国民民主党・無所属クラブの鳩山紀一郎でございます。
ただいま議題となりました災害対策基本法等の一部を改正する法律案について、会派を代表いたしまして質問いたします。(拍手)
質問に先立ちまして、一言申し上げます。
去る三月二十八日、ミャンマー中部において、過去百年で最大規模とされるマグニチュード七・七の大地震が発生し、ミャンマー国内のみならず、隣国タイにおいても多くの貴い命が失われ、甚大な被害がもたらされました。犠牲となられた方々に対し心より哀悼の意を表するとともに、被災された全ての方々にお見舞いを申し上げます。
被災地では、現在も余震が続き、インフラの寸断や避難生活など、極めて厳しい状況が続いていると報じられています。日本としても、災害大国としてのノウハウを生かし、国際社会と連携しながら、迅速かつ実効性のある支援を行っていくべきであると強く感じております。この思いを申し上げた上で、質問に入らせていただきます。
改めて言うまでもなく、日本は世界有数の災害大国です。この国に生きるということは、災害と常に向き合いながら生きるということを意味いたします。それゆえ、私たちは、自然の脅威を前提に、いかにして被害を最小限に抑え、迅速に立ち上がるかという知恵と備えを持たなければなりません。
同時に、災害から国民の命と財産を守ることは国家の責務であるということを、私たちは忘れてはなりません。国には、多様な災害を想定した上で、合理的かつ実効性のある対策を整えておく責務があります。本改正案は、令和六年能登半島地震を始めとするこれまでの災害の教訓を踏まえ、より現実的で機能的な災害対策を実現するためのものであると認識しております。
そうした中、本年二月下旬、岩手県大船渡市で発生した林野火災により、実に二千九百ヘクタールもの広大な森林が焼失するという深刻な事態となりました。さらに、その後も、愛媛県今治市や岡山県岡山市など、各地で例年を上回る規模の林野火災が相次いで発生しております。
林野火災は、その特性上、いかに初期の段階で火勢を抑え込むかが被害の規模を左右いたします。リモートセンシング技術を用いた早期検知に関する研究は、既に二十年ほど前から行われていたと承知しておりますが、現時点でその技術が実用レベルに達しているとは言い難く、今回の火災においても、NASAのFIRMSなど、海外の火災監視サイトを通じて延焼状況を把握するにとどまっていたのが現状であります。
林野火災の多くは、たき火や火入れなどの人為的要因によるものであり、初動対応においてアクセスが極端に困難になるケースは少ないと考えられます。であればこそ、もしリモートセンシングなどの研究開発が進み、初期段階での検知と対応が可能となっていれば、ここまで大規模な被害には至らなかったのではないでしょうか。あべ文部科学大臣の御見解を伺います。また、これまで、この分野の研究開発が十分には進まなかった背景についても併せて御説明ください。
林野火災が時として激甚災害に指定されるほどの甚大な被害をもたらし得ることが明らかとなった以上、リモートセンシングやUAVといった先端技術を活用し、林野火災の予防、監視に積極的に取り組んでいくべきではないでしょうか。坂井防災担当大臣の御見解をお聞かせください。
あわせて、本法改正を機に、災害の定義にこれまで含まれていなかった林野火災についても、地盤の液状化と同様に、明示的に加えるべきと考えますが、いかがでしょうか。
次に、国による地方自治体への支援体制の強化についてお伺いいたします。
今回の法改正では、国が、地方公共団体からの要請を待たずに、先回りして支援を行えるようになることが盛り込まれております。これは一歩前進でありますが、実際の対応を担うのは現場の地方自治体です。そのため、たとえ法律で指示系統が明確に定められていても、現場での連携がうまくいかない可能性があります。
例えば、災害時にボランティアの受入れを担うのは、多くの場合、市区町村の社会福祉協議会ですが、大量のボランティアが一度に訪れた場合、いつ、どこで、どのような作業をしてもらうのかといった調整に多くの労力が必要となり、対応が追いつかないことがあります。こうした現場で起こり得る課題については、避難訓練などで事前にシミュレーションし、備えていくことが重要だと考えます。
しかし、災害はいつ、どこで発生するか、分かりません。その中で、国が最大限に力を発揮するためには、どのような事態を想定し、どのような備えや行動を取っていくべきとお考えでしょうか。これまでの災害の教訓を踏まえた上で、今後の国の対応方針について、坂井防災担当大臣のお考えをお聞かせください。
