まず、金融システムへの影響について若干お答えいたしますと、金利の上昇は、様々な経路を通じて、金融機関収益や金融システムに影響を及ぼすものでございます。貸出しや債券の運用利回りが上昇したり、調達金利が一方で上昇するということがございます。またさらに、債券価格の下落が、委員おっしゃいましたように保有有価証券の評価損を発生させるという面もございます。
ただ、長い目で見れば、金利上昇は、全体として金融機関収益を改善させる効果があると考えておりますし、我が国の金融機関は、全体として十分な資本と流動性を有しており、金融システムは安定性を維持しているというふうに判断しております。
ただ、引き続き、注意深くモニターしていきたいと思っております。
また、長期金利上昇が企業の調達金利にどういう影響を与えるかという面もあるかと思っておりますが、これはもちろん、長期金利、中長期金利が上昇しますと、企業の資金調達コストもそれなりに上昇いたします。
ただ、こうしたコスト上昇は、景気の緩やかな回復が持続する下で企業の売上げや収益が増加傾向をたどっているということと併せて評価する必要があると考えていますし、金融機関の貸出態度、企業の資金繰り等に関するデータあるいはサーベイ、調査等を見ますと、良好な状態が継続しているというふうに見ておりますので、引き続き緩和的な金融環境が維持され、経済活動をサポートしているというふうには考えております。
79
階猛(立憲)
有識者の人も、今回の百三十万の壁対策に雇用保険料を使うのは目的外使用だということを言っておりますので、是非ここは慎重な検討というか、私は行うべきではないと。むしろ我々の、公費を使う、税金を使った支援という方が真っ当な政策だということを申し上げておきます。
今日は日銀総裁にお越しいただいていますので、話を金融政策に移したいと思います。
最近、長期金利が上昇しております。長期金利が上昇してきた背景には、これまでの日銀の金融政策、行き過ぎた金融緩和を巻き戻しているということが背景にあるかと思うんです。
私、黒田総裁時代に、以前の日銀であれば、長期金利はコ…
この発言のページ
80植植田和男日本銀行総裁
お答えいたします。
イールドカーブコントロールについては様々な評価があることは存じ上げていますが、イールドカーブコントロールを含む大規模な金融緩和は、私どもの二%の物価安定目標を実現するプロセスの中で必要なものであったというふうに判断しております。
ただ、そうした大規模な金融緩和政策が様々な面で副作用を発生させたということも認識しております。
取りあえず、具体論はまた。
この発言のページ
81
階猛(立憲)
様々な副作用を発生させたということですが、今、巻き戻しの過程で長期金利が上昇してきておりますけれども、今までゼロだったものが急速に上がってくることによって、どのような金融あるいは実体経済への影響があるかということも具体的に御説明いただけますか。
この発言のページ
- (上の発言)
82植植田和男日本銀行総裁
まず、金融システムへの影響について若干お答えいたしますと、金利の上昇は、様々な経路を通じて、金融機関収益や金融システムに影響を及ぼすものでございます。貸出しや債券の運用利回りが上昇したり、調達金利が一方で上昇するということがございます。またさらに、債券価格の下落が、委員おっしゃいましたように保有有価証券の評価損を発生させるという面もございます。
ただ、長い目で見れば、金利上昇は、全体として金融機関収益を改善させる効果があると考えておりますし、我が国の金融機関は、全体として十分な資本と流動性を有しており、金融システムは安定性を維持しているというふうに判断しております。
ただ、引き続き、注意深くモニターしていきたいと思っております。
また、長期金利上昇が企業の調達金利にどういう影響を与えるかという面もあるかと思っておりますが、これはもちろん、長期金利、中長期金利が上昇しますと、企業の資金調達コストもそれなりに上昇いたします。
ただ、こうしたコスト上昇は、景気の緩やかな回復が持続する下で企業の売上げや収益が増加傾向をたどっているということと併せて評価する必要があると考えていますし、金融機関の貸出態度、企業の資金繰り等に関するデータあるいはサーベイ、調査等を見ますと、良好な状態が継続しているというふうに見ておりますので、引き続き緩和的な金融環境が維持され、経済活動をサポートしているというふうには考えております。
83
階猛(立憲)
むしろ問題は、これからどこまで金利が上がるか、これに関わってくると思うんですが、日銀が考える長期金利の今後の見通し、そして日銀の対応について伺いたいんです。
普通、長期金利というのは、日本経済の潜在的な成長率、これと物価上昇率を足し合わせたものというふうに言われるんだと思うんですね。日銀は潜在成長率が〇・六%ぐらいだと考えておりまして、これから、日銀の物価目標二%、達成されるとすれば、大体、足すと二・六%ぐらいなんですよ。ですから、大体二・六%ぐらいというふうに日銀は考えているのかなと思うんですが、長期金利はどれぐらい上がると見ているのか。
そして、…
この発言のページ
84植植田和男日本銀行総裁
お答えいたします。
長期金利でございますが、委員のおっしゃったことをやや言い換えた表現で申し上げますと、私ども、国債買入れの減額を進めているわけですが、長期金利の形成に関しては、基本的に、先行きの短期金利の市場における見通し、それから国債保有に伴う各種リスクに応じたタームプレミアムを加えたものという形で、市場において形成されることが基本となるというふうに考えております。
したがいまして、具体的に、先行き、どういう水準に収束していくかということにコメントするのは差し控えたいと思います。市場において形成されるものですので、市場の経済、物価情勢に対する見方…
この発言のページ
85
階猛(立憲)
ちょっと説明が抽象的で分かりづらいんですが、まず、今、長期金利はコントロールしていないわけですから、日銀が客観的な見通しを示すということは問題ないと思っておりますけれども、先ほど私が言った二・六%ぐらいというのは、どうなんですか、大体それが当たらずといえども遠からじなのか、あるいは全く違うと考えているのか。
そして、先ほど、オペレーションを見直すこともあり得べしみたいなこともおっしゃっていましたけれども、どういう場合に、具体的にはどういう金利の状況があった場合に見直すのかということをもうちょっと具体的に説明できないでしょうか。お願いします。
この発言のページ