福和伸夫名古屋大学名誉教授

2025年5月22日・第217回国会 衆議院 東日本大震災復興・防災・災害対策に関する特別委員会 第10号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 56 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 87 発言)

福和でございます。

今、防災庁の議論はまさにやっているところで、報告書がそのうち出てくると思いますので余り詳細なことはしゃべりにくいんですけれども、基本的には、先ほど申し上げましたように、日頃起きている災害に対しては、一人も命を失わないように頑張るということをしなくちゃいけない。先ほど来出てきていますように、災害後に対してきちんと対処できる仕組みをつくる、これは可及的速やかにやるべきだと思います。これは、被害をゼロにするというか、死者をゼロにするためのことであります。

一方で、我が国としては、国家存続ということがもう一つ大事であります。そのためには、何としても南海トラフ巨大地震や首都直下地震のような超巨大災害を乗り越える準備をしないといけません。残念ながら、これは今まではきちんと本気の議論ができていなかったと思います。これは今までの施策では成り立たない、抜本的な検討の在り方が必要なので、これを何としてもやらないといけないと思います。

ですから、前者に関しては、今持っている力を最大限発揮する仕組みづくり、今のところ、法理体系もそれから防災施策も余りにもいろいろ散らばり過ぎているから、これがちゃんと効率よく総力が結集できるような形に見直していくということが必要ですし、本当にでかい災害に対して、一体この国が持てる力はどれだけで、それに対してどういうふうにすることで国そのものの存続や社会そのものの存続をするか、ここはまだ分かっていることじゃないので、それを本気で考える。

考えるためには、考えることができる人育てがどうしても必要であります。残念ながら、非常に言いにくいんですが、現状、国にいらっしゃる防災の専門性の高い官僚の方々は非常に少ないです。それは、内閣府防災のようなところを経験されることで徐々にそういう人が育成されていっておりますが、何としても人数が圧倒的に少ないので、いきなり体制を強化するといっても、その中にお呼びできる人がほとんどいないんです。これを地方自治体から持ってくると地方自治体が更に弱っていくということなので、全体としての我が国の防災を支える人育て、ここを徹底的にやらないといけないと思っています。

以上でございます。

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