過去の公立学校の教師の時間外労働に関する訴訟につきまして、網羅的に文部科学省が把握しているわけではございませんが、我々が把握してる限りにおきましては、給特法制定以降、公立学校の教員に労働基準法第三十七条による時間外勤務手当の支払い又は同法を超えた時間外勤務に対する国家賠償が命じられた判決はないと理解してございます。
裁判の具体の一例としては、令和三年のさいたま地方裁判所での判決がございます。なお、令和四年にはこの控訴審として東京高等裁判所での判決があり、その後、令和五年に最高裁において上告を棄却になっているものがございます。
そのほかにも、京都市の小中学校の教諭に係る平成二十三年の最高裁判決や、北海道の義務教育諸学校等の教諭等に係る平成十九年の札幌高裁判決等があると承知してございますけれども、この二つの判決におきましても、冒頭申し上げましたように、原告が主張する公立学校の教員に労働基準法第三十七条による時間外勤務手当支払いの請求は認められなかったものと承知をしているところでございます。
128
亀井亜紀子(立憲)
もう一問、厚労省にお伺いいたします。
奈良県で産婦人科医による訴訟があって、これは医師の残業代に関する訴訟だったと思いますけれども、この内容と、この判決が与えた医師への残業代の支払い方についてお伺いいたします。
この発言のページ
129尾尾田進厚生労働省大臣官房審議官
お答えいたします。
御指摘の訴訟は、奈良県の県立病院に勤める産科医二名の方が、夜間、休日の宿日直勤務等につきまして、時間外・休日労働の割増し賃金を支払うよう求めて提訴した事案であると承知しております。
この裁判におきまして、病院側は労働基準法の宿日直許可を受けたことを理由として夜間、休日勤務のうち緊急対応をした時間のみ賃金を払えば足りると主張しましたが、大阪高等裁判所では、当該病院における夜間、休日勤務の実態が軽度又は短時間の業務のみとは言えないため、夜間、休日の勤務時間全てについて時間外・休日労働の割増し賃金を支払うように判示しております。
厚生…
この発言のページ
130
亀井亜紀子(立憲)
ありがとうございます。
では、次に文科省に伺います。
今、教員の時間外労働に関して訴訟はどの程度起きているんでしょうか、事例なども含めてお答えください。
この発言のページ
- (上の発言)
131望望月禎文部科学省初等中等教育局長
過去の公立学校の教師の時間外労働に関する訴訟につきまして、網羅的に文部科学省が把握しているわけではございませんが、我々が把握してる限りにおきましては、給特法制定以降、公立学校の教員に労働基準法第三十七条による時間外勤務手当の支払い又は同法を超えた時間外勤務に対する国家賠償が命じられた判決はないと理解してございます。
裁判の具体の一例としては、令和三年のさいたま地方裁判所での判決がございます。なお、令和四年にはこの控訴審として東京高等裁判所での判決があり、その後、令和五年に最高裁において上告を棄却になっているものがございます。
そのほかにも、京都市の小中学校の教諭に係る平成二十三年の最高裁判決や、北海道の義務教育諸学校等の教諭等に係る平成十九年の札幌高裁判決等があると承知してございますけれども、この二つの判決におきましても、冒頭申し上げましたように、原告が主張する公立学校の教員に労働基準法第三十七条による時間外勤務手当支払いの請求は認められなかったものと承知をしているところでございます。
132
亀井亜紀子(立憲)
まず、網羅的に把握をしていただきたいなと思います。
それから、次の質問は大臣になんですけれども、今のこの状況、給特法の制定当時からの趣旨とはずれがある勤務状況ですね、これを放置しておくと、私は、これからやはり訴訟が積み上がって、どこかでこの給特法というのは労働基準法違反ですよと裁判所から言われて、それがきっかけで制度を変えるようなことになりかねないと思っているんです。
そうなったとしたら、今回のこの議論は何だったのか、立法府の不作為とも言われかねないので、今の状況を放置しておくというのは大変問題だと思いますけれども、大臣は今後も、今回の中教審では今す…
この発言のページ
133
あべ俊子(自民)文部科学大臣
委員にお答えさせていただきます。
こうして法律案を御審議いただいている中にございまして、仮定のお話にお答えするのはなかなか困難な質問でございますが、今回の私どもの案に関しましては、中央教育審議会におきましても一年以上にわたりまして、給特法等の法制的な枠組みを含めまして、総合的な議論が行われました。教師の裁量性を尊重するというこの仕組みは現在でも合理性を有しているというふうにされたものでございます。
このため、給特法の仕組みを維持をした上で、教師を取り巻く環境整備を図る様々な方策を盛り込んだ改正案を御提出しているということを御理解いただきたく存じます。
この発言のページ
134
亀井亜紀子(立憲)
審議中で、答えられるというのは難しいということですけれども、でも、このままこの状態が続くと、いつか裁判所に言われるということが十分に想定できると私は感じております。
時間がなくなってきましたので、質問をまとめて行きます。
次、政府参考人にお伺いをいたします。
厚労省の方は、質問は終わりましたので、ありがとうございました、御退席いただいて結構です。
この発言のページ