そうではありますけれども、先ほども申し上げたように、国連憲章全体を含む既存の国際法がサイバー行動にも適用されるということは、広く国連における議論を通じて確認をされてきていると承知をしております。
岩屋毅 (自由民主党)外務大臣
2025年4月2日・第217回国会 衆議院 内閣委員会 第10号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 175 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 463 発言)
前後のやりとり
国際的な規範形成の、国際社会のいろいろな努力が積み重なっている中でアクセス・無害化に踏み出すという点が、そういった規範の形成に当たって差し障りを生むようなこと、こういうことを懸念するものであります。 その上で、緊急避難、緊急状態についてですけれども、外務大臣にお尋ねします。 政府は、緊急状態について、当該措置が、重大かつ急迫した危険から不可欠の利益を守るための唯一の手段であり、相手国等の不可欠の利益を深刻に侵害しないといった一定の要件を満たす場合に違法性が阻却されるという考えだと説明をしております。政府は、アクセス・無害化措置を国外にあるサーバー等に…
サイバー行動に適用される国際法につきまして自国の詳細な立場を対外的に網羅的に明らかにしている国は一部にとどまっておりまして、他国の立場を包括的に示すことは困難でございます。他方で、国連憲章全体を含む既存の国際法がサイバー行動にも適用されることは、国連における議論を通じて確認されてきているところでございます。
その上で、国際違法行為に対して緊急状態を援用することがサイバー空間における国際法の適用についても認められているという見解は、地域を超えた複数国によって対外的に明らかにされてきていると承知をしております。
いや、ですから、GGEの国別見解において、このような緊急避難の援用が認められるという見解を表明したのは、ドイツ、オランダ、ノルウェーとか、限定されているんじゃないのか、それが実情ですよねというところはよろしいですか。
- (上の発言)
そうではありますけれども、先ほども申し上げたように、国連憲章全体を含む既存の国際法がサイバー行動にも適用されるということは、広く国連における議論を通じて確認をされてきていると承知をしております。
いかなるサイバー行動が他国の主権侵害に該当するかについては、例えば、ドイツなどは選挙妨害ですとか、ノルウェーなどは物理的な損害をもたらすことが該当する、こういう見解を示す国がある一方で、ブラジルが、通信の傍受や他国領域に存在する情報システムに対するサイバー行動そのものが主権侵害を構成し得るとするとか、フランスも、同国のサイバーシステムに対する全てのサイバー攻撃やサイバー手段を用いた方法による同国の領域における効果の発生が主権侵害を構成するとの見解を示しているわけであります。 米国防総省も従来は、国家による他国のコンピューターシステムに対する許可なき電子…
繰り返しになって恐縮でございますけれども、国際違法行為に対して緊急状態を援用することがサイバー空間における国際法の適用についても認められているという見解は、地域を超えて対外的に明らかにされてきているところでございますので、これは国際的に見て特異なものではなく、特段の問題があるとは考えていないところでございます。
この法案の策定に関わる有識者会議におきまして、早稲田大学の法学学術院の酒井教授は、違法性阻却事由としてACDに適用しやすいのは緊急避難としつつ、援用の困難さとして、各国による濫用の危険が大きいこと、安易な援用により国際法システムを弱体化させるおそれがあることを挙げております。
国際法に基づく規範形成のそういう努力に逆行するようなことになりはしないのかという懸念があるわけですが、その点はどうでしょうか。