植田和男日本銀行総裁

2025年3月26日・第217回国会 衆議院 財務金融委員会 第12号(外部サイト、新しいタブで開きます) の 122 番目の発言(外部サイト、新しいタブで開きます)(全 163 発言)

まず、一月でございますけれども、先ほど御紹介しました展望レポートの見通しについて議論し、様々な分析を重ねた結果、我が国の経済、物価がこれまで示してきた見通しどおりおおむね推移しており、その見通しが実現する可能性、確度が高まっていると判断したところでございます。

具体的には、委員も御指摘くださいましたが、企業から、今年もしっかりとした賃上げを行うといった声が一月の時点でも既に多く聞かれておりました。こうしたことから、先行き、賃金の上昇を伴う形で基調的な物価上昇率が二%に向けて徐々に高まっていくと考えました。海外経済については、特に米国経済について経済データが非常に堅調なものが続いていたということ、それから、一月にトランプ大統領が就任した後、政策の大きな方向性が一旦示されたと思いますが、その後も国際金融資本市場がその時点では全体として落ち着いていた、こういうことを踏まえまして、金融緩和の度合いを調整するということが適切、すなわち政策金利を引き上げるということが適切と判断したところでございます。

これに対して、三月ですけれども、三月はまず、一月に行った政策変更、利上げの影響を含めて経済、物価、金融情勢を詳細に点検したところでございます。春季労使交渉の集計結果が一部入り始めていたわけですが、賃上げの動きが予想どおり広がっていることがうかがわれ、おおむね一月会合時点での見通しに沿ったものというふうに評価いたしました。他方で、御指摘いただいた海外情勢ですが、一月以降、各国の通商政策等の動きあるいはその影響をめぐって不確実性がかなり高まっているというふうに判断いたしました。

これらを踏まえた上で、三月の会合では、政策金利を維持するということが適当と判断したところでございます。

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