塩川鉄也 (日本共産党)

2025年6月11日・第217回国会 衆議院 内閣委員会 第27号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 183 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 196 発言)

私は、日本共産党を代表して、男女共同参画機構二法案に対し、反対の討論を行います。

政府は、二〇二四年七月、国立女性教育会館の研修棟、宿泊棟、体育施設の撤去を目指すと表明しました。法案は、その具体化として、研修施設の設置を義務づける現行の国立女性教育会館法を廃止し、新たに設置する男女共同参画機構には研修施設の設置を義務づけないものとなっています。

国立女性教育会館は、一九七七年、国立としては唯一の女性教育を担う施設として埼玉県嵐山町に設置されました。これは、国連が提唱した国際婦人年である七五年に第一回世界女性会議が開催され、各国が取るべきガイドラインとなる世界行動計画が採択されるなど、女性の権利拡充を求める歴史的な市民運動の盛り上がりに押されてのことです。

研修棟、宿泊棟は、会館が主催する対面での研修の会場として、また市民運動の活動の場として、全国からジェンダー平等に携わる者が集い、共に学び合う貴重な交流の場となってきました。二〇〇一年に独立行政法人化した後は、何度も廃止や統廃合の議論が行われてきましたが、そのたびに運動によって守ってきたものです。

会館に課していた研修棟を設置する法的義務を機構において廃止することは、市民運動と行政活動の両面からジェンダー平等を進めるという機構の機能を後退させるものです。廃止に対して市民団体やジェンダー問題に取り組む有識者から強い批判の声が上がっていることを重く受け止めるべきです。

政府は、施設の維持管理に予算がかかることを廃止の理由に挙げていますが、国から国立女性教育会館に対して出される運営費交付金は、二〇〇一年度の七億二千四百万円から、二四年度には四億七千九百万円まで約三割削減されています。ジェンダー平等を進めるナショナルセンターとしての機能を発揮できるよう、十分な財政措置を行うのは国の責任です。会館の役割を軽視し、予算を削減してきた政府の姿勢こそ改めるべきです。

深刻な国内のジェンダー格差を解消していくには、オンラインなどの取組を推進するソフト面とともに、対面での活動を保障するハード面の強化も両輪で進めていくことが必要であり、研修棟、宿泊棟を廃止することは認められません。

そもそも、憲法と女性差別撤廃条約に基づいてジェンダー平等を進める国立女性教育会館は、独立行政法人ではなく国が直接運営すべきです。

法案には、新たな機構を男女共同参画社会の形成を促進する中核的な機関、ナショナルセンターと規定し、自治体や市民団体の連携を促進するセンター・オブ・センターズとして位置づけるほか、自治体が設置する男女共同参画センターを初めて法定化するなどの前進面が盛り込まれていますが、研修棟をなくす本案の問題点は容認できません。

以上、反対討論を終わります。

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