次に、避難所環境の抜本的改善について幾つか質問いたします。
私は、これまで約二十年にわたり、交通計画や町づくりを専門とする研究者として活動してまいりました。東日本大震災の際には、岩手県釜石市の被災地に何度も足を運び、復興支援に携わった経験がございます。その中で、避難所となった学校の体育館で、多くの方々が窮屈そうに雑魚寝をしておられる姿を幾度となく目の当たりにしてきました。
今の日本では、学校の体育館などのプライバシーがない空間での避難生活が当たり前になっており、安心して暮らせる環境になっていません。この環境が好ましくないからこそ、自家用車の中に避難をする方もいらっしゃるわけですが、その場合は、プライバシーを守ることはできる一方で、やはり、狭い空間内で生活をしなければならず、エコノミークラス症候群になってしまうリスクなども指摘されています。そして、避難生活で心身共に苦しんだ結果として、災害関連死も増えてしまう。
度重なる災害を経験しながら、なぜ避難所環境の抜本的改善が進まないのか。今の日本の現状は、まるで、みんな大変なのだから我慢するのが当たり前だと国が被災者に我慢を強いているかのようであり、到底看過できません。
石破総理は、今般、避難所の環境をスフィア基準に沿ったものとするよう促すと発言されましたが、スフィア基準では、一人当たり三・五平方メートルの居住スペースや、二十人に一基以上のトイレの設置が求められており、その実現には相当の創意工夫が必要であります。
近年、良好な避難所環境の例としてよく比較されるのがイタリアです。イタリアでは、災害時、トイレ、キッチン、ベッドに加え、シャワー、テント、食堂なども整備された避難所が設置されます。中でも注目すべきは、避難所の設営を、原則として被災地以外の近隣自治体が担う仕組みが制度化されている点です。これは、被災自治体の職員もまた被災者であるという、ごく当然かつ合理的な発想に基づくものであります。日本においても同様に、避難所設営は、原則としてほかの自治体が担うべきではないでしょうか。坂井防災担当大臣の御見解を伺います。
また、ボランティアに対する考え方についても、イタリアと日本では大きく異なります。日本では、被災地で活動するボランティアに対して基本的に実費弁償しか行われませんが、イタリアでは、職能訓練を受けた専門的ボランティアが主であり、出動時には給与や保険料も支払われるなど、生活保障が制度として整っています。こうした仕組みは、被災地への迅速かつ継続的な支援を可能とする極めて合理的な制度です。
今回の法改正により、被災者援護協力団体の登録制度が創設されますが、災害時に十分な職能ボランティアを確保、派遣するには、実費弁償に加えて報酬支給も制度化すべきではないでしょうか。さらに、そのためには、平時においてどの程度の数や種類の職能ボランティアに登録しておいてもらうべきか、国として具体的にどこまで想定できているのか、坂井防災担当大臣に伺います。
加えて、災害時に必要となる資機材や備蓄品についても同様に、必要となる量や内容について、国として十分に想定できているのでしょうか。いざというときに備え、地方自治体に丸投げするのではなく、国が率先して資機材や備蓄品を調達し、全国の自治体へ配備するような、よりプロアクティブな体制整備が求められていると思います。こちらについても坂井大臣の御見解を伺います。
次に、住民への情報伝達の在り方についてお伺いします。
これまでの災害対応において、現場の被災者からは、どこに何を申請したらよいのか分からない、情報が錯綜しているといった声が数多く寄せられてきました。実際、弁護士や司法書士の方々が自ら被災地に入り、まずは罹災証明書を役所で取得してください、家屋の被害状況は写真に残しておいてくださいといった基本的な説明をしてくださっている現状も少なくありません。
今回の法改正案には、情報通信技術その他の先端的な技術の活用に努めるという文言が随所に盛り込まれていますが、その具体的な内容や実効性は依然として不透明であります。
災害前後を問わず、住民に必要な情報をいかに正確かつ迅速、そして分かりやすく届けるかは、被災地の混乱を最小限にとどめる上で極めて重要です。しかし、現状では、国が有益な情報を提供していると考えていても、それが住民一人一人にとって理解しやすく、必要なときに確実に届いているとは言い難いのが実態ではないでしょうか。情報の質だけではなく、伝え方、届き方にまだまだ課題が残されていると考えております。
