個人にとって、名字と名前がセットである氏名は、名字だけよりも、そして名前だけよりも、より高度な個人識別機能を持っておりますし、人が個人として尊重される基礎であると。
二〇一五年の最高裁の判決も言われましたけれども、そこでは、名字だけを取り出して多数派意見は書かれているわけです。名字と名前がセットである氏名に関する人格権の議論は土俵の外に置かれてしまっているのが、二〇一五年の最高裁判決だというふうに思います。
二〇一五年の最高裁判決は、家族の呼称として合理性があるですとか、強制されるというものではないというふうに言いますけれども、生まれ持った名字と名前で生きたいと思う方々にとっては、夫婦同じ名字は、そうやって自分の生まれ持った名前で生きたいと思っている方々にとっては、夫婦同じ名字ということを強いることは真の同意とは言えないわけです。ですから、事実上の強制である。一方だけが人格的な不利益を被る、犠牲を強いられる、これは平等とは言えません。泣く泣く、アイデンティティーの喪失感を伴いながら、名字を変えている現実があります。その多くが、女性が背負っている。
法的な保護を受けたいなら名字を変えるように、国が迫っているわけです。あるいは、名字を変えたくないということで、事実婚で法的保護がないままに過ごしておられる方々もいらっしゃいます。
事実婚での不利益ですけれども、NPO法人のmネット・民法改正情報ネットワークの皆さんのシンポジウムの資料の中に、第二次の選択的夫婦別姓の訴訟の原告の方の資料がありましたけれども、そこには、事実婚では配偶者控除がないとか、結婚お祝い金の不支給ですとか、パートナーの生命保険の請求人になれないですとか、不妊治療の助成金の対象外ですとか、医療の同意ができない可能性もある、海外赴任の場合、パートナーは配偶者ビザを取得できないですとか、住宅を購入するときペアローンが組める金融機関が限定的で、金利が上乗せされてしまうということもある、そして法定相続人にはなれない、そして配偶者の死去後の様々な手続ができないこともあるんだと、事実婚ではこういう不利益が今はあるわけです。そこは是正するべきだというふうに思いますけれども、今あると。
カップル二人とも生まれ持った氏名で生きたいというふうに考える場合、法律婚を選んでも、事実婚を選んでも不利益があります。法律婚を選べば、自分が自分でなくなってしまう、そういう喪失感があります。そして、事実婚を選べば、法的保護がない、こういう不利益を被ることはおかしいというふうに思います。選択的夫婦別姓を実現すれば、こうした問題は解決できます。
今年三月八日の国際女性デー、私も愛知のウィメンズマーチに参加をさせていただきましたけれども、今年は特に選択的夫婦別姓を求める声が本当に大きかったんです。大臣への期待も大変大きいわけです。「あすには」の皆さんや新日本婦人の会の皆さんや個人の方々、選択的夫婦別姓を実現してほしいという女性たちの声が本当に多かったんです。
この法務委員会にも本当に大きな、西村委員長にもかなりの期待が寄せられているというふうに思いますけれども、この法務委員会への大きな期待の声が寄せられて、注目をされております。
資料をお配りをいたしましたけれども、三月八日、国際女性デーの日本経済新聞の記事です。
結婚している働く女性の半数以上が別姓を選択したかったと調査結果が出ております。生まれ持った氏名で生きたいという方は、もちろん働いている方々だけではありません。こうした願いを踏みにじっていることに関して大臣はどういうふうにお感じになっておられますでしょうか。
226福福田千恵子最高裁判所事務総局民事局長
委員御指摘の部分を読み上げさせていただきます。
「氏名は、社会的にみれば、個人を他人から識別し特定する機能を有するものであるが、同時に、その個人からみれば、人が個人として尊重される基礎であり、その個人の人格の象徴であつて、人格権の一内容を構成するものというべきである」、このように記載されております。
この発言のページ
227本本村伸子(共産)
今の最高裁の判決のように、名字と名前がセットの氏名は、人が個人として尊重される基礎、その個人の人格の象徴、人格権の一内容を構成するものと指摘をされています。名前だけよりも、名字だけよりも、高度に個人を識別する機能を持っているのが氏名です。
名字と名前は、個人にとって別々のものではなく、一体のものだというふうに考えますけれども、大臣の御認識を伺いたいと思います。
この発言のページ
228
鈴木馨祐(自民)法務大臣
今御指摘ありました昭和六十三年の最高裁判決、これは氏名を正確に呼称される利益に関する判断を示したものと承知をしておりますが、氏と名について、夫婦同氏制度が合憲であると判断した平成二十七年の最高裁判決においては、氏が、名と相まって、個人を他人から識別し特定する機能を有するほか、人が個人として尊重される基礎であり、その個人の人格を一体として示すものであるとされていると同時に、他方で、氏に、名と同様に個人の呼称としての意義があるものの、名とは切り離された存在として、夫婦及びその間の未婚の子や養親子が同一の氏を称するとすることにより、社会の構成要素である家族の呼…
この発言のページ
- (上の発言)
229本本村伸子(共産)
個人にとって、名字と名前がセットである氏名は、名字だけよりも、そして名前だけよりも、より高度な個人識別機能を持っておりますし、人が個人として尊重される基礎であると。
