、要配慮者も、実は自分でできる自助を果たす必要があると思っているんですね。

例えば、私ごとで恐縮ですけれども、我が家には要介護四の親が在宅で暮らしておりまして、そうなってくると、個人情報なんて言っていられない。やはり、誰もいないときに何かあったらということで、積極的に周囲の方にお願いしたり、あるいは区役所から調査が来たらちゃんと情報提供したり、そういう自助努力をして、自らもコミュニティーを形成していく。それが、実際災害が起こったときにもいろいろなつながりとして役に立つんじゃないか。

コミュニティーというのは一方的に与えられるものではなくて、弱者は必ず助けられるわけではなく、そういう人と触れ合って、お互い元気をもらったり学んだりする子供もいるわけです。だから、常に、守られる人、守る人、弱者と健常者ではなくて、対等に補える、それは平常時、災害時共にあると思っています。そういう社会を目指すべきだと思っています。ちょっと時間はかかるかもしれないですけれども。

あともう一点、行政についての実態なんですが、実はどんどん定員が削減されています。

そもそも役所というのは、平常業務をこなすために雇われている人たちです。災害時というのは、平常業務ではないものが平常業務に加えて大量に加わってきます。ということで、膨大な仕事量が増える。それから、被災地では五年、十年とそれが続いていく。なのに、役所の人というのは、皆さんおっしゃるんですが、怒られることはあっても、何をやっても褒められたことがないとおっしゃるんですね。例えば、被災者からありがとうと言われただけで、彼らはもう涙が出るぐらい喜ぶんです。すごくやる気になる。

だから、やはりここも、役所と市民、行政と被災者ではなくて、お互いしんどい思いをしているんだから、常にお互い感謝の気持ちを持ってやっていけば、行政の人だってもっとパワーを発揮できる、よりよいサービスをしてくれることができる。いつでも批判をし合うではなく、そういう関係をつくっていくことがやはり大規模災害の長丁場をベストに乗り切るためには必要かなと思っています。

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