重川希志依常葉大学名誉教授

2025年5月22日・第217回国会 衆議院 東日本大震災復興・防災・災害対策に関する特別委員会 第10号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 58 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 87 発言)

私も、実は人の問題を一番懸念しています。やるべきことというのはもう十分に議論され、間違ったことは何も書かれていないんですが、それの体制。

恐らく、新しい省庁ですから、プロパーの職員はまだゼロですよね。そうすると、各省庁からの出向、今の内閣府防災と同じ形になると思います。これは国だけではなく、都道府県、市町村も、実は、建築職とか土木職のように、防災職で人を採用しているところは、どこかの県で始める、始めたというのは一例ぐらいあるんですが、ありません。つまり、実は昨日まで教育委員会にいて今日から防災課長ですというのが、本当にほとんどなんですね。そうなってくると、防災庁という、今まで以上に大きな権限を、命と財産を守るための権限を与える役所に、今までと同じ、あるいはそれよりももっと弱い専門性の人しか来ないということになると、やはり、せっかく役所をつくっても十分に機能が発揮できない。ということで、そこが一点です。

もう一点は、実は、東日本大震災の後、復興庁という役所がつくられました。時限ですが、もちろんプロパーの人なんかおらず、各省庁から人が出てきたんですね。でも、あのときには、やはり大震災という大事態を前に、復興庁に来られる職員の方皆さん優秀で、しかもやりがいがある。すごく、国家公務員のキャリアでもこんなに一生懸命熱くなるんだと思うぐらい、皆さん本当に一生懸命やられた。今までの中で一番やりがいがあった。

防災庁も、災害が起きると、やはり皆さんスイッチが入るんです。なんですが、災害がない時期の方が実は多いんですね。その時期にどうやってモチベーションを持って働けるか。やはり、そうなってくると、出向元の方を見ちゃうわけですよ、自分の人事に関わる。

ということで、仕組みとしてそこら辺をきちっとしておかないと、何をやるにしても間違ったことはないです、ただ、本当に国の省庁をつくっただけのことはあったという動きができるためには、その人事の体制を抜本的にやはり考える。本気でやるならプロパーの職員をちゃんと雇っていく、育てていく、その中でキャリアアップしていく道がある、これがなければ、箱はできたけれどもになってしまうと思います。

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