国として、今後、どのような工夫や体制整備によって、住民への情報共有をより効果的に進めていくおつもりなのか。災害時の混乱を防ぐための情報戦略について、坂井大臣のお考えをお聞かせください。
最後に、株式会社地域経済活性化支援機構、いわゆるREVICについてお伺いします。
REVICは、地域経済の活性化及び事業再生を目的とした官民共同出資のファンドであり、これまでにも一定の成果を上げてきたと承知しております。政府が二月十四日に国会に提出した株式会社地域経済活性化支援機構法の一部を改正する法律案においては、災害後の復興フェーズにおけるREVICの位置づけを明確にし、その活用を促進する趣旨が盛り込まれていると理解しております。
しかしながら、被災した事業者への金融支援については、既に民間金融機関や日本政策金融公庫なども融資をしておる実態がございます。そうした中で、あえてファンドスキームを用いた支援を強化する意義はどこにあるのでしょうか。その必要性と具体的な優位性について、そして各機関との役割分担について、赤澤経済財政政策担当大臣にお伺いしたいと思います。
また、REVICが既に関わっている復興支援ファンドの事例について、私も幾つか承知はしておりますが、それらの運用実績や成果について、現時点でどのような評価がなされているのか。成功事例、課題の双方を検証し、そこから得られた知見を今後の制度運用や支援の在り方に反映していく姿勢が求められると考えます。そのような観点から、REVICのこれまでの取組に対する評価並びに今後の戦略的活用の方向性についても、赤澤大臣の所見をお聞かせいただきたく願います。
改めて、災害から国民の命と財産を守ることは国家の責務であるという原点に立ち返り、海外の優れた事例には積極的に学び、さらに、日本の実情に即した改良を加えていくことで、避難所では被災者の尊厳が確保され、支援者も安心して支援に当たれる、そんな世界に誇れる防災大国日本の実現に向けて、果断な取組を進めていくべきだと考えます。私自身も貢献してまいりますので、是非前向きかつ具体的な御答弁をお願い申し上げ、質問を終わらせていただきます。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣あべ俊子君登壇〕
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中谷元(自民)防衛大臣
林佑美議員にお答えいたします。
自衛隊員の処遇改善についてお尋ねがありました。
近年、大規模かつ長期間の災害派遣活動が増えてきており、災害派遣活動に従事する現場の自衛隊員には、従来以上に精神的、肉体的な負担が増大していることも事実であります。そのため、災害派遣に従事した隊員にはしっかりと災害派遣手当を支給するとともに、各種装備品の充実などに取り組んでいるところであります。
具体的には、災害派遣活動に従事する隊員が身に着ける被服、靴下、手袋の耐久性や快適性といった品質改善や数量の見直しの実施、活動中の食事の充実、そして、災害派遣活動に従事する隊員の留…
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中野洋昌(公明)国土交通大臣
林佑美議員にお答え申し上げます。
まず、災害時に活用できる水の確保についてお尋ねがありました。
能登半島地震では、全国の水道事業者による応急給水活動に加え、井戸水や可搬式浄水装置の活用などにより、水の確保を図った事例がございます。
これらを踏まえ、先月策定した災害時地下水利用ガイドラインを広く自治体に周知することなどにより、災害用井戸の活用を促進するとともに、令和七年度より、都道府県等による可搬式浄水施設の配備や水道事業者による給水車の追加配備について、新たに支援をしてまいります。
引き続き、災害時に被災地の状況に合わせて適切かつ迅速に水を供給で…
この発言のページ
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玄葉光一郎副議長
鳩山紀一郎君。
〔鳩山紀一郎君登壇〕
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- (上の発言)
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鳩山紀一郎(国民)
国民民主党・無所属クラブの鳩山紀一郎でございます。
