竹内努法務省民事局長

2025年5月21日・第217回国会 衆議院 法務委員会 第16号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 14 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 203 発言)

お答えいたします。

譲渡担保権の私的実行につきましては、短時間で実行が完了することから、債務者が倒産法上の制度を利用することによって事業継続に必要な財産の流出を防ぐなどの対応を取るための時間的な余裕が乏しいと指摘をされてきました。

そこで、譲渡担保法案では、設定者が事業継続のために必要な手段を取るための猶予期間を設けることとし、設定者に対する通知から二週間が経過し、又は動産譲渡担保権者等が譲渡担保動産の引渡しを受けるまでは実行の効果が発生しないこととしております。破産手続等において、裁判所が譲渡担保権の実行の開始前に実行の禁止を命ずることができることとしたのも、同様の趣旨に基づくものでございます。

さらに、集合動産、集合債権譲渡担保権について実行通知等がされますと、設定者は、目的動産の処分権限や目的債権の取立て権限を失うことにより、それ以後の事業の継続が困難になるおそれや資金繰りが悪化するおそれがあります。

そこで、譲渡担保法案では、譲渡担保権設定者が処分権限や取立て権限を回復することができるように、担保権の実行手続の取消し命令を設けることとしております。

それから、労働者の関係ですが、法制審議会担保法制部会には、労働組合の関係者に委員として参加していただくとともに、組入れ制度の検討の際には、労働事件に精通した弁護士にも参考人として御参加をいただき、労働者の視点や労働者保護の視点から意見をいただいたところでございます。

譲渡担保法案は、特定の意見のみを反映したものではありませんが、労働者の視点等を有する委員等の意見も勘案し、立案したものでございます。

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