全額消却なんですよ。
ちょっと、この案件、どういうものなのかを少し詳しく言いたいんですけれども、CKホールディングスはアメリカの大手投資ファンドKKR傘下の持ち株会社です。まず、二〇一七年、カルロス・ゴーン時代の日産が、系列会社、日産に自動車部品を供給するカルソニックカンセイの株を全て売却したことによって、CKホールディングスの傘下に入りました。カルソニックカンセイの生き残りを懸けた戦略によって、CKホールディングスが、イタリアの自動車部品メーカー、マニエッティ・マレリを六十二億ユーロ、当時の為替レートで約八千億円で買収したという案件なんですよ。
ですから、カルロス・ゴーンのコストカット、これによって売却された企業の生き残り戦略なんですよ。これがどうして、先ほどの質問でびっくりしたんですけれども、地域活性化案件になってしまうのか。しかも、米国最大手のファンドの傘下にある株式会社なんですよ。本来責任を持つべきはそのファンドの持ち株会社ではないのか。
果たして公的な資金で支援するに値する社会的、政策的意義がどこにあったのか、御説明いただきたいと思います。いかがでしょうか。
174寺寺岡光博財務省大臣官房総括審議官
特定投資業務につきましては、先ほど申し上げましたように、案件の採択に当たっては、法令上の要件として、経営資源の有効な活用、そういったものをまず確認する必要がある。その上で、地域経済の自立的発展又は我が国企業の競争力向上といった政策目的を満たしているかを確認しつつ、DBJにおいて、案件の事業性も含めて、最終的な投融資決定を行うものと承知してございます。
この発言のページ
175
田村智子(共産)
先ほどの階議員の質問で、地域活性化案件も実態は競争力強化だったということも明らかになって、本当に公的資金による投資として適切なんだろうかと大変疑問に思わざるを得ないんです。
私も、マニエッティ・マレリCKホールディングスの問題について取り上げたいんですけれども、CKホールディングスによるイタリアの自動車部品メーカー、マニエッティ・マレリの買収に対して政策投資銀行からの出資があった、このことは既に先ほどの質問で確認されました。二〇一九年四月十八日に特定投資業務による支援決定をしましたが、二二年六月に民事再生法の適用となった。負債総額一・二兆円、製造業とし…
この発言のページ
176地地下誠二株式会社日本政策投資銀行代表取締役社長
お答えいたします。
金額につきましては、階先生が御用意された二ページ目の三百三十億、ちょっと端数まで覚えておりませんが、そういう金額を種類株という形で提供しております。残念ながら法的整理となりましたので、その再生手続の中で、その金額は全額消却ということになってございます。
この発言のページ
- (上の発言)
177
田村智子(共産)
全額消却なんですよ。
ちょっと、この案件、どういうものなのかを少し詳しく言いたいんですけれども、CKホールディングスはアメリカの大手投資ファンドKKR傘下の持ち株会社です。まず、二〇一七年、カルロス・ゴーン時代の日産が、系列会社、日産に自動車部品を供給するカルソニックカンセイの株を全て売却したことによって、CKホールディングスの傘下に入りました。カルソニックカンセイの生き残りを懸けた戦略によって、CKホールディングスが、イタリアの自動車部品メーカー、マニエッティ・マレリを六十二億ユーロ、当時の為替レートで約八千億円で買収したという案件なんですよ。
ですから、カルロス・ゴーンのコストカット、これによって売却された企業の生き残り戦略なんですよ。これがどうして、先ほどの質問でびっくりしたんですけれども、地域活性化案件になってしまうのか。しかも、米国最大手のファンドの傘下にある株式会社なんですよ。本来責任を持つべきはそのファンドの持ち株会社ではないのか。
果たして公的な資金で支援するに値する社会的、政策的意義がどこにあったのか、御説明いただきたいと思います。いかがでしょうか。
178地地下誠二株式会社日本政策投資銀行代表取締役社長
お答えいたします。
確かに、委員御指摘のとおり、大株主はアメリカのファンドでございます。ただ、私どもの任務としては、やはり、アメリカの資本力をかりて、ある企業が更に成長するということ自体は悪いとは思いませんで、それが日本の国土に根づいていただけるか、日本の国土にプラスの影響を与えるか。逆に、アメリカのファンドというのは必ず売りますので、その際、日本で上場してもらうよう、日本企業としての目線というのを持った上で取り組んでございます。
なので、これも、どうしても金額が大きくて、ちょっと何かごまかしているんじゃないかという疑念を持たれたのは反省しております…
この発言のページ
179
田村智子(共産)
本来そういう雇用を守る役割は日産にあったはずなんですよ、まずは。ところが、カルロス・ゴーンのあのコストカットですよね。コストカット、コストカット、これで自動車部品メーカーが犠牲にされた。その尻拭いに政策投資銀行がいわば使われたようなものですよね。加えて言えば、アメリカのファンドですよ、最大手ファンド。ここの責任逃れ、これにも手をかしているということにもなると思います。
加藤大臣、今の案件をどう思いますか。果たして、これが、法律で定める地域活性化の案件、これに照らしたときに適正と言えるのかどうか。そういうことを財務省の中では検討がされているんでしょうか。…
この発言のページ
180
加藤勝信(自民)財務大臣・内閣府特命担当大臣(金融)
今の件については、特に地域案件ということでありますが、地域経済の自立的発展に資する事業、具体的には、特色ある地域産業の活性化、交流人口の拡大、持続的な発展に必要となる基盤整備支援といった目的に資する事業を採択しているものと承知をしております。
今の御指摘の件に関しては、今も説明がありましたが、地場の部品メーカーとしての競争力の強化のため、海外メーカーの買収を支援することによって、サプライチェーンの再構築を通じて、地域に有する生産拠点、これは埼玉、栃木、群馬、神奈川にあると聞いておりますが、の設備投資により、地域の自立的発展に寄与することが期待されたとい…
この発言のページ