ただいま議題となりました災害対策基本法等の一部を改正する法律案について、会派を代表いたしまして質問いたします。(拍手)
質問に先立ちまして、一言申し上げます。
去る三月二十八日、ミャンマー中部において、過去百年で最大規模とされるマグニチュード七・七の大地震が発生し、ミャンマー国内のみならず、隣国タイにおいても多くの貴い命が失われ、甚大な被害がもたらされました。犠牲となられた方々に対し心より哀悼の意を表するとともに、被災された全ての方々にお見舞いを申し上げます。
被災地では、現在も余震が続き、インフラの寸断や避難生活など、極めて厳しい状況が続いていると報じられています。日本としても、災害大国としてのノウハウを生かし、国際社会と連携しながら、迅速かつ実効性のある支援を行っていくべきであると強く感じております。この思いを申し上げた上で、質問に入らせていただきます。
改めて言うまでもなく、日本は世界有数の災害大国です。この国に生きるということは、災害と常に向き合いながら生きるということを意味いたします。それゆえ、私たちは、自然の脅威を前提に、いかにして被害を最小限に抑え、迅速に立ち上がるかという知恵と備えを持たなければなりません。
同時に、災害から国民の命と財産を守ることは国家の責務であるということを、私たちは忘れてはなりません。国には、多様な災害を想定した上で、合理的かつ実効性のある対策を整えておく責務があります。本改正案は、令和六年能登半島地震を始めとするこれまでの災害の教訓を踏まえ、より現実的で機能的な災害対策を実現するためのものであると認識しております。
そうした中、本年二月下旬、岩手県大船渡市で発生した林野火災により、実に二千九百ヘクタールもの広大な森林が焼失するという深刻な事態となりました。さらに、その後も、愛媛県今治市や岡山県岡山市など、各地で例年を上回る規模の林野火災が相次いで発生しております。
林野火災は、その特性上、いかに初期の段階で火勢を抑え込むかが被害の規模を左右いたします。リモートセンシング技術を用いた早期検知に関する研究は、既に二十年ほど前から行われていたと承知しておりますが、現時点でその技術が実用レベルに達しているとは言い難く、今回の火災においても、NASAのFIRMSなど、海外の火災監視サイトを通じて延焼状況を把握するにとどまっていたのが現状であります。
林野火災の多くは、たき火や火入れなどの人為的要因によるものであり、初動対応においてアクセスが極端に困難になるケースは少ないと考えられます。であればこそ、もしリモートセンシングなどの研究開発が進み、初期段階での検知と対応が可能となっていれば、ここまで大規模な被害には至らなかったのではないでしょうか。あべ文部科学大臣の御見解を伺います。また、これまで、この分野の研究開発が十分には進まなかった背景についても併せて御説明ください。
林野火災が時として激甚災害に指定されるほどの甚大な被害をもたらし得ることが明らかとなった以上、リモートセンシングやUAVといった先端技術を活用し、林野火災の予防、監視に積極的に取り組んでいくべきではないでしょうか。坂井防災担当大臣の御見解をお聞かせください。
あわせて、本法改正を機に、災害の定義にこれまで含まれていなかった林野火災についても、地盤の液状化と同様に、明示的に加えるべきと考えますが、いかがでしょうか。
次に、国による地方自治体への支援体制の強化についてお伺いいたします。
今回の法改正では、国が、地方公共団体からの要請を待たずに、先回りして支援を行えるようになることが盛り込まれております。これは一歩前進でありますが、実際の対応を担うのは現場の地方自治体です。そのため、たとえ法律で指示系統が明確に定められていても、現場での連携がうまくいかない可能性があります。
例えば、災害時にボランティアの受入れを担うのは、多くの場合、市区町村の社会福祉協議会ですが、大量のボランティアが一度に訪れた場合、いつ、どこで、どのような作業をしてもらうのかといった調整に多くの労力が必要となり、対応が追いつかないことがあります。こうした現場で起こり得る課題については、避難訓練などで事前にシミュレーションし、備えていくことが重要だと考えます。
しかし、災害はいつ、どこで発生するか、分かりません。その中で、国が最大限に力を発揮するためには、どのような事態を想定し、どのような備えや行動を取っていくべきとお考えでしょうか。これまでの災害の教訓を踏まえた上で、今後の国の対応方針について、坂井防災担当大臣のお考えをお聞かせください。
次に、避難所環境の抜本的改善について幾つか質問いたします。