二〇一五年の最高裁の判決も言われましたけれども、そこでは、名字だけを取り出して多数派意見は書かれているわけです。名字と名前がセットである氏名に関する人格権の議論は土俵の外に置かれてしまっているのが、二〇一五年の最高裁判決だというふうに思います。
二〇一五年の最高裁判決は、家族の呼称として合理性があるですとか、強制されるというものではないというふうに言いますけれども、生まれ持った名字と名前で生きたいと思う方々にとっては、夫婦同じ名字は、そうやって自分の生まれ持った名前で生きたいと思っている方々にとっては、夫婦同じ名字ということを強いることは真の同意とは言えないわけです。ですから、事実上の強制である。一方だけが人格的な不利益を被る、犠牲を強いられる、これは平等とは言えません。泣く泣く、アイデンティティーの喪失感を伴いながら、名字を変えている現実があります。その多くが、女性が背負っている。
法的な保護を受けたいなら名字を変えるように、国が迫っているわけです。あるいは、名字を変えたくないということで、事実婚で法的保護がないままに過ごしておられる方々もいらっしゃいます。
事実婚での不利益ですけれども、NPO法人のmネット・民法改正情報ネットワークの皆さんのシンポジウムの資料の中に、第二次の選択的夫婦別姓の訴訟の原告の方の資料がありましたけれども、そこには、事実婚では配偶者控除がないとか、結婚お祝い金の不支給ですとか、パートナーの生命保険の請求人になれないですとか、不妊治療の助成金の対象外ですとか、医療の同意ができない可能性もある、海外赴任の場合、パートナーは配偶者ビザを取得できないですとか、住宅を購入するときペアローンが組める金融機関が限定的で、金利が上乗せされてしまうということもある、そして法定相続人にはなれない、そして配偶者の死去後の様々な手続ができないこともあるんだと、事実婚ではこういう不利益が今はあるわけです。そこは是正するべきだというふうに思いますけれども、今あると。
カップル二人とも生まれ持った氏名で生きたいというふうに考える場合、法律婚を選んでも、事実婚を選んでも不利益があります。法律婚を選べば、自分が自分でなくなってしまう、そういう喪失感があります。そして、事実婚を選べば、法的保護がない、こういう不利益を被ることはおかしいというふうに思います。選択的夫婦別姓を実現すれば、こうした問題は解決できます。
今年三月八日の国際女性デー、私も愛知のウィメンズマーチに参加をさせていただきましたけれども、今年は特に選択的夫婦別姓を求める声が本当に大きかったんです。大臣への期待も大変大きいわけです。「あすには」の皆さんや新日本婦人の会の皆さんや個人の方々、選択的夫婦別姓を実現してほしいという女性たちの声が本当に多かったんです。
この法務委員会にも本当に大きな、西村委員長にもかなりの期待が寄せられているというふうに思いますけれども、この法務委員会への大きな期待の声が寄せられて、注目をされております。
資料をお配りをいたしましたけれども、三月八日、国際女性デーの日本経済新聞の記事です。
結婚している働く女性の半数以上が別姓を選択したかったと調査結果が出ております。生まれ持った氏名で生きたいという方は、もちろん働いている方々だけではありません。こうした願いを踏みにじっていることに関して大臣はどういうふうにお感じになっておられますでしょうか。
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鈴木馨祐(自民)法務大臣
今資料で提示をいただきましたこちらの調査結果、こちらについて、報道は承知をしておりますけれども、そのそれぞれの調査結果についてのコメントということは控えたいと思いますが、こうした様々な御意見、実際の不利益等々もある、そういったことも、私も十分承知をしております。
そういった中で、一方で逆の立場からの様々な御意見もあるのも事実でありまして、そこは、私どもとしては、この国会を中心に国民の多くの皆様方で、様々な情報も共有いただきながら、しっかりとした議論が進んでいくことを我々としては期待をしたいと思っております。
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231本本村伸子(共産)
日本は世界最後の夫婦同姓強制国だというふうに言われております。
女性差別撤廃条約十六条では、締約国は、婚姻及び家族関係に係る全ての事項について女性に対する差別を撤廃するための全ての適当な措置を取ることとし、特に、男女の平等を基礎として次のことを確保するというところで、夫及び妻の同一の個人的権利、姓及び職業を選択する権利を含むということで書かれておりまして、明確にこの女性差別撤廃条約十六条に反しているというふうに思います。だからこそ、女性差別撤廃条約の委員会、撤廃委員会から四回も勧告を受けているわけです。ここも真剣に受け止めていただきたいというふうに思っ…
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232
鈴木馨祐(自民)法務大臣
親子の間で氏が異なるケースということでありますけれども、これは例示になりますが、例えば、父母が婚姻をしていない場合、あるいは、父母が離婚してその一方が婚姻前の氏に復氏をした場合ということもありますし、あるいは、氏の継承のために例えば養子に入ったとか、そういったケースについても、親子の間で氏が異なる場合ということでいえば、挙げられるかと思います。
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