被害が減っていないところはどこかというと、先ほど申し上げましたように、家屋の耐震化が進んでいないということと、それから、津波からの避難意識が向上している証拠がしっかり見つからなかった、この二つであります。
この国は、主として公助の部分については非常に責任を持って役所が前を向いて、強靱化というのはほとんど進みました。ですから、公共施設についてはほぼ一〇〇%耐震化や強靱化が終わりつつあります。
一方で、進んでいないのは、私たち国民が、一人一人が努力をする部分が進んでいません。何が足りなかったかというと、国民の方々やあるいは産業界の方々に、まずは今自分が置かれている災害の危険度の状況、これをきちんとお伝えすることができていない。それから、やろうと思ったときに、それを支援する仕組みがないんです。
何かをやろうとしたときには、理屈では分かっているけれども、何となく動かない人がほとんどです。その次に、納得すれば、頭で分かるんじゃなくて、何となく体で分かってくれば、一歩進みます。それでも大体進まないんです。それは、我が事感がないと前に進まないんです。ここまで来ても、建物を直すというのは、だまされるかなと思う人は結構多いんですよね、やはり。
ですから、そこで、後ろから一歩押してあげる人とか、あるいは、解決策として、こういうふうに直してあげれば安くできるし効果もあるよということを教えてあげる、その上で、実際に実践するというところまで、全部のステップを支援してあげるような公助の力が要ると思うんです。
最後は自助なんです。でも、自助を促すには、周辺の人たちがやった方がいいよと言うような共助が必要で、最後にちゃんとやってくれるように持ち込むために後ろ側から支援してあげる公助が必要で、こういった事柄が産業界に対しても必要です。
産業界も今の経営にすごくあっぷあっぷしているので、長期的に損失を被る災害に対してお金を入れるということは非常に苦手なんです。これを、長期ビジョンで物事を考えなくちゃいけないという仕組みを公助側でつくってあげる。例えば、それぞれの経営判断をするときに、今の経営の判断だけではなく、長期的な災害に対しての判断ということも指標として出すような仕組みを国の方でつくっていただければ、産業界の自助も進むのではないかというふうに思っています。
結局は、産業界と国民の自助を促す政策が望ましいというふうに思っています。
以上です。
32
近藤和也(立憲)
ありがとうございます。
手挙げ方式でもいいのではないかなというふうに思います。国としては、公平性を気にするばかり、どこも進まないということがないように、参考人、全ての皆様にもまたお力添えをいただければと思います。
ありがとうございました。
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金子恭之(自民)
次に、市村浩一郎君。
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市村浩一郎(維新)
日本維新の会の市村でございます。
本日は、参考人の皆様に貴重な時間をいただきまして、こうしてお出ましいただきましたこと、まずもって心から感謝を申し上げます。
まず、私、福和参考人にお尋ねしたいんですが、福和参考人はずっと、事前の備えが必要だということでおっしゃっておられます。十年前の想定、南海トラフの犠牲者の想定、結局はほとんど変わっていないということをさっきおっしゃいました。
この十年間、じゃ、何が起きていなかったのか、起こったのか、教えていただけますでしょうか。
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- (上の発言)
35福福和伸夫名古屋大学名誉教授
被害が減っていないところはどこかというと、先ほど申し上げましたように、家屋の耐震化が進んでいないということと、それから、津波からの避難意識が向上している証拠がしっかり見つからなかった、この二つであります。
この国は、主として公助の部分については非常に責任を持って役所が前を向いて、強靱化というのはほとんど進みました。ですから、公共施設についてはほぼ一〇〇%耐震化や強靱化が終わりつつあります。
一方で、進んでいないのは、私たち国民が、一人一人が努力をする部分が進んでいません。何が足りなかったかというと、国民の方々やあるいは産業界の方々に、まずは今自分が置かれている災害の危険度の状況、これをきちんとお伝えすることができていない。それから、やろうと思ったときに、それを支援する仕組みがないんです。
何かをやろうとしたときには、理屈では分かっているけれども、何となく動かない人がほとんどです。その次に、納得すれば、頭で分かるんじゃなくて、何となく体で分かってくれば、一歩進みます。それでも大体進まないんです。それは、我が事感がないと前に進まないんです。ここまで来ても、建物を直すというのは、だまされるかなと思う人は結構多いんですよね、やはり。
ですから、そこで、後ろから一歩押してあげる人とか、あるいは、解決策として、こういうふうに直してあげれば安くできるし効果もあるよということを教えてあげる、その上で、実際に実践するというところまで、全部のステップを支援してあげるような公助の力が要ると思うんです。
最後は自助なんです。でも、自助を促すには、周辺の人たちがやった方がいいよと言うような共助が必要で、最後にちゃんとやってくれるように持ち込むために後ろ側から支援してあげる公助が必要で、こういった事柄が産業界に対しても必要です。
産業界も今の経営にすごくあっぷあっぷしているので、長期的に損失を被る災害に対してお金を入れるということは非常に苦手なんです。これを、長期ビジョンで物事を考えなくちゃいけないという仕組みを公助側でつくってあげる。例えば、それぞれの経営判断をするときに、今の経営の判断だけではなく、長期的な災害に対しての判断ということも指標として出すような仕組みを国の方でつくっていただければ、産業界の自助も進むのではないかというふうに思っています。
結局は、産業界と国民の自助を促す政策が望ましいというふうに思っています。
以上です。
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市村浩一郎(維新)
感謝いたします。本当に今日は四人の方とも、示唆に富む話をしていただいています。本当に感謝を申し上げます。
私は、三・一一の現地対策本部長代行ということで、一か月間、発災の日から陣頭指揮を執ったような経験もあります。また、ほかにも、中越地震や阪神・淡路大震災の復興事業にも携わってきたという経験もありまして、非常に現場力というのが大切だというふうに思っている者でございまして、今回、防災庁ができるに当たっては、ここの特別委員会でもかなりいろいろ議論していますが、やはり人間力が問われる。最後は結局、今日の話は事前の防災、減災の話とか自助、共助、公助の話なんです…
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37加加藤孝明東京大学生産技術研究所教授/東京大学社会科学研究所特任教授
おっしゃるとおりだと基本的に思いました。
その中で、公助の現場での伸び代をいかにつくっていくのかというのが僕は非常に重要だと思っています。
端的に言えば現場力、人間力が重要だという話になってしまうんですが、これまでの災害経験、災害対応の経験を積み重ねて、効率的に仕事をするために役割分担がなされて、それがいつの間にか役割が固定化して、マニュアルなどもしっかり作られていくようになる。そうすると、逆に、未知、未経験の状況を目の前にしたときに、それが手かせ足かせになってしまうような場合もあるような気がするんですね。
むしろ、共助とか本当の現場力というと、今…
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市村浩一郎(維新)
まさに、本当におっしゃるとおりだと思います。
やはり、意外と身近にあったりします。私も、陣頭指揮を執らせていただいたときは、はっきり言って、制度のことなんて考えていません。目の前にあるものをどう解決するかということで考えました。
そのときに、担当の皆さんは、いや、先生、それはちょっと、政務官と。私は政務官でしたから、政務官、それは法律的にどうなんでしょうかと言うから、いや、そんなことを言っている場合じゃないだろうということで、とにかくやるんだ、今ある状況をどう改善するかということでやらなくちゃいけないんだということで話をしました。そうしたら、後から、…
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