私は、これまで約二十年にわたり、交通計画や町づくりを専門とする研究者として活動してまいりました。東日本大震災の際には、岩手県釜石市の被災地に何度も足を運び、復興支援に携わった経験がございます。その中で、避難所となった学校の体育館で、多くの方々が窮屈そうに雑魚寝をしておられる姿を幾度となく目の当たりにしてきました。
今の日本では、学校の体育館などのプライバシーがない空間での避難生活が当たり前になっており、安心して暮らせる環境になっていません。この環境が好ましくないからこそ、自家用車の中に避難をする方もいらっしゃるわけですが、その場合は、プライバシーを守ることはできる一方で、やはり、狭い空間内で生活をしなければならず、エコノミークラス症候群になってしまうリスクなども指摘されています。そして、避難生活で心身共に苦しんだ結果として、災害関連死も増えてしまう。
度重なる災害を経験しながら、なぜ避難所環境の抜本的改善が進まないのか。今の日本の現状は、まるで、みんな大変なのだから我慢するのが当たり前だと国が被災者に我慢を強いているかのようであり、到底看過できません。
石破総理は、今般、避難所の環境をスフィア基準に沿ったものとするよう促すと発言されましたが、スフィア基準では、一人当たり三・五平方メートルの居住スペースや、二十人に一基以上のトイレの設置が求められており、その実現には相当の創意工夫が必要であります。
近年、良好な避難所環境の例としてよく比較されるのがイタリアです。イタリアでは、災害時、トイレ、キッチン、ベッドに加え、シャワー、テント、食堂なども整備された避難所が設置されます。中でも注目すべきは、避難所の設営を、原則として被災地以外の近隣自治体が担う仕組みが制度化されている点です。これは、被災自治体の職員もまた被災者であるという、ごく当然かつ合理的な発想に基づくものであります。日本においても同様に、避難所設営は、原則としてほかの自治体が担うべきではないでしょうか。坂井防災担当大臣の御見解を伺います。
また、ボランティアに対する考え方についても、イタリアと日本では大きく異なります。日本では、被災地で活動するボランティアに対して基本的に実費弁償しか行われませんが、イタリアでは、職能訓練を受けた専門的ボランティアが主であり、出動時には給与や保険料も支払われるなど、生活保障が制度として整っています。こうした仕組みは、被災地への迅速かつ継続的な支援を可能とする極めて合理的な制度です。
今回の法改正により、被災者援護協力団体の登録制度が創設されますが、災害時に十分な職能ボランティアを確保、派遣するには、実費弁償に加えて報酬支給も制度化すべきではないでしょうか。さらに、そのためには、平時においてどの程度の数や種類の職能ボランティアに登録しておいてもらうべきか、国として具体的にどこまで想定できているのか、坂井防災担当大臣に伺います。
加えて、災害時に必要となる資機材や備蓄品についても同様に、必要となる量や内容について、国として十分に想定できているのでしょうか。いざというときに備え、地方自治体に丸投げするのではなく、国が率先して資機材や備蓄品を調達し、全国の自治体へ配備するような、よりプロアクティブな体制整備が求められていると思います。こちらについても坂井大臣の御見解を伺います。
次に、住民への情報伝達の在り方についてお伺いします。
これまでの災害対応において、現場の被災者からは、どこに何を申請したらよいのか分からない、情報が錯綜しているといった声が数多く寄せられてきました。実際、弁護士や司法書士の方々が自ら被災地に入り、まずは罹災証明書を役所で取得してください、家屋の被害状況は写真に残しておいてくださいといった基本的な説明をしてくださっている現状も少なくありません。
今回の法改正案には、情報通信技術その他の先端的な技術の活用に努めるという文言が随所に盛り込まれていますが、その具体的な内容や実効性は依然として不透明であります。
災害前後を問わず、住民に必要な情報をいかに正確かつ迅速、そして分かりやすく届けるかは、被災地の混乱を最小限にとどめる上で極めて重要です。しかし、現状では、国が有益な情報を提供していると考えていても、それが住民一人一人にとって理解しやすく、必要なときに確実に届いているとは言い難いのが実態ではないでしょうか。情報の質だけではなく、伝え方、届き方にまだまだ課題が残されていると考えております。
国として、今後、どのような工夫や体制整備によって、住民への情報共有をより効果的に進めていくおつもりなのか。災害時の混乱を防ぐための情報戦略について、坂井大臣のお考えをお聞かせください。
