御質問が具体的な事件で、実際、今、日本はどういう捜査をしているのかにかなり近くなっておりますので、なかなかお答えしにくいところはあるのでございますが、現実問題として、それぞれの事業者さんによって、やはりプライバシーポリシー等がありまして、これは出しますけれども、もうここから先は出しません、あるいは、これはありませんと、本当にあるのかないのかは分からないですが、ありませんと、こういうふうにおっしゃられる事業者さん、まちまちでございます。
他方で、これなら任意で出しますけれども、ここから先はこういう令状じゃないといけないし、あるいは、こっち側の情報はあるけれども、こっちの情報はありませんよと。例えば、電話会社だったら、通話した方の履歴は、課金されますのでそっちでありますけれども、受けた方のはありませんよとか、もろもろありまして、そういったものにつきましては、こちらも無理を強いても仕方がありませんので、実務上は、事業者さんとすり合わせして、何を持っておられて、この範囲内は出るかどうかをやって、その事業者さんが出せると言ったものについて令状請求をしているというのが現在でも一般的でございまして、電磁的記録提供命令になったからといって、その実務を変えて、例えば何でもかんでも裁判所に請求したら、こんなの出るんですかということに裁判所がなりますので、そこにつきましては、これまでの運用を踏まえた形で、事業者さんたちと丁寧に会話しながらやっていくということになろうかと思います。
他方で、全く非協力的な事業者さんがいた場合、仮に、児童ポルノを掲載していて、それについて全く協力しないというような場合には、それらの事案において、分かる範囲内で疎明して請求するということもあろうかと思いますので、非協力的な事業者さんとの間ではなかなか話が進まないということもあろうかと思いますけれども、委員御指摘のような事業者さんとの関係では、今のような話をした上での今後の実務の運用になるのじゃないかなというふうに今のところ考えております。
156
藤田文武(維新)
なるほど。
それというのは、これは価値判断なのかもしれないんですけれども、例えば、一般利用者等が、今このネット時代に、プラットフォーマーとかに自分のデータなんかを上げながら、使いながらやり取りをするということが、世の中の全員が知っていますよね、今でいうと。
それは、暗号化されたりして送られたりするというのは、まず、プラットフォーマーの企業側の従業員とかにも分からないために暗号化されていたりするというのがあって、それも含めて、命令でそういうものを解除したり、又は可視化できるようにしてやれというようなことについては、そもそも限界もあるんだろうし、そこがど…
この発言のページ
157森森本宏法務省刑事局長
外国の法制度を網羅的に把握して、それと整理しているというところまでは進んでおりませんけれども、基本的には、我が国に所在する者なり企業なりに対して命令をかける、日本支社なりにですね、ということになろうかと思いますが、その我が国に所在する者が、対象となる電磁的記録を保管し、又はそれを利用する権限がある、アクセスできる権限があるという限りにおいて、仮に、当該電磁的記録が外国に所在するサーバーコンピューターなどの記録媒体に記録されている場合であっても、当該電磁的記録を提供する行為は、我が国に所在する命令を受けた者によって正当な権限に基づき行使されるものであって、…
この発言のページ
158
藤田文武(維新)
実際にそれを取得しても恐らく問題ないだろう、適切な範囲であればという御見解だったと思うんですね。
それは捜査側からの論理なんですが、これは提供命令なので、事業者側は、こういうプライバシーとか情報については抑制的に扱いたいわけですよ。そうすると、本国又は本社の意向でプライバシーポリシーとかは割とかちっと決まっていて、その中で、そういうことを理由に、例えば拒否したり、抵抗するというか協議するという局面というのは来ないのかなという疑念、疑問があるわけでありますけれども、その可能性というのはあるんですかね。
この発言のページ
- (上の発言)
159森森本宏法務省刑事局長
御質問が具体的な事件で、実際、今、日本はどういう捜査をしているのかにかなり近くなっておりますので、なかなかお答えしにくいところはあるのでございますが、現実問題として、それぞれの事業者さんによって、やはりプライバシーポリシー等がありまして、これは出しますけれども、もうここから先は出しません、あるいは、これはありませんと、本当にあるのかないのかは分からないですが、ありませんと、こういうふうにおっしゃられる事業者さん、まちまちでございます。
他方で、これなら任意で出しますけれども、ここから先はこういう令状じゃないといけないし、あるいは、こっち側の情報はあるけれども、こっちの情報はありませんよと。例えば、電話会社だったら、通話した方の履歴は、課金されますのでそっちでありますけれども、受けた方のはありませんよとか、もろもろありまして、そういったものにつきましては、こちらも無理を強いても仕方がありませんので、実務上は、事業者さんとすり合わせして、何を持っておられて、この範囲内は出るかどうかをやって、その事業者さんが出せると言ったものについて令状請求をしているというのが現在でも一般的でございまして、電磁的記録提供命令になったからといって、その実務を変えて、例えば何でもかんでも裁判所に請求したら、こんなの出るんですかということに裁判所がなりますので、そこにつきましては、これまでの運用を踏まえた形で、事業者さんたちと丁寧に会話しながらやっていくということになろうかと思います。
他方で、全く非協力的な事業者さんがいた場合、仮に、児童ポルノを掲載していて、それについて全く協力しないというような場合には、それらの事案において、分かる範囲内で疎明して請求するということもあろうかと思いますので、非協力的な事業者さんとの間ではなかなか話が進まないということもあろうかと思いますけれども、委員御指摘のような事業者さんとの関係では、今のような話をした上での今後の実務の運用になるのじゃないかなというふうに今のところ考えております。
160
藤田文武(維新)
なるほど、分かりました。
いずれにしても、その提供側との信頼関係とか事前の調整というのがあった中で協力をしてもらうという、これまでの任意からの経緯も踏まえた対応になるということと理解をしました。
それから、秘密保持命令についてなんですけれども、これってそもそも必要なのかということをシンプルに聞きたいと思います。必要だとすれば、理由は何かということをおっしゃっていただきたいんですが、記録命令付差押えには秘密保持要請がなく、今回の電磁的記録提供命令にはあるということなんですけれども、これがそもそも何で付加されているのかというのをもう一度確認したいと思いま…
この発言のページ
161森森本宏法務省刑事局長
お答えいたします。
秘密保持命令は、電磁的記録提供命令の被処分者として捜査に協力的でない者等も想定される中で、そのような者が、命令を受けたことや、命令により電磁的記録を提供したことなどを犯人等に伝えることにより、犯人等が罪証隠滅行為や逃亡に及ぶおそれがあることに鑑み、捜査に重大な支障が生じることを防止するために創設することとしているものでございます。
現行の記録命令付差押えは、立法当時でございますけれども、被処分者として通信事業者等の捜査に協力的な者を想定して設けられたものでありますが、近時、クラウドの利用が一般化し、個人による利用も広がっていること…
この発言のページ
162
藤田文武(維新)
今の説明はよく分かるんですけれども、要するに、非協力的な人に対して抑止機能を働かせたいということだと思うんですけれども、前段の、その前の問いでいうと、いわゆる大規模通信事業者等が、電磁的記録提供命令の主な多分お願い先というか命令先に想定されると思うんですけれども、その人たちも一律にこれは負荷がかかりますよね。その場合、この秘密保持って結構難しくて、要するにぺらぺら言うなよという話だと思うんですけれども、それって、例えば記録命令付差押えとか、実際に現場がある場合は、たまたま通りかかった人とか、隣の部署の人が見るみたいなことって、何か一〇〇%避けられるかとい…
この発言のページ