我が国の法令上、未成年者は自ら法的な行為を行うことができず、原則として法定代理人がこれを行うこととなっております。
さらに、当該未成年者に両親がいる場合には、民法上、子の両親は共同親権者とされ、その親権を共同で行使することが原則でございます。未成年者の旅券発給につきましては、同様に、双方の共同親権者の同意が必要でございます。
その上で、未成年の子の旅券申請に当たりましては、申請者側の利便性に配慮をいたしまして、一方の親権者が法定代理人欄に署名をしていることをもって、他方の親権者も旅券発給に同意していることを事実上推定をしているところでございます。
ただし、一方の親権者の同意を得ない子の連れ去りに伴うトラブルを防止する観点から、一方の親権者が未成年の子の旅券の発給に同意しない場合には、あらかじめ未成年の子に対する旅券発給の不同意書を提出できるようになっておりまして、不同意書が出ている場合に未成年の子の旅券申請が行われた際には、不同意書を提出していた親権者が引き続きそのまま不同意ですかということを確認する必要があるわけでございます。
112
井坂信彦(立憲)
はっきりお答えいただきたいんです。
会見では、警察に相談したらよいよと説明し、また必要な支援を行ってきたと。警察に行ったらいいよというのと、ほかにまた必要な支援を行ったとおっしゃっている。その必要な支援は何を行ったんですか。
この発言のページ
113岩岩本桂一外務省領事局長
当該女性からは、御主人との関係以外にも様々な、いろいろな手続についても御相談を受けておりますので、そういった手続についてどういう書類が必要かとか、そういうことについてもアドバイスをさせていただいたりしておりますので、そういう点も含めて必要な支援を行ってきた、そういう趣旨でございます。
この発言のページ
114
井坂信彦(立憲)
実は大使館が被害女性を救うチャンスはもう一回あったと思います。
被害女性は、その二〇二二年の後離婚をし、そして昨年八月に大使館に子供のパスポートを発行できないかと相談をしました。しかし、大使館は元夫の同意がなければパスポートは発行できないと答え、被害女性はパスポートを申請できず、ハンガリーから子供を連れて逃げられないまま、元夫に殺されてしまったわけであります。
子供のパスポートは、普通、どちらか片方の親のサインがあれば請求できて発行されます。
外務大臣に伺いますが、元夫のサインがなくてもパスポートを発行できなかったのか、お答えください。
この発言のページ
- (上の発言)
115
岩屋毅(自民)外務大臣
我が国の法令上、未成年者は自ら法的な行為を行うことができず、原則として法定代理人がこれを行うこととなっております。
さらに、当該未成年者に両親がいる場合には、民法上、子の両親は共同親権者とされ、その親権を共同で行使することが原則でございます。未成年者の旅券発給につきましては、同様に、双方の共同親権者の同意が必要でございます。
その上で、未成年の子の旅券申請に当たりましては、申請者側の利便性に配慮をいたしまして、一方の親権者が法定代理人欄に署名をしていることをもって、他方の親権者も旅券発給に同意していることを事実上推定をしているところでございます。
ただし、一方の親権者の同意を得ない子の連れ去りに伴うトラブルを防止する観点から、一方の親権者が未成年の子の旅券の発給に同意しない場合には、あらかじめ未成年の子に対する旅券発給の不同意書を提出できるようになっておりまして、不同意書が出ている場合に未成年の子の旅券申請が行われた際には、不同意書を提出していた親権者が引き続きそのまま不同意ですかということを確認する必要があるわけでございます。
116
井坂信彦(立憲)
この不同意書の話というのは、被害女性とそれを支援していた弁護士との間のやり取りでは一切見当たらないというふうに聞いております。もし、不同意書が当該案件で出されていなかったのに大使館が元夫の同意が必要と被害女性に伝えていたら、これは発行できるパスポートを発行しなかったということで大問題だと思います。
逆に、これは参考人に伺いますが、不同意書が当該事件で出されていたとしたら、これは元夫の同意書がなければ絶対にパスポートを発行できないんでしょうか、伺います。
この発言のページ
117岩岩本桂一外務省領事局長
個別の案件でございますので、プライバシーの問題もございますので、具体的に出ていたかどうかということは控えたいと思っておりますけれども、ただ、今大臣からありましたように、こういう手続になっております。その上で、もし差し迫った状況があれば、当然、それは総合的に判断して、日本側の対応を判断しますけれども。
ただ、今回、二〇二四年八月の時点では、旅券の発給の手続自体について当該女性からは御相談はございましたけれども、それ以上について具体的な状況について御相談があったわけではありませんので、私どもとしては手続の在り方について丁寧に御説明をした、そういうことでござ…
この発言のページ
118
井坂信彦(立憲)
総合的に判断して差し迫っていれば、不同意書があってもパスポートは発行ができるわけであります。
それで、実際、不同意書の話は弁護士さんと被害女性の間ではやり取りがされていないので、本当にそれがあったかどうかも私は疑わしいと思っておりますが、ただ、それは個別の事案で、プライバシーなのでお答えをできないということであります。
ただ、これは一般論で、また参考人に伺いますが、要は、どうやっても同意が得られないという強い訴えがあれば例外的に発行するというふうに事前にも伺っておりますが、被害女性に頼まれて元夫が同意するぐらいなら、元夫は最初から不同意書など出さない…
この発言のページ