最後に、株式会社地域経済活性化支援機構、いわゆるREVICについてお伺いします。
REVICは、地域経済の活性化及び事業再生を目的とした官民共同出資のファンドであり、これまでにも一定の成果を上げてきたと承知しております。政府が二月十四日に国会に提出した株式会社地域経済活性化支援機構法の一部を改正する法律案においては、災害後の復興フェーズにおけるREVICの位置づけを明確にし、その活用を促進する趣旨が盛り込まれていると理解しております。
しかしながら、被災した事業者への金融支援については、既に民間金融機関や日本政策金融公庫なども融資をしておる実態がございます。そうした中で、あえてファンドスキームを用いた支援を強化する意義はどこにあるのでしょうか。その必要性と具体的な優位性について、そして各機関との役割分担について、赤澤経済財政政策担当大臣にお伺いしたいと思います。
また、REVICが既に関わっている復興支援ファンドの事例について、私も幾つか承知はしておりますが、それらの運用実績や成果について、現時点でどのような評価がなされているのか。成功事例、課題の双方を検証し、そこから得られた知見を今後の制度運用や支援の在り方に反映していく姿勢が求められると考えます。そのような観点から、REVICのこれまでの取組に対する評価並びに今後の戦略的活用の方向性についても、赤澤大臣の所見をお聞かせいただきたく願います。
改めて、災害から国民の命と財産を守ることは国家の責務であるという原点に立ち返り、海外の優れた事例には積極的に学び、さらに、日本の実情に即した改良を加えていくことで、避難所では被災者の尊厳が確保され、支援者も安心して支援に当たれる、そんな世界に誇れる防災大国日本の実現に向けて、果断な取組を進めていくべきだと考えます。私自身も貢献してまいりますので、是非前向きかつ具体的な御答弁をお願い申し上げ、質問を終わらせていただきます。
御清聴ありがとうございました。(拍手)
〔国務大臣あべ俊子君登壇〕
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あべ俊子(自民)文部科学大臣
鳩山議員にお答えいたします。
林野火災に対するリモートセンシングなどの研究開発についてお尋ねがありました。
先般の能登半島地震への対応を始め、文部科学省では、JAXAの衛星による緊急観測等を通じまして、被災の状況把握等に貢献をしているところでございます。
御指摘の岩手県大船渡市の火災についても、国土交通省からの要請に基づき、JAXAの衛星「だいち」二号による緊急観測が実施され、データが提供されたと承知しています。
引き続き、こうした取組を継続するとともに、様々なニーズに対して効果的なデータが提供できるよう、更なる研究開発の推進に努めてまいります。…
この発言のページ
17
坂井学(自民)国家公安委員会委員長・内閣府特命担当大臣(防災・海洋政策)
鳩山議員への答弁の前に、先ほどの林議員への答弁の中で、津波避難ビル等についてのお尋ねについて答弁漏れがあったということでございまして、追加で答弁させていただきたいと思います。
津波避難ビルの指定や津波避難タワーを整備することは、津波や、住民等の命を守るために重要です。
津波避難ビルの指定に関して、不特定多数の避難者を受け入れることに管理者が不安を感じる等の課題に対応するため、避難スペースや防災備蓄倉庫等の整備に対して財政的な支援制度を設けるとともに、市町村との協定締結の事例等を示しています。
また、津波避難タワーの整備については、観光施設等と併せた…
この発言のページ
18
赤澤亮正(自民)内閣府特命担当大臣(経済財政政策)
鳩山紀一郎議員から二問お尋ねがございました。
地域経済活性化支援機構、いわゆるREVICのファンドを用いた支援についてお尋ねがありました。
被災地域の復興には、被災事業者のなりわい再建支援を効果的に行うことが極めて重要でございます。
機構が取り組むファンドスキームでは、被災事業者のほか、事業者に融資を行う複数の金融機関等、様々な地域の関係者と調整をしながら、事業者にとって最善の再建計画を策定しています。
また、必要なときは、単なる融資にとどまらず、出資、債権買取り、専門家派遣等を組み合わせ、被災事業者をハンズオンで支援をしてまいります。
こうし…
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