田村貴昭 (日本共産党)

2025年2月4日・第217回国会 衆議院 予算委員会 第4号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 360 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 370 発言)

これも驚きですよね。長期かつ継続して高額療養費を支払う、そういう医療費の負担の試算は審議会には諮っていないということです。個別の治療については試算をしていますけれども、一月の負担を示しただけ。様々問題があるわけですよ。まともな資料がない、検討ができない、こういう状況の中で、審議会のメンバーには、がん患者さん、そういう団体すら入っていない。上限額引上げについても、患者団体から直接、話すら聞いていない。本当にひどいですよ。

総理、これは、上限額引上げ先にありきじゃないんですか。社会保障費の抑制先にありきじゃないですか。認められません。

今回の見直しは、昨年十一月に唐突に審議会で議論が始まり、そして、長期にわたって治療を継続する患者負担の試算さえ行われずに成案となったわけであります。これで低所得の方の経済的負担に綿密に配慮した検討と言えるんでしょうか。見直しというのであれば、こういうことを抜きに、引上げありきで見直しは絶対にしてはならないというふうに考えます。

三日の朝日新聞のウェブにこういう記事がありました。四十歳代で腺がんが見つかった女性のことです。

薬一錠が二万三千円。長男と次男は小学生。命が終わるまで薬はエンドレス。こんな高額の支払いをずっと続けるのと思うと、正反対の考えが浮かんだ。治療をやめれば、子供にもっとお金が使える。自分は生きているべきではないのでは。やがて、睡眠薬を飲まないと眠れなくなった。入浴中、水中に永遠に顔を沈めてしまいたい衝動に駆られた。ストーブを見ると、灯油をかぶって死ぬ方法が浮かんだ。がんが分かってこの七年近く、ずっと経済的な不安や家計を圧迫する負い目を抱えながら治療を受けてきた。お金で苦しむ人、治療を諦める人を増やすような引上げはやめて、その思いに突き動かされている。記事はそう結んでいました。

この方は、出会いが転機となって、今、アクティブに、仕事とそして活動をこなされておられます。

がん患者さんは、がんになったら収入が減るんですよ。資産が減っていくわけですよ。そして、仕事は思うようにならない。心身共にやはり衰弱していく、気持ちが弱っていく、これが、がん患者さんの生活の質や生存期間を悪化させる。経済毒性というのが今注目されています。総理も聞かれたかも分かりません。今、がん研究の中で、経済毒性に注目が集まっています。上限額の引上げを知って、この瞬間も、今、瞬間も、がん患者さんは不安にさいなまれ、そして治療と健康に悪影響を与えている。この経済毒性のことも考えるならば、上限額の引上げ、これは絶対あってはならないと考えます。

見直しではなくて、最低でも引上げはやめる、総理、その決断に至りませんか。最後、いかがですか。

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